2006年 01月 24日 ( 1 )

レギュラーシーズンも終盤、プレーオフは?

昨日は、日光まで足を伸ばしてきました。

最終戦とあって、日光・霧降アリーナはもうオレンジ一色。かなりの盛況ぶりでした。
この日のアイスバックスの対戦相手は、2日前の神戸でも顔を合わせたコクド。神戸ではバックスが橋本三千雄の好セーブもあって快勝しましたが、この日のコクドは序盤から気合十分。「もう、秒殺されちゃいました」というバックスGK春名の言葉通り、コクドが第1ピリオドから一挙3ゴールという展開。結局このリードをGK菊地が守り切って、3−0とレギュラーシーズン最終戦を飾りました。

しかし、試合後のコクド・岩崎監督は、このリベンジにも満足がいかない様子でした。

「今日の試合は1ピリは良かったがその後がよくなかった。この教訓をプレーオフに役立てたいです。2ピリ以降、楽しようという動きになり、反則も増えてしまった。今日は最後の試合なのでプレーオフホッケーをしようというテーマだったのに、それが20分しか続かなかった。今後の課題ができました」

プレーオフでは例年圧倒的な強さを発揮するコクドではありますが、それがどうも逆プレッシャーとなっているらしい。岩崎監督が後でちらりと漏らしたところによると、「まあ、コクドはレギュラーシーズンはこんな感じでも、プレーオフでは締めるんじゃないの?」と、周囲から冷やかされることしきりなのだとか。

「年明けも、いいプレーが続いたと思ったら何試合か落としてしまった。まだウチのスタイルのホッケーじゃない。このままプレーオフに備えるのは不安です。疲れている選手もいるので、いったんリセットしたいと思っています」

そうはいっても、コクドの最終順位はまだ確定していない。可能性として2位か3位ではあるが、2位ならファーストラウンド免除で3月9日からセミファイナル、3位ならいきなり2月16日からファーストラウンドと、日程的に大きな違いがでるのです。調整するにしても、全然違った内容になりかねない。

「ウチはケガ人も多いので、2位になれればと願っているのですが、こうなったのは自業自得。来週はまず疲労をとることを中心に、再来週から試合に向けていつものルーティーンで準備していきますよ」

そこまで言うと、また岩崎監督は、この試合のコクドの不完全燃焼について語り出した。

「気持ちの中に甘えがあるんでしょうかね? 大事な試合と口に出してみるものの、プレーにそれが出ていないんです。点差や勝ち負けよりも、内容を今日は重視したかったのに、残りの40分で納得いかないプレーになってしまった。そこは選手の気持ちの問題ですし、選手のモチベーションの上げ方が間違っていたかも知れないですが・・・プレーオフでは言い訳なくベストで臨みたいです」

そうは言っても、この日のコクドにはひとつの収穫がありました。
パーピック、内山、佐藤翔と、オフェンシブな面々を欠くコクドとしては、PPをどうするのかという一件に対峙し、PPのファーストユニットにユール、鈴木貴人、藤田の最強トリオ、セカンドユニットには、今に小原、石黒というフレッシュな選手を送り出しました。そしてこの狙いが見事的中し、外からのシュートをゴール前の石黒が押し込んでコクドの2点目となりました。

岩崎監督によると、この試合の前日にPPのメンバーを変えた模様。もちろん休んでいる3人が復帰すればまたPPの陣容は変わることが予想されるにせよ、代わりを務めた選手がスコアリングに絡んでくれるというのは首脳陣としては喜ばしいことではないでしょうか?

「パックコントロールのうまい洋介(今)、大輔(小原)に加え、大(石黒)はフィジカルなプレーといいシュートを打てる。この3人でポイントが挙げられれば大きいですよ。キレイなプレーは求めてないですし、今日はいい仕事をしてくれました。ケガ人が戻った後でも、彼らの経験値はどこかで生きると思う。上のラインでプレーする選手たちがうかうかしてられないような押し上げをしてくれればと・・・」

この3人は、この試合でかなりのアイスタイムを貰っていた。今の場合、PPでの出場は通常通りですが、小原と石黒にとっては大きなアピールのチャンスでもありました。

だが当の小原は、試合後明かしたところによると「今日は朝6時にいきなり嘔吐したんです。体調が悪くって・・・でもこんなに出させてもらったんで、いいプレーがしたかったです」。

一方、石黒は、「気持ちが前に出過ぎることがあるんです」。そもそも抑制の効いた攻守に優れる選手というイメージの石黒であったが、選手層の厚いコクドにおいては「目立たないと試合に出られないと思って、以来フィジカルプレーに徹するようになったんです」という。

西武廃部により、コクドが大所帯を構えていた頃、出番のない自分の身を憂いて「札幌の友達が今ホストをしているんですが、僕もいっそのことそっちに転向しようかと・・・」(「アホかっ!」と即どやしましたけどね、はい。)などと、ほざいていた頃の石黒が懐かしい。ただ、この「ホスト転向説」はどうも彼特有のポーズだったようで、密かに自分がラインナップに食い込むためには何をすべきか、いろいろ模索していたのだそう。

そして現在では意識的に「ガツガツ行く」プレースタイルに変えた彼は、アドレナリン噴出のコントロールに苦労してしまっているというから、ホッケーというスポーツは面白いですよね。いずれにせよ、FWが小粒化しているコクドにおいて(除:パーピック)、石黒のゴール前での粘りあるプレーは貴重な存在なのです。

さて、この試合で欠場したコクドの主力FW3人ですが、プレーオフには問題なく出場できるそうです。

「日光遠征にパーピックは来てませんが、もうシュートも普通にできるし、フェイスオフも大丈夫。スラップショットもバンバン打っていますよ。内山についても、ほとんど不安はありません。明日がプレーオフなら出られる状態です。この2人は、チーム遠征中も東伏見のリンクを貸し切り状態でバンバン練習していたんです。なので、この試合に出ているメンバーより、ある意味コンディションはいいかも知れないですよ。佐藤翔も大事を取っただけで、すぐ試合には復帰できると思います(岩崎監督)」

というわけで、最終順位がいずれになろうと、今年もプレーオフのコクドはかなりの手強さになると予想できます。

一方のアイスバックスはどうか? 5オン5での攻防はコクドとほぼ互角(これは大いに評価されていいと思うのです)。とはいえ、決定力不足は永遠の課題のように思われますが、その中でも改善の余地が大いにありそうなのがPPでした。

この日の試合でも、いったん相手ゾーンでセットした後に、ゴール前での存在が薄いために、なかなか内側へ展開することができず。外側にパックを回すだけで時間が経過してしまう・・・というシーンが目につきました。バックドアにDF松田がスルスルと入って来るプレーは非常に有効に思えたのですが、他のバリエーションがないとこれも相手に読まれてしまいます。まだプレーオフファーストラウンドでの対戦相手は決定していませんが、このあたりの調整が求められるんではないでしょうか? まあ、私ごときが指摘する前に、バックス首脳陣はすでにその必要性を重々承知し、対策を講じるべく動いていることでしょう。

それにしてもバックスにとって、対戦相手がどこになるかという問題は、試合だけに限ったものではないようです。資金難に苦しむバックスとしては、相手がハルラやバイキングズという国外チームになると、その移動費を捻出するのもひと苦労なのだそうです。

余談ですが、バックスのクリス・パラダイス選手夫妻。真面目に面白すぎ。
もうすっかり日光に馴染んでるこの夫婦、試合後の食事は「らーめん」。奥さんのエメリーさんは、一見すると典型ホッケーワイフなのですが、話し出すと実は大したコメディエンヌであることが解ります。

2人で日光猿軍団を訪れた時の様子を、身振り手振りを交え、口吻とがらせ、夫婦で面白おかしく再現してくれたのですが、なんかすごいシンクロしてるのですよ、このおふたり。夫クリスはダークヘア、妻エメリーさんはブロンドと違いはあれど、目元のあたりとか、なんとなく表情が似ている。似たもの夫婦とはかくあるべき・・・と実感した夜でした。

追記:JR日光線で、鹿沼〜文鋏間で右手に見える溶岩っぽいごつごつした山(って、ちゃんと名前があるのでしょうが)近くで、パラグライダーが20機ほど飛び交っている風景を、目撃しました。おそらく、この溶岩っぽいごつごつ山から、パラグライダー愛好家たちはテイクオフしたのだと思うのですが、あの山は一見して非常に険しそう。いったい、パラグライダー愛好家たちはどうやってあの山の頂に到達し、テイクオフに至ったのか・・・と考え出すと、何も手につきません。ご存じの方、教えて下さい!!!

追記その2:バックスファンでいらっしゃる方から、あの山は「古賀志(こがし)山」という名称で、その麓にはパラグライダーの学校が2つあるのだと、メールにて教えて頂きました。ありがとうございます。

追記その3:クリス・パラダイス、そういえば故ハーブ・ブルックス氏と遠縁にあたるそうで。彼のおじさんの娘がブルックス氏の息子と結婚した(んだっけ? こういうのは何回聞いても覚えられないのです)んだとか。ホッケー界は狭い! っつかー、ミネソタが狭いのか?
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by hockeyworldjapan | 2006-01-24 23:15 | アジアリーグ