王子製紙新監督インタビュー

先日のプレシーズンゲーム@東伏見(9/3)にて、王子製紙の新監督・ロナルド・アイバニー氏とショートインタビューを行いました。

以下は、その抜粋です。

HWJ:ここまでのところ、シーズン開幕に向けて王子の準備段階はいかがですか?

アイバニー監督:まだまだやることは多い。ここ2週間キャンプを張って練習をつんできたが、選手にとっては新しいシステムを試しているので、少々時間が必要。私のやりたいホッケーに順応してもらうまで、時間がかかりそうだ。
8月14日に氷上練習を開始するというのは、王子にしては珍しく遅いことなのかも知れないが、北米の基準では全然遅くない。8月14日にスタートして、9月23日開幕だから、約7週間も間にある。その間にプレシーズンゲームもたくさんあるし、かなり長いキャンプ期間だと言える。
しかし今週の3試合は私にとっていい評価材料になった。誰がどういう仕事を担当できるか、この3試合でかなり見極めることができたと思う。

HWJ:王子にはどういった経緯でかかわることになったのですか? 契約を交わしてから、ここまではどんな流れでしたか?

アイバニー監督:過去27年間はヨーロッパでコーチを務めて来たので、日本に来ることは全く頭にはなかったが、マーク・マホン氏と話をするようになって、王子の監督職が空いていることを知らされた。興味を持った私は王子の関係者と接触し、その後この仕事のオファーを受けたんだ。7月には日本に来ることを決めていた。
王子と契約を交わした後はすぐ、苫小牧に1週間やってきて選手たちが陸トレをやっているのを見た。その際に、陸トレの指導担当者や、王子のフロントやアシスタントコーチたちとも、今季王子をどういう方向に持って行くのか、じっくり話ができたつもりだ。

HWJ:アジアリーグでは今季から新基準が導入されていますが、現在の導入状況についてどう思いますか? この新基準下で日本のホッケーはどう変わるのでしょうか?

アイバニー監督:新基準については、心配事にもなりつつある。そもそも新基準というのは、試合をスピードアップしようという概念に基づいているもの。新基準のうちのいくつかは妥当ではあるが、時として取り締まりが行き過ぎるきらいがある。なのでリーグ開幕後1ヶ月くらいは、5オン4、5オン3、4オン3のようなシチュエーションが増えるんではないか。
ウチとしてそれが困るというのは、できるだけ若い選手を積極起用したいという気持ちがあるから。しかしPK、PPの状況が多くなると、経験のない若い選手に出番を与えることは難しくなり、彼らがベンチを温める時間が増えてしまう。
なので、私としてはできるだけ日本では、他の諸国よりもレフェリーが早くこの新基準に慣れてくれれば、と望んでいる。さもないと、PP、PKの状況が増えすぎて、若手の育成に費やす時間が減ってしまう。
私の戦略は、チームの主力数名だけに頼るものではない。ベンチにいる全員の選手をうまく起用し、チーム全員で試合をつくっていきたい。選手たちには自分たちの力を見せるようにプレー機会を与え、自信を付けさせたいんだ。ハードにプレーする選手であれば、プレー時間はちゃんと与えるつもりだ。

HWJ:日本のホッケーチームを実際に指導してみて、改めて感じる日本選手たちのレベルとは?

アイバニー監督:私は過去にイタリア代表のアシスタントコーチを務めてきたし、日本代表のプレーは長年の経験でよく知っている。日本の選手のスピードやスキルレベルについては熟知しているつもりだ。日本の選手はスケーティングに優れているし、スピードがあって、パックハンドリングもうまい。日本のホッケーが次なるレベルに到達するには、まずは決定力と、それにフィニッシュに至るまでのホッケーセンスも必要だ。ただ実際に、王子を含め、クレインズ、西武など、日本には多くのスキルの高い選手がいる。改めて観てみて、そのレベルに目を見張っている。

HWJ:これまでのご自身のホッケーキャリアについて、教えていただけますか?

アイバニー監督:私はトロント育ちでジュニアまでトロントでプレー。その後アメリカの大学で奨学金を得たんだが(オハイオ州立ケント大学)、長い話を短くすると、その後自動車事故に遭い、現役選手としてのキャリアを絶たれてしまったんだ。今は人工股関節なんだ。ずいぶん昔の話だけどね。そういうことがあって、24歳で母校のケント州立大学でコーチへの道を歩き始めた。
つまり1974年からずっとコーチをしていることになるね。1978年にヨーロッパに渡り、イタリア、オーストリア、スイス、ドイツのチーム、それからイタリア代表チームにも関わるなど、長くヨーロッパでコーチができたのはラッキーだった。おかげでイタリア語にドイツ語が話せる。日本にいるうちに、日本語も話せるようになりたいね。
[PR]
by hockeyworldjapan | 2006-09-10 18:08 | アジアリーグ


<< 福藤選手@キングズキャンプ詳報 新基準説明会とプレシーズンゲーム初日 >>