フルーリー、アマチュア復帰希望もむなしく・・・?

セオレン・フルーリーがアマチュアホッケーにて試合復帰・・・というプランは、どうも頓挫してしまったようです。

禁止薬物使用で2003年以来NHLから出場停止処分となっているフルーリー(フルーリー本人はあくまで「薬物乱用ではなくアルコール依存」と主張してます)ですが、カナダ・アルバータ州のアマチュアシニアリーグのチーム、ホースレイク・サンダーの一員として加入を発表。1月6日の試合に出場予定・・・とカナダで報道がありました。

「スタンレーカップに世界ジュニアは優勝したけど、アランカップ(カナダ・アマチュア優勝チームに与えられるトロフィー)はまだ獲ってない」と語ったというフルーリー。付ける背番号(74番)まで決定してました。同チームには、かつてNHLで活躍したタフガイ、ジノ・オジックも加入しており(FWではなくDFとしてプレーするんだそう)、カナダ先住民族ゆかりの土地にあるチームにおいて、フルーリーやオジックといった先住民族の血を引く選手は人気が出そうと予想されていました。

アランカップ優勝チームといえば、毎年長野カップにカナダ代表としてやってくることでも知られています。フルーリーがこのチームと一緒に日本に来たら面白いだろうな、でも前科があるから入国審査でストップされちゃうのかな? などと思案してたら、アルバータ州ホッケー連盟から登録拒否されてしまいました。

登録拒否の理由は「昨季NHLで契約下にあったため」。アルバータ州ホッケー連盟によると、NHLがロックアウトに入った昨年10月の時点で「ロックアウト中のNHL選手はプレーさせない」というルールを制定。これに則り、12月にはライアン・スミス(エドモントン)が兄のいるシニアホッケーチームでプレーを希望したものの、却下されるという一件がありました。

しかしフルーリーは、サンダーでのプレーを諦めておらず、登録権を巡って現在提訴中となっています。当初フルーリーは、「(ホッケーカナダの)ボブ・ニコルソン会長に直訴する」と記者たちに語っていたそうですが、ニコルソン会長は「アルバータ州ホッケー連盟が決定を下すべき」旨をフルーリーに通告。ホッケーカナダとしては、NHLとNHLPAからフルーリーの契約形態についての情報を得るための協力を申し出るに留まることを明かしています。

一方、フルーリーが昨季在籍したNHLシカゴ・ブラックホークスのGMボブ・パルフォードは「フルーリーがホッケーを他のどこかでプレーすることで、病気を克服することができるのなら、歓迎したい」と、フルーリーの立場を表向きにはサポート。ただしその言葉の裏には「他のチームでプレーしてもらって全然構いません。もうウチでは要らないからご自由に」と、フルーリーを突き放す意味合いも潜んでいるような気がしてなりません。

正直なところ、アルバータ州ホッケー連盟が一番恐れてるのは「前科ある人間のプレーを許可するのか?」という倫理問題かな? という気もします。もし出場を許可すれば、他チームからだけでなく、ホッケーというスポーツに教育性を求める親御さんたちからの抗議も予測できる。よって裁定を委ねられたアルバータ州ホッケー連盟としては、微温的決断はここではタブーです。

加えてバーツッジ問題と同じで、NHLから出場停止が解けてない選手を、アマチュアリーグとはいえアルバータ州ホッケー連盟が「プレーOK」の許可を出せるのか? という問題もあり。NHLやNHLPAとの根回しもないうちに勝手に許可してしまったら、それこそNHLやその他組織への造反と受け取られかねない。そんな背景もあるのだと思います。

逆にフルーリーとしては、NHLからプレーを許されてないがゆえに、アマチュアプレーすることで少しでも自分のココロの闇を追い払いたい。そんな気持ちがあるんでしょうね。それに「プロとしてお金を稼ぐわけではない」のだから、アマチュアホッケーなら復帰は可能だと考えたことでしょう。

でもたとえアマチュアといえどもトップレベルであれば、その最高峰アランカップという究極目標がある。ゆえに選手の資格審査には公平を期する必要があるわけです。

さらに一番の問題は、フルーリー自身がアマチュアとしてプレーするにあたり、好奇に満ち満ちた一般大衆の視線や、時には冷酷な憫笑に耐えうるだけの精神力を回復しているのかという部分。フルーリーが再びまずい言動を残せば、また集中砲火を浴びることは必至です。残念ながら、フルーリーはそこまでの思慮は持ち合わせていないでしょう。今は藁をもつかむ思いで一杯なはずです。フルーリーに立ち直りのチャンスを与えてやりたい気持ちは、私も当然あるのですが・・・難しい問題です。

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by hockeyworldjapan | 2005-01-10 16:34 | NHL overall


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