NHL Notebook

IMGワールドツアー

NHL overall
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世界的に有名なスポーツマネージメント会社IMG主催による、ロックアウト中のNHL選手たちのワールドツアー(といってもヨーロッパだけですが)が、先日行われました。わずか14日で10試合とかなり強硬スケジュールでしたが、その成果のほどはいかがだったのか? その模様を時系列的ダイジェストでお送りいたします。 12月8日 最初の滞在地であるラトビア到着。集合場所のトロントからチャーター機14時間、3回の給油が必要だったらしい。9日@スポルタピルスアリーナにて試合。試合のチケットは35〜160米ドルと高かったが、キャパ3800人収容のこのアリーナはソールドアウト。50年前に建設された古い会場だったそうですが、すごい熱気に溢れてたそうです。試合前に選手たちは、故セルゲイ・ジョルトクの墓地を訪れていました。 それまで知らなかったのですが、ワールドスターズのコーチは、な、なんとマーク・バージュバン!!!(爆) 「おいしいコメントを出せそうだから」という期待に基づいた人選かと思いきや、IMG代理人パット・ブリッソンによる「参加選手たちが旅行中に楽しく過ごせるように」との配慮だったそうで(笑)。バージュバン、スーツケースの中にはカツラだの、コスプレ用衣装だの入ってたりして・・・と思ってたんですが(実際ノルウェーの試合では、ロッカールームで仕切る時に毛皮かぶってました)、いちおうラインチェンジとかに真面目に取り組んでるらしく、コーチングの難しさを実感してるそう。アシスタントコーチはマーティ・マクソーリー&ピーター・スボボダでした。キャプテンがブロデューアってゆーのも笑える。 対戦チームのHKリガ2000は、ジョルトクの#33を胸につけてプレーしました。2006年世界選手権開催会場となるリガでは、現在11000人収容の新アリーナ建設中だそうです。試合は4−2でワールドスターの勝利でした。 12月11日@モスクワvsロシア代表戦 5−4でロシアの勝利。スランプが報じられてたイリヤ・コバルチャクも1ゴールを挙げてます。 すでに何試合も出場しているロシア人選手に比べ、北米出身者も多いワールドスターズの選手たちのキレの悪さが目立った模様。また氷の状態もかなりヒドかったようです。 12月12日@セントペテルスブルグvsロシアもひとつの代表戦 5−4でワールドスターズがPS戦での勝利。マッツ・サンディン、ジョン・マイケル・ライルズ、マティアス・ノーストロム、グレン・マレーがレギュレーションタイムで1ゴール、4−4の同点で終了後は4オン4のOTではなく、PS戦にもつれた。ここではサンディン、ルュク・ロバタイユがゴールを決めて勝利に貢献したとか。 ロシアンオールスターズには、ロシアリーグでも随一のタフガイで巨漢のDFアレクサンダー・ユディンという選手がおり、タイ・ドミとのファイティング対決が期待され、両選手が同時にオンアイスという状況もあったらしいですが、結局乱闘は勃発せず。黒人選手アンソン・カーターに向けて、バナナが投げ込まれるという不幸な一件もありました。 12月13日@チェコ・ピルゼンvsチェコ代表戦 8−3でワールドスターズの勝利。試合は大差がついたけど、会場満員の8000人のファンは両チームに大きな声援を送っていたとか。試合終了後、ワールドスターズのバスを数百人のファンが取り囲み、サインを求めるという光景もあったらしいです。翌日のラリオノフ引退試合のため、GKブロデューア他、フェドロフ、ドレイパー、ロバタイユ、ホイットニーがロシアに留まったため、代わりにGKにはチェコ出身ボクーンが入ってました。 トニー・アモンテが2ゴール、ピーター・ネドベド、マッツ・サンディン、グレン・マレー、バレット・ジャックマン、アレクサンダー・デイグ、タイ・ドミがそれぞれ1ゴールをマークしてます。 当初、この日はスロバキアの首都ブラチスラバで試合が開催される予定だったのですが、スロバキア国内では「NHL選手が流れて来て仕事を奪っている」との非難が高まっていたため、チェコ・ピルゼンでの開催に変更されたとか。 12月13日@モスクワ、イゴー・ラリオノフ引退試合 12月3日で44歳となったラリオノフですが、相変わらずお若い。さてはワインのお陰でしょうか? 余談ですが、ラリオノフのプロデュースするワインの名前は「トリプルオーバータイム(オーストラリア産シラーズ)」に「ハットトリック(ナパ産の赤)」で〜す。 試合前には、ギンギンのレーザーショウがあった模様。そして、ラリオノフが所属したことでも知られるロシアのチーム、チェスカ(レッドアーミー)ではなく、彼が77年に最初に所属したプロチームであり、故郷のチームであるヒミックのジャージを着た子供が、ラリオノフにスティックを手渡すという演出があったそうです。 試合中には、ロシア代表キャプテンのラリオノフと、世界代表キャプテンのアイザーマンが、お互いにユニフォームを交換。3ピリは、ラリオノフは世界代表、アイザーマンはロシア代表に混じってプレーしたそうで。またロシア代表には、旧ソ連時代からの盟友であり、いまやロシア・スポーツ大臣として活躍中のスラバ・フェティソフの姿もあったとか。アイザーマンは、一度「ロシアには行けない」と断りの電話を入れたそうなのですが、車を運転中に翻意してのロシア入りとなったそうです。 試合は6−5でロシア代表の勝利。ラリオノフは1ゴール(フェドロフのアシスト、相手GKはオズグッド)を挙げたそうです。第1ピリオド終盤には、このラリオノフのパスからゴール前のフェティソフがシュートを放つも、パックは枠を逸れる・・・という見せ場もあったとか。現在はロシアのスポーツ大臣として政治家活動中のフェティソフですが、この2日後の12月15日には国際アイスホッケー連盟のホッケー殿堂入りも果たしています(トロントの方のホッケー殿堂にはすでに2001年に殿堂入り済)。「仕事のストレスでやせちゃったよ〜」とご本人は語っていたそうですが、サッカー、テニス、ウオーターポロでシェイプアップしていたらしい。でもスケーティングからはちょっと遠ざかっていたみたいです。 膝がボロボロでNHLではしばらくプレーしていないパベル・ブレもこの試合に出場。気になるのは(1)どんなプレーをしていたのか?(2)フェドロフとのニアミスは問題なかったのか(注:一時期アンナを奪い合った2人であります)の2点であります。詳細をご存知の方、管理人までご連絡を! 12月15日@スイス・ベルン 7−6でワールドスターズの勝利。ブレンダン・シャナハン、レイ・ホイットニーが2ゴール、クリス・ドレイパー、セルゲイ・フェドロフ、イアン・ラペリエルがそれぞれ1ゴール。またベルンの一員として、NHL選手ダニエル・ブリエール(バッファロー)も出場し4アシストをマーク。またベルンのGKとして、第2ピリオド途中からデビッド・アービシャー(コロラド)が出場していたそうです。 通常のスイスリーグの試合では14000人の観客を動員するベルンですが、この試合は8221人と少ない入り。NHLロックアウトの影響でNHL選手も流れてはいるのですが、だからといってリーグの観客動員が増えているのではなく、スイスではNHLよりもスイス人選手を応援するというのがファンのスタンスらしいです。 12月16日@スウェーデン・ファージェスタッズ戦 1−6でワールドスターズの負け。唯一のゴールはレイ・ホイットニーが挙げています。これでホイットニーは5試合で6ゴールめと好調。ファージェスタッズに加入したNHL選手(ズデノ・チャラ、シェルドン・スーレイ、マイク・コムリー)はいずれもクリスマス休みのため故郷に戻っており、この試合には出場していませんでしたが、シーズン真っ盛りのファージェスタッズは得意のシステムプレーで、連戦疲れのあるワールドスターズから多くのターンオーバーを誘発していたらしいです。 また試合残り2分の場面で、ホイットニーの父フロイドがGKとして出場する場面もあったそうです。フロイドさんはエドモントンで警官をしているのですが、過去にオイラーズの練習GKを務めた経験の持ち主。このツアーでもワールドスターズの練習GKとして同行していた51歳の彼は、試合終盤2分3秒で2本のシュートを受け、見事無失点で乗り切ったそうです。この日の出場は、午前中のスイスからの移動の飛行機の中で言い渡されたらしく、背番号2のジャージがちゃんと用意されていたとか。場所がスウェーデンだっただけに、「地元ファンは『オイラーズが、トミ・サロを首にした後で雇ったのはまさかこのとっつぁん?』と思ったかも」なんてオチを、ツアーに同行したエドモントン地元紙記者(この人も相当のとっつぁん)がつけてました。 12月17日@スウェーデン・ジョンコピング戦 5−1でワールドスターズが勝利。レイ・ホイットニー、アレクサンダー・デイグ。ジャマル・メイヤーズ、ジョン・マイケル・ライルズ、セルゲイ・フェロドフがゴール。GKは前半ハシェク(1失点)、後半はブロデューアが出場。 12月19日@スウェーデン・リンコピング戦 4−6でワールドスターズの負け。スウェーデンリーグ2位のリンコピングとの試合はペースがあまりにもスローで、リンコピング社長が「恥ずかしい内容。この試合のチケットを買い求めてくれた5000人のファンに悪いと思う」と語るほど、両チームともやる気のなさが目立った試合だったと伝えられています。 まあワールドスターズ側としては、11日で8試合めという言い訳もあった模様。この過酷なスケジュール中に、風邪をこじらせる選手も増えてたそうです。 タイ・ドミが2ゴールと、ここまで8試合で3ゴール1アシストと好調。この試合後に、地元メディアがワールドスターズから3名インタビューを要求した際には、フェドロフ、ブロデューアに加えてドミもインタビューに呼ばれるという人気ぶりだったとか。このドミに加え、トニー・アモンテ、アレクサンダー・デイグ、ジョン・マイケル・ライルズの4人は、ここまでツアー全試合出場でした。 スウェーデン地元紙は、この試合の前日夜にワールドスターズの選手たちがストックホルムで遊びまくっていたことが、翌日のこの試合での惨敗に繋がったと報じてました。スウェーデン地元紙、以前もリーフスがスウェーデンでキャンプを張った時も、こういう醜聞を流してましたっけ。結構目敏いですね〜。 12月21日@ノルウェー・オスロ、vsノルウェー代表戦 7−6でワールドスターズの勝利。第2ピリオドを終了して4−5とリードされた後、第3ピリオドはノルウェー代表を圧倒しての逆転劇でした。 アンソン・カーターが2ゴール2アシストと活躍。また試合前半を守った後「テニス肘を氷で冷やしたかった」というブロデューアに代わり、後半はハシェクが登場。そのハシェクの控えには、16日の試合で出場して話題を呼んだレイ・ホイットニーの父フロイドさんが、第3ピリオドにまたまたベンチ入りして場内を沸かせたが、この日は試合出場はなかったそうです。 しかし6500人収容のアリーナ「スペクトラム(オスロ市内中心地のリンクです。管理人も99年世界選手権時に会場と間違えて行ったことがあります)」には、わずか2500人の観客の入りと、ワールドツアー中最低数となってしまいました。 スペクトラムには、1994年NHLロックアウト時にウエイン・グレツキーのツアー時に満員となった経緯があるそうですが、ノルウェーの国内リーグにとっては「収容人員が多すぎる」とのことで、オスロ地区2つのチームは現在別のリンクをホームとしているそうです。観客動員の少なさについては、ノルウェー人NHL選手として知られたエスペン・クヌーツェンは、脳震盪のためこの試合を欠場していたのも痛かったかも知れません。ただ、氷の上やノルウェー代表のジャージには広告が全く付いておらず、ノルウェーでのホッケー人気の厳しさを物語っていたなんてレポートもありました。 ここまでツアーに参加していたマッツ・サンディンは、クリスマスをスウェーデンで家族と過ごすためにここでツアーを離れることに。代わってマーカス・ニルソン、ダン・ボイルが途中合流しました。 12月22日@ポーランドvsポーランド代表戦(ツアー最終戦) 4−3とPS戦でワールドスターズの勝利。2−3とリードされて試合終盤PPのチャンスを得たワールドスターズは、GKブロデューアを上げて6人攻撃。残り4秒でセルゲイ・フェドロフが同点ゴールを決め、PS戦にもつれてました。PS戦ではブロデューアは相手5人のシューターを全て阻み、ワールドスターズはフェドロフ、エリック・ベランジェがゴールを挙げたそうです。 ポーランド代表のキャプテンは、マリウス・チャーカフスキーが務めてました。 これでワールドスターズは、7カ国10試合のスケジュールを7勝3敗で打ち上げ。 でもでも、やっぱり日本にも来て欲しかったな〜っと。 ちなみにCPは、参加選手たちのプレーの評価表を作ってますので、参考までにどうぞ。 Whitney, Draper, Brodeur were bright lights 関連記事 Worldstars play hockey, bond, get in shape Worldstars end Eurotrip この眼鏡のおっさん、怪しい人ではありません。ワールドスターのコーチです インパクト強すぎの2人@スイス ご感想はHWJ掲示板まで
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