コクド存続問題とアジアリーグの今後

まずは、コクドのアジアリーグ優勝、おめでとうございます!

優勝を決めた3月27日(日)のプレーオフ決勝第4戦は、見事な試合運びだったと思います。
「第1戦こそGK二瓶次郎の守りで完封されたが、それがいい発奮材料になった」という高木監督の言葉通り、以降シリーズの流れを掌握しての3連勝。チーム存続問題で揺れる中、選手たちがよく試合に集中してプレーした証の優勝でした。

この日も大活躍のユールは、コクドの選手たちの集中力をこう表現していました。
「全盛期のグレツキーが復帰して相手に加入しても、ウチは勝てると思っていたよ」

とはいっても、一連のコクドの不祥事が発覚し、ホッケー部存続が問われ出した頃は、どの選手もスタッフも大きな苦悩を抱えていたようです。試合後の記者会見で、宮内キャプテンはこう語っていました。

「長いシーズンだった。会社の方もいろいろ問題があって、年末は一時選手が元気なかった時期もあった。でも僕たちは優勝することが会社のためにも、ファンのためにも一番いいことだと思い、新たな気持ちで後半戦を戦うことができた。全日本選手権には優勝できなかったが、アジアリーグで勝てて本当によかった」
「選手だけのミーティングもあった。年末、年明けも2度、3度とありました。チームメートからは、表向きは頑張ろうという気持ちは伝わってはきたが、不安が見える部分もあった」

優勝を決めたプレーオフ決勝第4戦には、次期西武鉄道社長に内定している後藤高志氏が、観客席で試合を観戦。優勝決定後は、リンクサイドで選手たちを「再生のシンボルとしてこれから一緒にがんばりましょう」と出迎えました。後藤氏の目前で優勝を決められたことは、チーム存続に向けての絶大なアピールになったと願いたいです。

ただ、まだチーム関係者に対し、チーム存続への具体的な内示があったわけではありません。優勝後にいったんは安堵の表情を見せていた高木監督も「後藤さんとお会いしたのはこれが初めて。選手の前でああ言っていただいたのには感謝しています。ただ正式な話はまだ決まっていないので・・・」と、不安も覗かせていました。

また、チーム存続に至ったとしても、年間予算大幅削減は否めない状態。大幅予算削減は、大幅人員カットをも意味するわけで。リーグ終了2週間後には、リーグ規約により今季を以ての退部者をリーグ側に通告しなければならないという時期にさしかかるため、選手たちは誰もが不安な日々を過ごすことになるわけです。

試合後の記者会見では、日ア連会長であり、アジアリーグチェアマンである冨田正一氏も姿を見せ、「コクドの件については、時期をみて正式に、結論を出せる方にお会いするつもり。できる限りを尽くしてチーム存続について努力したい」とコメント。アジアリーグの覇者コクド存続をバックアップする姿勢を見せていました。

そして、そのコクドの優勝で幕を閉じた第2回アジアリーグですが、今季は日本の4チームに、韓国からハルラ、ロシアのアムールに、中国2チームの、8チームという大所帯でのリーグ運営になりました。これまで日本リーグという枠内だけでも、各チームから派遣された運営委員のメンバーたちが忙しく働いていたわけですから、今季は本当に大変だったと思います。まずはお疲れさまでした。

しかし、アジアリーグ全般を見通すと、やはりチーム間の実力格差というのが歴然としている問題があります。試合終了後の記者会見で、冨田チェアマンはこう言及しました。

「チェアマンとしては、参加するチームが全部同じレベルにないと、ファンにもメディアにも関心を持っていただけない。チーム間に大きな差がありすぎると関心が落ちる」
「アジアリーグとしては、少ないファンの前でプレーするのは選手にとっても気の毒」

今季開幕当初は、中国の2チームにも外国人選手が加入することでチーム間均衡は保てるとリーグ関係者は予測していました。しかし結局外国人選手は断念することに。その後、冨田チェアマンは過去4ヶ月の間に中国関係者と折衝を図ってきたそうです。中国側としては「うちには18歳の選手が5人もいるから、今後は日本に勝てるチームだって作れる」「アジアリーグ参戦が選手作りに役立っている」と、アジアリーグ参戦の意義を唱えているそうですが、来季加盟を希望しているカンウォンランドの扱いも含め、今後のリーグのあり方については多くの課題が残った模様です。

そのため、4月12〜15日には北京で各チーム代表者が集い、今季の反省会と来季についての議論を実施するそうです。コクド存続問題の行方とともに、こちらの動きも非常に気になるところです。

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by hockeyworldjapan | 2005-03-28 13:23 | アジアリーグ


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