2005年 01月 23日 ( 1 )

福藤選手の勝利姿を皆様に成り代わってお見届け

日本全国1000万の福藤豊選手ファンの皆々様!

声を大にして言いたい。福藤選手は着実にこちらで進化していますよ〜!!!

前にもどこかに書いたかも知れませんが、コンドルズは決して守りは良くないチームです。しかしそうした状況は裏を返せば学べる環境でもある。そこで福藤選手は多くのものをこの数ヶ月で吸収したに違いないとお見受けしました。

ECHLにあって日本でないもの。例えば、ゴール前の混戦の厳しさであるとか、NHL規格の狭いコーナーからゴール近くに跳ね返ってくるパックの処理とか、素早いモーションからDFがスクリーンを使って打って来るシュートとか・・・いろんな要素があると思います。それらの要素は、日本で練習にて再現しようとしても出来ない類いのものであり、それに馴れるには実際に北米で実戦経験を積むしかないのです。

昨年7月のLA若手キャンプにて、福藤選手と他のGK(アメリカの大学リーグやメジャージュニアで揉まれてる選手ばかり)を比較した際に、そういう実戦で培ってきた経験やカンという部分で、福藤選手はリードされてるなという印象が正直ありました。それは5月の世界選手権でも、不意にゴール前に出て来たパックの処理に戸惑いを見せたりという部分に現れていました。福藤選手の場合、ゴールテンディングのスタイル完成度としては比較的高いものがあるし、反射神経やサイズも十分備えているだけに、そうした実戦的な部分での遅れをこの1シーズンでどれだけ克服できるのか? それが今季のひとつの焦点ではないかと私は読んでいたのです。

そんな彼にとっての課題のひとつは、パックハンドリングでした。パックハンドリングと一口に言っても、ゴール裏に回ってパスをフィードしたり、リムパックを止めたりすることに留まりません。ゴールの枠を外れていても、自分の危険範囲に及びそうなパックは未然に察知し、安全なエリアにクリアするという能力もその範疇に含まれるでしょうし、そうした能力はゴーリーにとっては大切な資産です。

正直、福藤選手の場合、日本でプレーしていた頃は、そうしたプレーは少なかったように思えます。コクドという日本でも強豪チーム内での環境においては、枠内に飛んで来たパックを確実に止めることにある程度集中すればよかったのです。よく日本でも、芋生ダスティ選手や菊地選手がゴール周りのパックをスティックでザクッとクリアしたりしますが、ああいったプレーは福藤選手には比較的少なかったという印象がありました。

そしてコンドルズに加入した福藤選手。シーズン序盤はまずまずの滑り出しを見せたものの、やや戸惑いも感じていたようです。11月上旬に一度電話で話を聞いた時には「リンクが狭いせいか、国際規格のリンクよりも展開が速いように思える」と不安を語っていました。

しかし今日の試合を見る限りでは、そういった部分を克服すべく、自分のプレーを進化させてきた跡が十分窺えました。

福藤選手はこう語ります。
「ウチはDFの守りが甘くなることがあるので、リバウンドをかなりコントロールしないとダメなんです」
「最初はパックハンドリングが全然できなくて、チームに迷惑をかけたんです。その後自分なりに練習してきたんで、最近はかなりできてると思います。それにこのアリーナは、パックがゴール裏やコーナーでヘンな跳ね返りをするので、高めから放り込まれた時にはあまりゴールから出ないように気をつけました」

もうひとつ、彼が進化した部分を挙げるとすれば、やはり精神面でしょうか。
いわゆるソフトゴール(容易いゴール)を与えた後でどう立ち直れるかという部分です。12月序盤のバンクーバー遠征時にはまさかの7失点という苦汁を味わった福藤選手ですが、その後見事に立ち直ってきました。もちろんバンクーバー遠征時には、もうひとりのGKペトルク故障のため、疲労という要素もあったのですが、それを差し引いても彼の精神的成長という部分を語らずにはいられません。

コンドルズのマーティ・レイモンドコーチはこう説明します。

「あの時期は彼がひとりでゴールを守らねばならないとう、若いGKにとっては酷な状況だった。我々スタッフとしては、まずペトルクが故障復帰後、彼に十分休養を取らせ、それから彼と話をする機会を持ち「悪い内容の試合は忘れるように」と伝えたんだ。以来、彼の集中力はアップしたよ。(1月上旬の)東海岸ツアーでは素晴らしいプレーを見せてくれたし、彼の自信レベルはさらに向上しつつある。今季この調子でいけば計20〜25勝は確実。これはルーキーGKとしては素晴らしい数字だ」

この日の試合でも、1ピリ序盤に許した相手のPPゴール(ゴール前完全フリーとなった相手選手に叩かれたシュートはセーブ。しかしそのリバウンドが浮いたところを、またまたゴール前フリーになった別の相手選手に叩かれるという、仕方ない失点でした)の後、2ピリには5オン3は2分近く続くなどピンチもあったのですが、難なく乗り切り。結果、チームメートをうまく乗せることに成功して、逆転へと繋げました。ちなみにこの日の勝利で、福藤選手は今季すでに15勝。これはリーグ全体でも堂々3位の数字となっています。

数字に現れてきたこともあってか、福藤選手の名前は徐々にリーグ全体へと浸透してきたような気がします。アウェイの舞台であるここボイジでも、試合前の選手紹介で福藤選手の名前が先発GKとしてコールされると、場内から拍手と歓声がちらほら挙がっていました。また福藤選手によると、地元アイダホ在住の日本人男性が、2日連続で応援に駆けつけていたそうです。その男性は、今日の試合を十分堪能したに違いないでしょう。

そういう私も、今日は十分に堪能させてもらいました。

思えば2年前の2003年2月。私はNHL取材のため北米入りしていたのですが、当時ECHLシンシナティに所属しながらそれまで出番のなかった福藤選手がデビュー間近という噂を聞きつけ、「スケジュールを調整して絶対観る!」と意気込んでもいたわけです。

そして運命の2月7日。忘れもしない私の○回目の誕生日でございました。
体調極悪により私はあえなくピッツバーグにてダウン。こんなことは私の取材歴でも稀に見る珍事でした。なのでこの日、ピッツバーグからわずか100kmほど離れたジョンズタウンで福藤選手がECHLデビューし、見事勝利を挙げていたなんてことは知る由もなく・・・翌日そのニュースをECHLの公式HPで知った私の荒れ具合といったら、それはもう筆舌に尽くし難いものがありました。いずれにしても、そういうポカを過去にやらかした前科アリなので、今回の取材はいつもに増して気合が入っていたわけです。

は〜、そんなことを書いていたら、すでに午前3時を回ってる!
実は今日はこれから午前6時のフライトで、ベイカーズフィールドまで移動なのです。フライトの接続が極めて悪いため、1日かけての移動になってしまうので、明日はブログにアップできるかどうか微妙です。どうぞご了承下さい。

24日(月)は、ホームのベイカーズフィールドでの試合を取材します。
また続きはこちらのブログにて!
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by hockeyworldjapan | 2005-01-23 19:35 | Fuku-chan report