NHL Notebook

取材こぼれ話

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ずっとホッケーを取材してきて思うのは、「広くて狭いホッケー界」ということ。 先日も、こんな出来事がありました。 福藤選手の周辺取材ということで、ECHLレディング・ロイヤルズのカーク・テイラーヘッドコーチに、電話インタビューをした時のことです。 ここで、まずはテイラーコーチのプロフィールをご紹介。ロイヤルズでは、昨季まで2年間ヘッドコーチを務めていたデレク・クランシーが、AHLマンチェスターのアシスタントコーチに昇格しており、その後任としてテイラーが8月22日にヘッドコーチに就任しました。現在のロイヤルズは、2001−02年開始前にコロンバスからチーム移転したもので、移転後5年めでテイラーは4人めのヘッドコーチとなりました。 テイラーによると、昨年、今年と夏のロサンゼルス・キングズの若手育成キャンプ(@ロサンゼルス)で、ゲストコーチを務めていたのが、今回のコーチ就任のきっかけとなったそうです。過去2年間はカナダの大学(ウォータールー大学)で2年間ヘッドコーチを務め、それ以前も1997年からカナダの大学(ニューブランズウイック大学)でアシスタントコーチ職を経て、レッドディア短大でのヘッドコーチ職に就いていました。現役時代は、FWとDFを両方こなすいわゆる「スイングマン」(テイラーコーチ曰く「自分はどっちもちゃんと出来なかったから(笑)」)だったそうで、1988年からOHLで3年間プレー後、ニューブランズウイック大学ではキャプテンを務めていたんだとか。 で、カナダの大学でずっとコーチをやっていた彼が、なぜキングズとのコネを作っていたのか? と疑問に感じた私。大きなお世話だろうなと思いつつ、その辺をテイラーコーチに聞いてみました。苗字が「テイラー」だけに、GMデイウ゛・テイラーと親戚か? と、当然疑いましたとも。 すると、テイラーコーチ、ノンストップでたくさん喋りまくってくれました。 「まず僕は、カナダ・ナショナルチームのプログラムに参画していたんだ。そこでマイク・ジョンストン(現バンクーバー・カナックスアシスタントコーチ、かつてカナダ・ナショナルチームでアンディ・マレー(キングズヘッドコーチ)の下、アシスタントコーチとして活躍)と知り合いになった。そしてジョンソンからアンディ・マレーを紹介してもらったんだ」 「それから、キングズのトレーニングコーチのマイク・ケイダーともそこで知り合った」 「さらに、アンディ・ノウィッキ(キングズGKコンサルタント)、レイ・ベネット(キングズ・アシスタントコーチ)は皆、レッドディア短大で指導していたんだ。そこで知り合ったんだよ」 なるほど、カナダ・ナショナルチーム&カナダの大学繋がり恐るべし。 NHL全体としては少数派のイメージはあるけど、かつてコクドでも指導したビル・モアーズ(現エドモントン・アシスタントコーチ、かつてアルバータ大学のヘッドコーチ)は、戦略派コーチとしてNHLではトップに数えられる。そのモアーズの師匠にあたるクレア・ドレイク氏は、地元エドモントンではまさに伝説的コーチ。エドモントン出身のケン・ヒッチコック(フィラデルフィア・ヘッドコーチ)などは、エドモントン遠征の時は必ずドレイク詣をしている。また、レッドディア短大といえば、マイク・バブコック(デトロイト・ヘッドコーチ)も、一時指導していた。徐々にではあるが、現在のNHLで地味だがじわじわ勢力を伸ばしつつあるのが、こうしたカナダの大学出身の指導者なのかも知れない。 テイラーコーチに、モアーズの話を向けると、今度は彼の「日本繋がり」の話が堰を切ったように飛び出した。 「ビル・モアーズ? もちろん知ってるさ。あ、ウイリー・デジャーデン(元西武鉄道、雪印コーチ、現WHLメディスンハットGM兼コーチ)も知り合いさ。あと、ランディ・エドモンズ(元日光アイスバックス監督)も知ってる。そう、お互いノースベイ出身(注:カナダ・オンタリオ州)だからね。あ、ちなみにエドモンズの方が歳は5つ上さ。これは秘密だけど(笑)。彼は今、ドイツでコーチをやってるよ」 懐かしい名前を聞いてしまった。 本当にホッケー界は狭いです。
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