2004年 12月 15日 ( 1 )

マジでダメかも・・・今季NHL開催

予想通り、NHLがPA提案を拒否しました。

そしてNHL側からPA側にお返し提案。この内容がまたまた非常に強硬でした。
PA側は、いったん選手側で幹部会議を開いた後で、このNHL提案を拒否。
結局、いったん高まりかけたNHLシーズン開幕への期待は、見事に萎んでしまったのでした。

この危機的状況に、「モントリオール・カナディアンズファン」と自認するカナダ・
ポール・マーティン首相が連邦的介入を申し出るという一幕もあったようです。しかしNHL&NHLPAは知らんこっちゃない・・・という感じであります。

CPによる関連記事では「10年前のロックアウト時も、両者の対話に間隔が空いたことはあったが、1月中旬に妥結した」と、少なからず楽観論も述べてます。しかし、NHL側のお返し提案内容、PA側が弱気とみるやいなや、取引するんではなくって、ますますPA側に一方的に譲歩を迫ろうかとの勢いで。そう来られると、いったんは懐柔策に出ようとしたPA側も、また態度を頑にしてしまうのでは・・・と、管理人はついつい先を案じてしまうのです。

まずは、12月9日にPA側が「清水の舞台」とは言わないにしても、「新宿コマの舞
台」から飛び降りたくらいの気持ちで提示した一律24%のペイカット。これをNHL側は「そのアイデア、いただき!」と言わんばかりに、NHLの都合に合わせてこんな風に加工してしまいました。

*年俸80万ドル未満:ペイカットなし(349人、全NHL選手の43.8%にあたる)
*80万ドル〜150万ドル未満:15%のペイカット(191人)
*150万ドル〜200万ドル未満:20%のペイカット(58人)
*200万ドル〜400万ドル未満:24%のペイカット(133人)
*400万ドル〜500万ドル未満:30%のペイカット(24人)
*500万ドル以上:35%のペイカット(41人)

この内容からなにが読み取れるかというと、他でもないPA側の団結を崩すことであります。以前から「低年俸選手の不満」や「PAの運営は一部の高額選手主導」などと、足並みの乱れが露出し始めていたPAですが、NHLはこの提案によって一気にPAの足元=半数近くに及ぶ低年俸選手を、切り崩すことを狙ってるわけです。一般世論的にも「選手年俸高すぎ」という論調は根強いですし、累進的にペイカット率をアップさせたことは、ファンからのサポートを得ようという戦略も匂わせます。

NHL計算によると、このペイカット案によって得られる経費削減額は、向こう3年間で5億900万ドル。PA側の一律24%ペイカット案での5億1100万ドルと、ほぼ同レベルだと、NHL側が提出した資料には唄われています。

で、PA側の提案に戻りますが、ペイカット案以外の年俸抑制策は、贅沢税(かなり緩
め)、ルーキーキャップ、年俸調停、FA選手への権利保有提示ルールの変更などと、それほどめぼしいものがありませんでした。PAにとっては、24%の一律ペイカットだけでも、全選手の了承を取らずに執行部だけで「エイッ!」と決めてしまったくらいの賭けでもありましたし、実際選手側から24%という数字については「譲歩しすぎ」との不満の声も挙がってました。それだけに、PA側としては、ペイカット以外の分野での譲歩など考えられなかったわけです。

しかし、PA側が下手に出て来たのに乗じて、NHLはペイカット以外の分野でも、さらに大きな譲歩を引き出そうと強気な内容を突きつけました。

*ルーキーキャップ:85万ドルという年俸最高額には合意。しかしキャップ年数を現行の3年から4年に延長を要求。さらに年俸高騰の原因となっている契約料や出来高ボーナス(実質無制限)の廃止を求める。

*年俸調停:年俸高騰の原因となっているため、廃止を求める。

*贅沢税vsサラリーキャップ
PA側提案:チーム年俸総額4500万ドル以上で20%、5000万ドル以上で50
%、6000万ドル以上で60%。2度目の違反から5%税率アップ。税額対象となるチーム年俸総額は、毎年協議する。
NHL側提案:リーグ全体の選手年俸総額の、ホッケー関連リーグ全体収入に対する割合を54%とする。各チーム年俸総額は、全体収入を30で割った数字の51%(3460万ドル)以上、57%以下(3860万ドル)とする。

*制約つきFA選手権利保有提示額(Qualifying offer)
PA側提案:66万ドル以下の選手は110%、66万ドル〜100万ドル:105%、100万ドル以上:100%
NHL側提案:PA側提案では年俸高騰の要因となる。NHL側は具体的な%は提示していないが、100%未満の数字でこの制度の維持を求める。

・・・などなど。細かい部分はすっ飛ばしましたが、骨子はこんな感じであります。

追加として、NHL側は「(NFLスタイルの)保証付き契約廃止を提案する気はない」と明言してますが、それをしないとサラリーキャップとなる3860万ドル以内に収められなくなるチームが続出するはず。リンク先のCP記事は、トロント・メイプルリーフスを例に挙げてますが、この上限以内に留めるにはリーフスは2000万ドル以上のチーム年俸カットを強いられることになってしまいます。

まずは管理人の率直な感想を。これだけガチガチにルールを作っておけば、そりゃ今後年俸が高騰する可能性は少ないでしょう。それにNHLの、相手が弱ってると睨んで強気に出た動きは「狡いけど上手い」と正直思ったのですが、グッドナウ&サスキンのPA組にだって意地があるわけです。あの内容突きつけられてボコボコにやられ、情けない面さげてさっさと折れるわけにもいきません。そうなると「もうペイカットは撤回!」と言い出しかねないでしょうし、そうこうしてるうちにロックアウトが長引いてタイムリミット・・・という最悪の結末が待ってるような気がしてなりません。

自分が単なる悲観論者であればいいのですけどね。

風邪が流行ってるせいでしょうか、気が滅入っただけでなく頭痛もしてきたので、今日はこの辺で休みます。

皆様のご意見、お待ちしております。

現地12月14日(火)の一連の流れはこちらを参照してください。
NHL側のお返し提案内容はこちら。
NHL側とPA側の提案比較はこちら。
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by hockeyworldjapan | 2004-12-15 20:48 | CBA