NHL、NHLPAが交渉再開

あれだけいがみ合いを続けていた両陣営ですが、かの「2.19事件」以来、初の会談が今週中にも予定されるそうです。

NHLとNHLPAは、今週中にも会談を再開。これは3月4日のNHL側の要請をNHLPAが承諾したもの。今回の会談にはベットマン、グッドナウの両陣営巨頭も参加予定だとか(この2人が顔を合わせると、ろくなことがないんだが・・・余計に溝が深まらないだろうかと心配)。

両陣営毎の会合(3月1日)時に、NHL側は「すぐにても交渉を再開したい」という意向を語っていました。しかしPA側にはまだその申し出が届いていなかったことから、しばらく「冷却期間」が置かれるのでは、と囁かれていたところだったのです。

以前の記事で私は「NHL側が形勢有利」とは書いてみたものの、NHL側として今後交渉を急がねばならない要素はもちろんある。ちなみにシカゴ・トリビューン紙とのインタビューで、ウエイン・グレツキーは次のように語っていました。

「今季が全面中止となって、今年の夏に妥結する可能性すら疑わしい。その前に我々は収入も、スポンサーも、ESPNすら失ってしまうのか?」
「来季代理選手を導入するなんて嫌だね。NHL選手たちは(代理選手として)一線を越えることはないだろう」

つまり、解決を急ぐ要素のひとつは、代理選手問題。たとえNHLが代理選手を調達できたとしても、これで全チームのアリーナを満員にすることなど到底不可能という壁がある。それに代理選手導入によって、NHLのさらなるイメージダウンに繋がる危険性も大であります。

また、こちらでも以前からお伝えしている通り、米・スポーツ専門チャンネルESPNが、NHLに対して労使問題を早期解決するようプレッシャーをかけていることも事実として挙げられるでしょう。

そうした解決へのプレッシャー要素となる今後の重要日程を、バンクーバー・プロビンス紙が列挙していたのでご紹介しましょう。(括弧内は私の注釈です)

1)4月15日:ESPNの来季放送オプション受け入れ期限
(以前からESPN幹部はNHLからの撤退を匂わす発言を残しており、この期限までにNHL来季開催(もちろん代理選手ではなく真のNHL選手による開催です)が決定しなければ、ESPNの来季放送撤退する可能性は大となる。ESPNは今季1年6000万ドルでの放映権、これは過去5年間のESPN/ABCの1年1億2000万ドル契約の半額で、来季も同額契約でのオプションを有する)。

2)6月1日:2003年ドラフト指名でメジャージュニアに所属してきた選手との契約期限。
(これを過ぎると、各チームは指名選手への交渉権を失い、選手たちは全てFA扱いとなる。通常のシーズンなら各チームは選手との交渉に忙しくなる時期だが、今季はCBA不在という状況なので、そうした選手たちと交渉すら許されていない)

3)6月1〜31日:大部分のチームでシーズンチケット、スポンサーなどの契約更新期間となる。
(多くのチームが今季分シーズンチケットを来季分として据え置けば、その分に対して数%の利子を支払うというシステムを採用し、ファン歩留まりに努めている。だが、さすがに来季の見通しまで暗くなってしまうと、キャンセルを申し出るファン続出も予想される)

4)6月25、26日:NHLドラフト@オタワ。
(それまでにCBAが整わず、今年オタワでの開催が不可能となった場合、オタワには2008年ドラフト開催権が暫定的に与えられてはいる。もしドラフトが中止となった場合、シドニー・クロズビーをはじめ今季ドラフト有資格選手の処遇については、まだ明確なガイドラインは示されていない)

5)7月1日:NHLFA市場解禁日

6)7月14日:2005−06年スケジュール発表日

7)9月15日:NHLメインキャンプ開幕日

・・・という日程をにらめっこしながら、NHLは今後交渉の席での出方を考えなければならないわけで。単に「ロックアウトに備えて備蓄金があるから大丈夫」「シーズン開催して赤字になるよりは、開催しない方がマシっていうチームもあるから」というゼニの問題だけで、余裕があると思ったら大違いなのです。

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by hockeyworldjapan | 2005-03-08 08:16 | CBA


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