2005年 07月 06日 ( 1 )

福藤豊、キングズとの契約に向けLAで始動

NHLが労使交渉妥結間近ということで、日本のホッケーファンであれば当然気になるのが、福藤豊選手の動向でしょうか。

その福藤選手ですが、今月半ば開始予定のロサンゼルス・キングズのルーキーキャンプに備え、数名の選手とともに陸トレミニキャンプ中とか。その福藤選手に電話で話を伺いました。


HWJ:現在LAでは、どんな過ごし方をしているのでしょうか?

福藤:まず朝10時から練習を2時間やります。走ったり、ジャンプ系のトレーニングをしたり。昼ご飯の後は、午後2時間ウエイトで鍛えます。午後4時にはその日のメニューを終了。最近はトレーニング内容がハードになってるので、その後はホテルでくつろいでいることが多いです。

トレーニングは、ホームディポセンター(MLSロサンゼルス・ギャラクシーの本拠地のサッカー場、テニス場などの他、陸上競技場なども備える総合スポーツ施設)で、NBAやNFL選手たちと混じってやっています。宿泊先のホテルからはフリーウエイで10分くらい。ミニキャンプ参加選手で1台車を借りて、ホテルからは全員一緒に移動するんですよ。

LAでは、キングズ練習施設近くのホテル1室をもうひとりの選手とシェアしています。ルームメート(HWJ注:ルームメートはコロラドカレッジ卒のRichard Petiot(2001年4巡目指名の大型DF)は、昨年のルーキーキャンプにも来ていた選手なので、顔見知りです。昨日はダスティン・ブラウン(キングズ期待の若手FW。昨季はAHLマンチェスターで74Pはチーム2位の数字)がLA入りしてました。オフのせいなのか、かなり太ってたんで、びっくりしましたけど(笑)。

金曜日にはロシア人選手が到着するし、昨季AHLでプレーした選手、キングズとの契約の可能性のある選手が続々とLAに乗り込んできています。(昨年キングズと3年契約し、昨季はECHLレディングでプレーした)バリー・ブラストもこのミニキャンプに参加中です。ルーキーキャンプの詳しい日程は、NHL開幕がまだ決定していないので、知らされていないのですが、来週にも始まるかも知れません。


HWJ:昨季レギュラーシーズン終盤に負傷した左膝の具合はどうですか?

福藤:ベイカーズフィールドでのリハビリが終わり、最終的に脚の検査をした際には、ケガをする前よりパワーアップし、医師が驚いていました。リハビリで自分を追い込んだ成果です。昼間はリハビリで下半身のトレーニング、例えばスクワット、ジャンプやバランスボードを中心に、夜は上半身のトレーニングを頑張りました。

ベイカーズフィールドでは、負傷後1度だけ氷にも乗ったんです。1ヶ月くらい前のことです。バタフライポジションでは問題はないのですが。思い切り左脚を伸ばした時に、ちょっと痛みは感じました。ただ、ベイカーズフィールドではずっと医師には診てもらっていましたし、大丈夫だとは言われています。LAに移った翌日に、健康診断や体力テストをやり、膝をキングズのドクターに診てもらっていますが、問題なしと言われました。スライディングボードを使ったトレーニングも、すでにベイカーズフィールドでやりましたが、特に問題はありません。

LAではまだ氷に乗っていません。膝のこともあり、あまり無理して走ったりもしていません。ランニングするとちょっと痛むというか、変な感じはまだある。走ることは、GKにとってはそれほど重要じゃないし、FWやDFとは違うメニュー、例えばバイクとかに重点を置いてやっています。今週末くらいにまた氷に乗るので、その頃に改めて感触が分かるとは思います。

氷上では、しばらく膝にブレイスを付けることになると思います。陸上ではもう必要ないんですけどね。ブレイスを付けるのは、初めての体験です。GKはプレーヤーとは違う動きが多いので、試してみて合わなければ外すつもり。ケガをした原因が相手選手からのゴールへの突っ込みだったので、ブレイスをしていた方が安心ではあるんですけどね。練習後は念のため、欠かさずアイシングをしてケアしています。ただ、腫れなどは一切ありません。


HWJ:シーズンが終了し、コンドルズのチームメートとの別れは、どんな感じだったのでしょうか?

福藤:シーズン終了後は、チームでバーベキューとかやったりしていたのですが、すぐ解散して、選手たちは個々の故郷に帰っていきました。あっさりしたものです。ただ、僕のルームメート(ベテランのケビン・セントジャック選手)は、故郷に帰らないで今でもずっとベイカーズフィールドにいますよ。オフの間は、害虫駆除の仕事に就いてるんです。もっとも昼間は、自分はリハビリ、彼は仕事に出ていたので、夜しか会わなかったんですが・・・彼はあの界隈では有名人だし、来季はコーチになる予定があったらしいのですが、もう1年現役でプレーするそうです。別れ際ですか?「俺はまだベイカーズにいるし、連絡を取り合おう。LAに住まいを構えたらも呼んでくれ」と言ってました(笑)。


HWJ:昨季プレーオフでは、結局ケガで出番のないまま、コンドルズはファーストラウンドで敗退してしまいましたね。精神的にかなり辛い時期だったと思いますが・・・

福藤:勝ってくれることを望んではいましたけど・・・(ファーストラウンドの相手である)アラスカには同行しませんでした。ラジオで試合の様子を聞いていただけです。北米での初めてのプレーオフに出場できなかったのは、本当に残念でした。

ただシリーズ終了後は、チームメートたちが「おまえがいたらもっと行けたのにな」と声をかけてくれたんです。僕は、アラスカにはレギュラーシーズンから相性が良かったし、アラスカのアリーナは、ECHLでは珍しい国際規格のリンクで、スキルの高い選手を集めてパスを回して来るプレースタイル。プレーオフではメインで出場していたGKパーリー(HWJ注:レギュラーシーズン終盤にコンドルズにトレードで移籍し、故障した福藤の代わりに出場していた)は、僕はうまい選手だとは思いましたが、アラスカではかなりボロボロにやられていたようです。

故障とプレーオフに出られなかったことで、ちょっと落ち込んでいた時期もあったんです。リハビリ中も「シーズンは終わってしまったのに、なんでいまさらこんなことを・・・」と滅入った時もあった。でも、最近になってやっとシーズンを振り返る気分になれました。終わってみると、何が足りなかったシーズンだったんです。

自分には波がありました。体力の問題もあったし・・・44試合出場の上に、ECHLでは移動が大変。移動で疲れる上に、自分が連続試合出場しなければならないですから。バス移動はまだ楽に思えましたが、アイダホ、アラスカなど、飛行機での移動は、荷物の持ち出しや、待ち時間などもあって、本当に辛かったです。

僕に足りなかったのは、やはり毎年課題にされる体力面。でも現在は、昨年のルーキーキャンプ時から10kgアップし、85kgまで体重が増えています。体脂肪が増えたわけではないし、先日リンクに乗ったときもスピードは落ちていないと感じています。


HWJ:6月中旬にLAに移り、もう3週間ほどが経過していますが、LAはもう満喫できていますか?

福藤:まだちょっと食事に出る程度ですが・・・あ、そういえばこの間、生まれて初めてパーマをかけたんですよ。これまでの伸びっぱなしの髪を、最初は梳いてもらっているだけだったんですが、ホッケーファンの日本人美容師さんのおかげで、今はふんわりしています。どんな雰囲気かというと・・・遊び人っぽくなったとは言われています(笑)。(HWJ注:「クルクルしているけどアフロではない」そうで。現在画像待機中です)


HWJ:キングズGMデイブ・テイラーからの打診で、今回は急遽LAに滞在することになったわけですが、今後帰国の予定は?

福藤:コンドルズのマーティー・レイノルズコーチを通じて「君は今年キングズとの契約に至る可能性が高いが、ルーキーキャンプまでにちゃんと準備をしておかないと、契約できないぞ。こっちに残って準備をして欲しい」と言われたので・・・8月にはいったん日本に戻る予定ですが、日本ではあまりゆっくりしていられないかも知れません。やるべきことがいっぱいありすぎて・・・それにあまり長くいると、日本がまた居心地よくなってしまいますし。こっちは上下関係がないし、伸び伸び自分のペースでホッケーができる。目下の選手でも結構意見は言う。誰かに誘われても、ノーと言えますからね。そんな環境が、今の僕には合っていると思うんです。


ご感想はHWJ掲示板まで


c0012636_1613461.jpg
07/09/05  その後、福藤選手のご好意でイメチェン後のお写真を入手しました!
福藤選手、ありがとうございます。
[PR]
by hockeyworldjapan | 2005-07-06 19:40 | Fuku-chan report