先週末は釧路取材に行ってまいりました。
しばらくぶりの釧路は、やっぱり最高でした。 到着後まずは、フィッシャーマンズワーフ「MOO」内の屋台に直行し「海鮮丼」をいただきました。ぷりぷりのボタンエビにタラバガニ、うに&いくら、生ガキまで乗ってました。やっぱりこれは基本中の基本でしょう。たまりません。 (あ、今回は和商市場には行きませんでした。釧路が初めての方はぜひ和商市場で「勝手丼」をお試しあれ) 釧路でこの季節といえば、美味しいのはししゃもだそうです。 釧路特有の現象らしいのですが、このししゃもが、釧路を取り囲む河川を昇ってくるというから興味深いではありませんか。その昔は「玉ねぎが入ってるネットの袋ですくえば、簡単に漁れたよ(クレインズ・相澤コーチ)」「ししゃもの大群で川が真っ黒に見えたことも。とにかく入れ食い状態でした。どの家の軒先にもししゃもが干されていたなあ(クレインズ・田中監督)」んだそうです。ただ現在では、川に入ってししゃも漁りにでも出ようなら「密漁」と見なされ、逮捕されるそうなのでくれぐれもご注意を。 釧路では珍しく観光もしてしまいました・・・とはいえ、必ずしもホッケーからかけ離れていたわけではありません。日本製紙クレインズの名前の由来でもある鶴の生態を探りに「釧路湿原」と「鶴公園」に出かけたのです。 釧路湿原、なかなか絶景でした。すでに秋から冬枯れの準備をしている動植物たちに出会えますし、空気はおいしいし、何より都会に住んでる人間にとってはいい気分転換と運動(展望台に登るのに結構息が切れます)になります。 この時期は丹頂が、湿原のとある地域に飛来しているので、バスの窓越しにも数羽丹頂の姿が確認できました。この時期に畑に落ちているベントコーン(トウモロコシの実)を、食べにやってくるそうです。 釧路空港近くの「鶴公園」で、この丹頂を間近で見ることができます。 ここでは、2羽ずつオリの中で仲良く暮らしている番(つがい)の丹頂たちに会えます。あ、入口付近には花嫁募集中のオス丹頂「ミノルくん」もおりました。しかし「ミノルくん」、あんなに隔離されちゃあ花嫁も探せないんではないかと心配。あの辛気臭いオリに、メスが飛来してくれるとはゆめ思えないしなあ・・・ 丹頂は番で行動するらしく、夫婦仲がなかなかよろしい鳥なんだそうで。とはいいつつも、私が観察していた時には、とあるオスが隣のオリのメスに求愛行動してしまったらしく、フェンスを挟んで4羽の丹頂(オス2羽とメス2羽)がギャーギャーとけたたましく騒いでる様子も目撃しました。痴話喧嘩って鳥の社会にもあるのね〜と。 この鶴公園を訪れて判明したのは、「鶴になった男」として知られる鶴公園園長の高橋良治氏は、福藤選手の中学校時代のホッケー部顧問だった高橋帝寿先生のお父さんだったという事実。世の中せま! っつーか、やっぱり鶴とホッケーは繋がってるんだなと、改めて実感しました。 ところで、クレインズのユニフォームの図案にもなっている丹頂ですが、一般的呼称である「丹頂ヅル」との名前は実は誤りなんだとか。ツルという名称は、渡り鳥のみに使用されるのであって、釧路近辺で四季を過ごす丹頂は、シベリア付近に起源を持つものの、もはや渡り鳥ではないとのこと。なので「丹頂」という名前が正式名称なんだそうです(と、バスガイドさん情報)。 なお、あの頭の頂上にある赤い点は、にわとりのトサカ同様に皮膚が露出したもの。怒りを覚えるとあの部分が膨張するのも、にわとりのトサカと同様だそうです。 今回の釧路滞在ですが、実は不肖私めの所用のためクレインズの試合取材を泣く泣く諦める羽目に。釧路まで来ておきながら試合に参上できない申し訳なさもあって、十条リンク付近ではコソコソと隠密行動に徹したつもりではありましたが、「びっくりドンキー」前でダーシー・ミタニにあっさり見つかってしまいました。どーせそうなるのであれば、最初から堂々としていればよかったと後悔の嵐でした。 さて、釧路市内の福藤選手ゆかりの場所を訪れた後は、かつて釧路市立景雲中学を指導された高木典男先生(現在は鳥取西中学にお勤め)のご自宅にお邪魔してしまいました。 「とにかくNHLが大好き!」とおっしゃる高木先生宅では、もう度肝を抜かれることしきりでした。 まずは、この写真のメシエクッション。ちなみに既製品ではありません。マーク・メシエの大ファンであられる高木先生は、奥様の典子さん(クレインズのホームゲームではアナウンスを担当されています。その名前も典男さん&典子さんで夫唱婦随とはこのこと!)に頼んで、メシエTシャツをこのクッションにリフォームしてもらったのだそうです。ご夫妻のオリジナルグッズは、このクッションだけにとどまりません。ご愛息滉典(あきのり)くんの幼稚園のスモッグの前面には、オイラーズのロゴが張り付けられ(父・典男さんが着古したオイラーズジャージのロゴを、典子さんがチョキチョキとカットしたんだとか)、お手製リュックサックにもオイラーズのロゴが! しかもリックの底部は、丁寧にブルーとオレンジとホワイトの布を継いで、あの80年代オイラーズジャージのデザインが再現されているではありませんか!!! そして極めつけは、この写真にあるお手製スタンレーカップ。 私の写真の腕が悪くて申し訳ないのですが、このカップの上部左をよく見ると、注ぎ口が付いているのがお分かりでしょうか? スタンレーカップといえば、最上部の「ボウル」からどんどん台座を足して行って、現在のこの形に収まったことはあまりにも有名ですが、高木宅のスタンレーカップの「ボウル」部分は、まさに台所で使用するあの「ボウル」、しかも注ぎ口付きなわけですからたまりません。ちなみに下部の台座は「バケツ」、途中の繋ぎ部分は木製だそうです。 で、さらにすごいのは、もうすぐ4歳の誕生日を迎えるという「あっき」こと滉典くんが、このカップを頭上に掲げ、キスしてしまうというのです。 実は高木家では、普通のTVの代わりにNHL番組のビデオが流れているのが常なんだそうで(ありがたや〜)。その英才教育が生きてか、滉典くんはこのスタンレーカップを手に(高さ60cm程度ですが、滉典くんの現在の身長からするとちょうどいいバランス)、白手袋のホッケー殿堂職員の方がうやうやしくカップを運び入れる場面から、NHLゲイリー・ベットマンコミッショナーがスピーチしカップを授与するシーンまで、自ら一人芝居を演じてみせるというのです。やはり釧路のお子さんはハンパではありません。 しかも滉典くん、わずか3歳にして、「カナックスの55番は誰?」「ライトニングの4番は?」という父の質問に即答可なんだそうです。山手線の駅名を全部記憶している子供とかは、TVでちょくちょく観かけたことはありますが、NHL選手の名前を記憶しているなんて、その目のつけどころがカッコ良過ぎます。 クレインズラッピング広告バスに、クレインズポスターあり、空港には防具を着込んだホッケー選手の人形ありと、街中の至る所にクレインズの存在が溢れる日本一のホッケーどころ、釧路市なのですが、高木先生によると「不景気の影響で、ホッケーをやる子供の数は年々減少傾向にある」のだとか。現に高木先生の現在勤務されている鳥取西中も、1校単独ではホッケー部を運営することができず。現在は近隣4校(大楽毛(おたのしけ)中、美原中、釧路町富原中、釧路町遠矢中)と合同チームを形成して奮闘中だそうです。釧路でのホッケーをより大きなものにしていくためにも、ぜひぜひ頑張っていただきたいものです。 そんな貴重なお話をお伺いし、東京に戻ってきたら、北海道のとある知人からメールが。 「道東の標茶町で水曜日に射止められた」というシカ肉を送ってくださるとの旨。シカって・・・う〜ん、バックス? え、またホッケーと繋がってるじゃん!!! それにしてもシカ肉って、どう料理したらよいのでしょう。鍋やジビエ料理として出されたものを食べたことはあるが、自分で料理するのは未体験です。とりあえず、安ワインで煮てみるか・・・いやあ、北海道はいいですねほんと。 釧路湿原ツアーに鶴公園見学、クレインズ観戦と合わせて是非! 追記:北海道だけでなく、東伏見も今年は気合が入っています。レンタル座布団にレンタル毛布あり、会場の外は毎回屋台村気分の美味しいお店が並びます。前回の焼きたてメロンパンは最高でした。入場券の半券があれば、アリーナ入場後も外に出られますので、ぜひお試しあれ! その他、毎回楽しいイベント(コクドDF#43による試合後トークショーはもうすっかり有名ですね)が企画されていますので、ぜひ足を運んでみてください。
by hockeyworldjapan
| 2005-11-04 21:15
| アジアリーグ
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