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アメリカTV放送はどうなる?

みなさま、ダレン・パングって、覚えてますか?

そう、毛髪が薄い&元ホッケー選手にしては超小柄という容貌をネタに、自虐的ギャグを繰り返す、あの人のことです。ESPN解説者として、ここ数年得意の早口でまくしたてるような喋りで活躍してきたパング氏ですが、今季はフェニックス・コヨーテズの地元TV解説者として3年契約を交わしました。

引退後は、シカゴを拠点として解説者生活を営んでいたパング氏ですが、いきなりフェニックス行きとは思い切ったもんです。これも、今季ESPNがNHLを放送するという見通しが極めて暗いという現れなんでしょうか? ESPNがNHLドラフト抽選の模様を放送していたので「元サヤか?」と考えてもいたんですけど・・・

で、もしESPNがダメなら、NHLはどの放送局と契約する可能性があるのでしょうか?

その有望な候補として、まことしやかに名前があがっているのが、アメリカ全国規模で2150万世帯で視聴されているコムキャスト。コムキャストといえば、フィラデルフィア・フライヤーズの親会社でもあり、昨年はESPNやABCの親会社であるディズニー社買収に動いたことでも知られています。このコムキャストが、数ヶ月後にスポーツ専門チャンネルを立ち上げるのではとの憶測があり、そのコンテンツとしてNHLが候補に挙がっているというのです。
 
その他、「スパイクチャンネル」、ターナー、若しくはNHLが既に契約を結んでいるNBCの傘下である「USAネットワーク」「MSNBC」が、NHLと接触中・・・と、さまざまな報道がなされています。

とはいえ、専門家たちは「ESPNとコムキャストの一騎打ち」という意見を強めています。両社のうち、NHLに高い提示をした方が勝ちだと。NHLベッドマンコミッショナーは、労使妥結の記者会見の場で、このTV問題については「早々に解決の見込み」と語っていました。どんな結論が出るのか、とっても気になります。

さあて、日本時間の明朝(現地時間7月30日)は、いよいよエントリードラフト@オタワですね。今年はどんなドラマ(&トレードなどなど)が生まれるんでしょうか?


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by hockeyworldjapan | 2005-07-30 12:52 | NHL overall

新オーナー、新CBA、そしてクロズビー! ピッツバーグに春が来た?

冬枯れの時代を、清貧に甘んじていたペンギンズ。
そのペンギンズにやっと訪れた春・・・でしょうか? そうだと信じたい!

ピッツバーグ・ペンギンズの2003−04年は、30チーム中で最下位の30位という成績。チームワースト18連敗(うちNHL記録のホームでの14連敗)をどん底を味わいました。わずか2200万ドルというチーム総年俸は、リーグトップのデトロイト(7800万ドル)の3分の1以下というつつましさでした。言わずもがな、平均観客動員数は11877人と、地を這っていました。

この数字だけでいけば、どうみてもペンギンズはNHL30チーム中、負け組中の負け組。チーム資金難に、新アリーナ建設計画が暗礁に乗り上げ、ずぶずぶと負け組スパイラルに陥ってのいわば仮死状態でした。

しかし、そんな中でも、ペンギンズ首脳たちは、まだ見ぬ新CBA後のNHLを見据えて、こんな呪文を繰り返していました。
「1シーズン犠牲にしても、この冬を絶対乗り切る。新協定締結後はきっと有利になる」

当時、これを聞かされたペンギンズファンは、心からこれに賛同できたでしょうか? 新協定の内容が生温いものだったらどうしよう? 新アリーナ建設が頓挫したら、あとはチーム移転しかないのか? それよりマリオがチームを売り払って「いち抜けた!」状態になりゃしないか・・・などと、見通しの悪い不安に苛まれていたんではないでしょうか?

が、そんなペンギンズに、ここに来て状況を打開してくれそうな新展開3連発が! これでいきなり「負け組中の負け組」から一気に「NHLきっての勝ち組」への道が開けてきたような・・・それが錯覚じゃないかどうか、ここでひとつづつ検証してみたいと思います。

まずは6月上旬。アメリカ西海岸を基盤とする投資家が、ペンギンズの大株主になることに興味を示したのです。

次に7月13日。NHLがNHLPAと大筋労使協定合意と発表しました。前協定に比べ、ペンギンズのような小市場チームにとってかなり魅力的な内容に、ピッツバーグ地元紙は「うまく行けば1年でスタンレーカップを目指せるかも」と、ちょっと気が早いけどあり得ないシナリオではない話を、得意げに書き立てました。

そして7月22日。2005年エントリードラフトの抽選で、見事全体1位指名権をゲット。2005年ドラフトの目玉といえば、誰もが全体1位指名と疑わないシドニー・クロズビーであります。

新オーナー、新CBA、そしてクロズビーと、ペンギンズにとっては近年まれに見る追い風三種が吹いて来たというわけで。まるでドラマか映画を見るかのような舞台装置の早変わりぶりです。

まあ、彼らのこれまでの苦悩を考えると、「ホントよかったね〜」と、素直に祝福したいのが本心であります。でもね、いちおう心配点なぞあげつらっておこうというのが、私のような人間のスタンス、っつーか悲しい性だったりする。

とゆーわけで、まずは7月30日ドラフトでペンギンズが間違いなく指名するであろうシドニー・クロズビーという選手について。

以前にもどこかで書いたかも知れませんが、「NHLの救世主」との声もあるが、そこまで期待してよいのか? という疑問が当然あります。

マリオ、レッキと攻撃力あるベテランがいるチームにドラフトされたのは、彼にとって朗報でしょう。おそらく1年目は、マーク・アンドレ・フルーリーよろしく、たぶんマリオ宅に下宿でしょうか? クロズビーにとっては、NHLでの機微をいろいろ教わる絶好の機会となり得ます。

昨季はQMJHLにて62試合出場で168ポイント。1試合平均2.71という数字は、メジャージュニア史上マリオ(4.03)に次ぐ好成績だそうです。そんなポイント製造機であるクロズビーにとって、よりオフェンシブなホッケーを目指した今季のNHLルール改正も、有利に働くとも言われています。

7歳で最初の新聞インタビューに応じ、14歳でカナダ全国放送で報道され、15歳でスポーツマーケティングでは超有名会社のIMGと契約。そんな天才児には、NHL加入前ながら、リーボック、ゲータレードに、カナダの電話会社と、すでに複数のスポンサーが。うちリーボックとの契約が5年250万ドルと最大。さらに10社が契約を求めて接触中なんだそうで、すでに彼の個人サイト(www.crosby87.com)もオープンという凄まじさです。

私個人としては、NHLでまだ1試合もプレーしていない選手にここまで騒ぐというのもどうよ? という気持ちが正直あります。

「ネクストワン」と期待されたエリック・リンドロスの場合は、NHL加入前に91年カナダカップでカナダ代表としてプレーし、NHL入り後のプレーも多少は予想がついた。でもクロズビーについては、そういったトップレベルの選手と一緒にプレーする機会はこれまで皆無。またマリオやリンドロスといった選手と比べると、サイズ面では絶対劣るというハンデがある(お尻の大きさはチャンピオン級ですが)。それだけにいきなりNHLの世界に放り込まれたらどうよ? と、ついつい訝し気な態度に出てしまうのです。

実際、私自身、昨年7月のLAのルーキーキャンプに特別参加していたクロズビーを、生で観る機会がありました。「確かに16歳としてはすごい。スケーティング、テクニックはあるけど、プレーを支配するタイプではない」というのが私の印象でした。

とはいえ、一緒にプレーする周りの選手のレベルが上がれば上がるほど、素晴らしいプレーを引き出せる力をもった選手というのは、いるものです。実際、真の天才とは、そういうところで恐るべき力を発揮するんだと、2004年ワールドカップのビンセント・ルカバリエのプレーを観て、思い知った次第です。

なので、クロズビーもそういうタイプなのかも知れません。できればそうあって欲しいと願うわけなのですが・・・

で、そのクロズビーと取り巻くペンギンズの環境としては、まずは2004年1巡目指名(全体2位)のエフゲニ・マルキンが、同じ代理人(IMGパット・ブリッソン)が担当しているんだそう。だからといって、契約交渉が早く進むのか、逆に時間がかかるのかは分からない。というのは、「新協定でのルーキーサラリーキャップが以前よりかなり厳しくなる」という報道直後に、「クロズビーはスイスのチームと交渉中。3年1000万ドルのオファーあり」と、この代理人がチクリと刺した。つまり「NHLがルーキーの処遇を悪くするならヨーロッパに行っちゃうよ!」と、NHLに揺さぶりをかけたのです。結局この話題は、その後クロズビー本人が「僕はなによりNHLでプレーするのを優先する。代理人は、ロックアウトがこのまま続いてしまった際の選択肢として、ヨーロッパの話をしただけ」と弁解して事なきを得ましたが、この代理人陣営、かなりの胡散臭さがあることは確かのようです。

なにはともあれ、この2人が揃ってペンギンズでプレーすることになれば、それはとっても楽しみではある。ちなみにポジションは2人ともセンター。マルキンとの交渉は、NHLとIIHF間の移籍に関する協定が最終決定待ち(これまでロシア連盟がゴネてました)という状態らしい。そもそもプレーメイクのできるセンターが必要だったペンギンズだけに、マーケティング的部分だけではなく、チーム構想的にもかなりのインパクトとなるのでは、と期待されています。

ただ「NHLの救世主」というのは、やはりどうよ? と思うのです。

仮に、クロズビーがグレツキー&マリオの域に達するプレーを見せたとします。
でも、今季からNHLでは、異なるカンファレンスのフランチャイズを訪れるのは、3年に1度のみ。すると、全リーグ的影響はそれほどでもないんではないか? という気もする。まあ、TV報道はいつも東偏重で、西はないがしろにされ気味なのは、今や公然たる事実でありますけどね。

ここで話題を変えて、ペンギンズの新大株主となる予定の方のご紹介を少し。
カリフォルニア州サンノゼ出身の事業家であるウイリアム・デルビアッジオ氏(37)がその人で、マリオとはゴルフ友達という仲。またこれまでマリオとともに、USホッケーリーグのオマハ・ランサーズを有し、またサンノゼのトップファームであるAHLクリーブランド株も一部保有している、いわばホッケー筋のお金持ちセレブらしい。またシャークスの株式も一部所有らしく、ペンギンズのオーナーとして承認されれば、シャークス株は手放すことになる。デルビアッジオ氏が晴れて大株主となった後も、マリオは5%のペンギンズの株式を有し、チーム代表取締役に留まる予定だそうです。

で、このデルビアッジオ氏のチーム買収と、クロズビーのドラフト指名が、新アリーナ建設計画へ弾みになるのでは? との説がありますが、実際にこの「新アリーナ建設計画」の実情について、ちょっと説明したいと思います。

老朽化が進むペンギンズの本拠地メロンアリーナ。現存するNHLアリーナでは最古で最小の収容人員という事情もあって、マリオは「ペンギンズのチーム財政健全化には、新アリーナ建設は必要条件」と、近年訴え続けてきました。

しかし、このマリオの訴えも虚しく、地元自治体はペンギンズにはそっぽを向いたまま。しかも、野球とフットボールのスタジアムにはちゃっかり資金拠出しまくったのですから、そりゃマリオも怒ります。2001年、ペンギンズは市内の病院跡地を新アリーナ建設地として800万ドルで購入していたのですか、ノリの悪い地元自治体ゆえにアリーナ建設計画はいったん無に帰しました。そこで、この土地を1500万ドルで売却を試みたのですが、買い手はつかず。窮地で辿り着いた次なるアイデアは、スロット営業権を得て、その土地にカジノを建設し、そのカジノの収益を新アリーナ建設費に充てるというちょっと気の遠くなるような話であります。

で、現段階では、まだそのカジノ営業権も入手できていない状態。ただ、デルビアッジオ氏のチーム買収や、クロズビーのドラフト指名というニュースが、このスロット営業権を決定する地元政治家たちに好印象を与えることは確かだというところに留まっています。

「あちらの世界」への道、まだまだ長そうです。

また、新協定は諸刃の剣とも言われています。そのひとつがFA制度であります。新アリーナ完成時には、クロズビーが制約なしFAになっちゃう(新協定では、最速で7年後に制約なしFAになれるのです)なんてオチがつかなければいいが・・・と、重箱の隅をつついてみる。そんな意味でも、ペンギンズファンの懊悩は、心の底でまだ続いているのではないでしょうか?

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by hockeyworldjapan | 2005-07-26 15:28 | NHL overall

2005−06年におけるルール変更とは?

2005−06年シーズンに採用される新ルール(概略)は以下の通りです。

*5分間のOT後、3選手ずつのシュートアウト(PS戦)を実施。これで決着がつかない場合はサドンデスでシュートアウトを続行する。シュートアウトで勝利した場合のスコアは、OT後勝利同様1点を加点して試合結果とする。

*ツーラインパス:これまで禁止されていたツーラインパスが可能に。センターラインはオフサイドのジャッジにおいては無視される。

*タグアップオフサイド(国際ルールでのディレイドオフサイド):パックよりも先に攻撃側の選手がアタッキングゾーンに入った場合は、いったんブルーラインまで戻って再度アタッキングゾーンに入ることができる。

*ゴーリーに関する規制
GK防具サイズは、約11%縮小される。レッグパッドについては幅1インチカット(11インチに)、ブロッカー、上半身用プロテクター、パンツ、ジャージなどもサイズ縮小される。規制外用具を使用したGKは、2試合出場停止に25000ドルの罰金、トレーナーも1000ドルの罰金が課せられる。
GKがゴール裏でパックを処理できる範囲は、ゴールポストから6フィートの地点から斜めにエンドボードまで下がった地点の台形エリア(底辺28フィート)に限られる。

*オフェンシブゾーンの拡大
各オフェンシブゾーンを拡大するために、2本のブルーラインの間隔を狭める。これによってニュートラルゾーンは、これまでの54フィートから50フィートとする。ゴールラインは、エンドボードから11フィートの場所に下げる。ブルーライン、レッドラインの幅は従来通り。

*アイシングの変更
アイシングしたチームは、そのすぐ後のフェイスオフでのラインチェンジは認められない。タッチアイシングで従来通りアイシングが宣告されるが、ラインズマンはアイシングを無効にするため、これまで以上の裁量を与えられる。

*インスティゲイターについての変更
試合終了前5分間でインスティゲータペナルティを課せられた選手(乱闘を煽動した選手)は、ゲームミスコンダクトに加え、自動的に1試合出場停止となる。2回目以降は、出場停止期間が倍増する。またそのチームのコーチは1万ドルの罰金となり、2回め以降はこの額が倍増する。

*レフェリージャッジの強化
インターフェアランス、フッキング、ホールディングなどの妨害行為の徹底取り締まり。GKが所定の範囲外でパックハンドリングした場合には試合遅延ペナルティを、また不必要なパックフリーズをした場合も試合遅延ペナルティを課せられる。さらにディフェンディングゾーンからガラスボードを直接越えるパックを打ち込んだ選手も、試合遅延ペナルティを課せられる。

*アンスポーツマンライクコンダクト
ダイビングなど、相手の妨害プレーに対して、ペナルティを取ってもらえるようアピールする演技プレー、故障したふりした選手には、ペナルティを課す。初回違反者には書状で警告を通知し、2回めには1000ドル、3回めは2000ドルの罰金、4回めは1試合の出場停止処分とする。判定に関する公での文句、ホッケーの品位を損なうコメントにも、罰金が課せられる。

*競技委員会の設置
競技委員会(GM4名(ボブ・ゲイニー、ケビン・ロウ、デビッド・ポイル、ドン・ワデル)、オーナー1名(エド・スナイダー)、NHLコリン・キャンベル、選手4名(ロブ・ブレイク、ジャローム・イギンラ、トレバー・リンデン、ブレンダン・シャナハン)に、NHLPAからマイク・ガートナーが参画)

・・・というわけで、あれだけ派手にいろいろ試行した割には、目新しいのはシュートアウトの導入、GK防具&GKのゴール裏の動き規制、ツーラインパス許可、タグアップオフサイド再導入くらい。あと、アイシングを犯したチームにメンバーチェンジが認められないというのは、守備側チームにとって結構キツそう。

ツーラインパス&タグアップオフサイドの導入によって、国際ルールに同調したことになったわけなので、これまでホッケーを見て来た立場としては安心して見ていられるというのはあるけれど、今回のルール変更が、果たしてリーグが掲げる懸案の「得点アップ」のための速効策となるか? と言われるとかなりの疑問がある。特に毎年お約束で項目に挙がる「妨害プレーの取り締まり徹底」なんて、ファンもメディアもさんざん騙されてるから、もうみんな信用してないんじゃなかろうかと。

極太ブルーラインや、拡大版ゴールネット、3オン3のOTなど、過激案は結局採用されませんでした。まあ、ルール変更についての議論は継続実施されるようですし、過激案についての議論が将来復活する可能性もなきにしもあらず・・・ということを付け加えておきましょう。

あ、ついでというにはあまりにもビッグニュースですが、ドラフト抽選の結果がでましたね。全体1位はピッツバーグに決定! クロズビー&マリオの競演が今から待ち遠しい・・・なんて、早くも私の脳内は先走り妄想中であります。詳しい話はまた後日。

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by hockeyworldjapan | 2005-07-23 12:21 | NHL overall

ついに合意! 新協定内容

ついに、ついに、待ちわびたNHL新労使協定が正式承認されました!!!

7月21日にはPA側の投票が実施され、87%が賛成票で承認(532票のうち賛成464、反対68)。翌日7月22日にはオーナー側が満場一致にて承認となったそうです。

その新協定の大まかな内容をこちらにざっとご紹介しておきます。(また詳細についてはのちほど改めて。取り敢えず速報ということでご了承ください)


協定期間
6年(2010−11年まで)。ただしPAは4年目(2008−09年)終了後に協定内容を再交渉するオプション、さらに2010−11年終了後、もう1年協定を延長するオプションも有する。

選手年俸のリーグ収入における割合
リーグ収入が22億ドル未満の場合、54%。
22〜24億ドルの場合、55%。
24〜27億ドルの場合、56%。
27億ドルを超える場合、57%。

チーム年俸
2005−06年のチーム年俸は、下限2150万ドル、上限3900万ドルとする。この額には選手年俸、契約時ボーナス、出来高制ボーナスを含む。
下限については、故障による長期欠場(最低24日、10試合以上)の場合を除き、これを下回ってはいけない。上限については、故障による長期欠場選手の年俸分を、他選手獲得で補うことができる。他選手獲得分年俸は、チーム分サラリーキャップの対象にはならないが、リーグ収入における選手年俸割合計算には含める。故障選手の復帰に合わせ、チームはただちにサラリーキャップで定められた年俸額への調整が求められる。

リーグ選手最高、最低年俸
最高年俸:
チーム年俸上限の20%以内。2005−06年の場合は780万ドル。
最低年俸:
2005−06、2006−07年:45万ドル
2007−08、2008−09年:47万5000ドル
2009−10、2010−11年:50万ドル
2011〜12年:52万5000ドル
すでに2005−06年に最低年俸以下の契約を有する選手については、チームはバイアウトが可能。バイアウトしない場合は、最低年俸までその選手の契約を引き上げなければならない。

出来高制ボーナス
以下の場合のみ認められる。
(1)エントリーレベルの契約(注:ルーキーとして契約する最初の3年間)
(2)長期故障欠場から復帰して1年契約を結んだ場合(過去に400試合出場以上の経験を有し、その前シーズンもしくは直近契約にて100日以上故障者リストに入っていた選手)
(3)35歳以上で1年契約を結んだベテラン選手

一律24%ペイカット
現在契約下にある選手年俸(契約ボーナス、チーム所属ボーナス、出来高制ボーナス、マーケティング料、その他現契約下のいかなる支給額をも含む)は、一律24%カットとなる。2004−05年シーズン分の契約内容は、すべて無効とする。

バイアウト期間
今夏限定6日間が認められる(7月23〜29日)。この期間にバイアウトされた選手に支払われた額は、サラリーキャップ対象として含まれない。バイアウトしたチームは、同シーズン中にその選手との再契約には至れない。

収入分配
チーム収入がリーグ内下位(下から15位まで)で、TV視聴者が250万人以下の市場に位置するチームは、収入分配の恩恵を受けることができる。

五輪
2006年(トリノ)、2010年(バンクーバー)五輪については、NHLとNHLPAは参加合意。今後は諸条件についてIIHFとの協議を進める

FA
制約なしFA:
2005−06年:31歳(4年間のプレー経験が必須)
2006−07年:29歳(4年間のプレー経験が必須)、若しくは8年間のプロ経験を有する選手
2007−08年:28歳(4年間のプレー経験が必須)、若しくは7年間のプロ経験を有する選手
2008−09年以降:27歳(4年間のプレー経験が必須)、若しくは7年間のプロ経験を有する選手
制約つきFA:契約期限は12月1日とする。この期限までに契約できなかった選手は、同シーズンにNHLでプレーすることはできない。

エントリーレベル(ルーキーサラリーキャップ)
最高年俸(契約ボーナス、出場試合数ボーナスを含む):
2005、2006年指名選手:85万ドル。
2007、2008年指名選手:87万5000ドル
2009、2010年指名選手:92万5000ドル
2011年指名選手:90万ドル
契約ボーナス:
その選手年俸の10%以内とする
出来高制ボーナス:
各項目最高21万2500ドル、総計85万ドルまで設定可能(スケジュールA)。またリーグ側からの表彰につき、リーグからボーナスを得ることが可能(スケジュールB)。さらにこの表彰分につき、チームからもボーナスを得るよう設定可能で、その総額は最高200万ドルとなる。
契約期間:
18〜21歳の選手は3年間、22〜23歳は2年間、24歳は1年間となる。
2003、2004指名選手:
2004年指名選手の最高年俸は98万4000ドル、2003年指名選手は94万2400ドルとする。これは前協定で定められた額から24%ペイカット分を除いた数字。契約ボーナスはその選手年俸の30%。出来高制ボーナスは前協定内容に準ずる(実質無制限)。

エントリードラフト
これまでの9巡目までの指名から7巡目までに縮少する。
2004年7月1日〜9月15日に、FAグループ3で選手を失ったチームには、2005年ドラフトにて補償指名権が与えられる(指名順位は前協定規定に準ずる)。ただし、2006年ドラフト以降はこうした補償指名権は与えられない。しかし1巡目指名選手と契約に至らず、その選手を失ったチームについては、こうした補償指名権が認められる。
ドラフト資格は前協定と同じ(ドラフト開催年の9月15日までに18歳)。以前は18歳選手は「ドラフトにエントリーする」との意思表明申請が必要だったが、今後この制度は廃止となる。

年俸調停
申請資格:
前協定の3年間NHL経験のある選手から、4年間の経験へと改正に。選手側からだけでなく、チーム側からも調停に持ち込むことができる。チーム側から調停に持ち込めるのは以下の選手の場合。
1)前年に150万ドル以上の年俸選手(調停に持ち込むにはクオリファイイングオファーが必要)
2)他のグループ2選手

クオリファイイングオファー(制約付きFA選手の交渉権留保への提示額)
選手年俸66万ドル以下:前年比10%アップ提示
66〜100万ドル以下:前年比5%アップ提示
100万ドルを超える選手:前年比同額提示
すでに契約期間にある選手の契約内容を、上方もしくは下方に修正する再交渉は認められない。契約交渉が認められるのは契約期間最終年のみで、チームキャップ上限に収まる額での契約延長のみ認められる。

レギュラーシーズンスケジュール
82試合のまま10月5日開幕。最短で184日間に渡り実施され、最初の3日間、最後の3日間には最低1試合ずつ予定される。各チームは同ディビジョン4チームとの対戦を8試合ずつ(32試合)、同カンファレンスで異なるディビジョン10チームとは4試合ずつ(40試合)、残りの10試合を異なるカンファレンスチームと対戦する。2005−06年シーズンについては、ノースイーストディビジョンのチームは、パシフィックディビジョンのチームとホームで、ノースウエストディビジョンチームとはアウェイで戦う。アトランティックディビジョンのチームは、ノースウエストとの対戦はホームで、セントラルとの対戦はアウェイ。サウスイーストのチームは、セントラルとの対戦がホーム、パシフィックとの対戦はアウェイとなる。

トレーニングキャンプ
ベテラン選手(前シーズン50試合以上出場):20日以内
その他の選手:27日以内
ただし、2005−06年シーズンについては、ベテラン選手は23日以内、その他は30日以内と規定。プレシーズンゲームの試合数は、前協定同様9試合以内のまま。

共同委員会の設置
オーナー側と選手側は以下の共同委員会を設置する
1)ルール変更などに関して議論する競技委員会
2)放送・マーケティング委員会
3)引退選手基金の使途を監視する緊急援助基金運営委員会

ウエーバードラフト
今後は実施しない

トレード期限
前協定でのレギュラーシーズン終了日から数えて26日めから、40日めに変更。

禁止薬物検査
毎シーズン2回までの抜き打ち検査を各選手に実施。うち1回はチーム全体での検査を実施する。初回陽性反応で20試合出場停止(給料なし、NHLが提供する禁止薬物乱用更正健康プログラムへの出頭義務)、2回め陽性反応で60試合出場停止(給料なし)、3回め陽性反応で最低2年間出場停止だが、永久追放と見なされる。ただしその選手は2年後に復帰についての申請は可能。
NHLとNHLPAは、禁止薬物リストを共同で作成する。このリストには世界反ドーピング機関(WADA)の規定に含まれる薬物を含むこととする。

プール金
選手年俸のリーグ収入における割合(54%)を満たすために、NHLは各選手からその年俸の数%をプール金として徴収する。このプール金の%は、シーズン中4回の時点で評価決定される。

・・・と駆け足で紹介いたしましたが、合意後のベットマンコミッショナーの記者会見では、噂にあったNHL新ロゴも披露されていましたね。(あ、そういえばIIHFもロゴを今年変えたんですが、気づいた方いました?)

というわけで、やっと小躍りしたい気分になってきました。選手が動き出す日本時間明日には、大躍りかな? 

続いて、ルール改正についてご説明するといたしましょう!

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by hockeyworldjapan | 2005-07-23 12:07 | CBA

アジアリーグ、今季は9チーム体制で!

HWJ掲示板でも速報をお伝えしましたが、2005−06年アジアリーグには、新たにカンウォンランド、ノルディックバイキングスの2チームの加盟が内定。よって計9チームによって争われることが、7月21日の記者会見にて明らかにされました。
(まずは、アジアリーグジャパンオフィスからのリリースを、HWJ掲示板にてご確認ください)

まずは、いったんアジアリーグ参加断念を表明していたカンウォンランド。しかし、本拠地を置く江原道には、ピョンチャン(平昌)が2014年冬季五輪誘致に乗り出すという追い風効果がありました。(注:ピョンチャンは、2010年をバンクーバーと争ったことでも知られる。2014年冬季五輪には、このピョンチャンの他、ソフィア(ブルガリア)、ザルツブルク(オーストリア)、トビリシ(グルジア)、アヌシー(フランス)が名乗りをあげています)カンウォンランドという会社は、政府の援助を多く受けているらしく、そもそもウインタースポーツの代表地でもあるカンウォンで、ホッケーのレベルアップを図ろうという韓国政府の強い意気込みも感じられます。

チーム陣容としては、リリース内にある内容の他に、メンバーのうち7名が2005年世界選手権代表なんだとか。またアジアリーグ内でのチーム力均衡を図るために、カンウォンランドの外国人枠は5人と決定。今後のプランとしては「カナダ人のヘッドコーチを雇い、カナダでキャンプを張り、外国人選手をセレクションしたい」とチームマネジャーのパク・チョルン氏は明かしています。その具体案として、7月29〜9月20日までカルガリーでキャンプを実施し、この期間に10試合以上地元チームと対戦する予定も既に計画中。本拠地は、江原道チュンチョンとなるそうです。


そして気になるのがやはり、ノルディックバイキングスの加入でしょう。

まずは、アジアリーグチェアマンの富田正一日ア連会長から、次のような経緯説明がありました。

「昨季は8チーム、ゴールデンアムールが参加して日本リーグとは違ったホッケーができる楽しみがあったが、8チームが同レベルで均衡したホッケーができていなかった。特に下2チームについては、試合をする前から結果が見えていた」

「すでにこの問題について、昨年11月から懸念していた。メディアやファンの反応も気になっていた。下のチームをどう上に引き上げるのか。アジアリーグ目標は五輪に出場できるチームをアジアから、そして世界選手権でメダルを取れるチームを出すのが究極目標である」

「そんな時、国際アイスホッケー理事会中に、IIHF事務局長スウェーデンのヤンアンケ・エドビンソンから、ノルディック・バイキングスという組織について知らされた。彼らがアジアリーグに興味が持っているので、いろいろ説明して欲しいと依頼された。7時間に及ぶ話し合いをした結果、バイキングス関係者が『一度日本に行ってみる』と言い出し、その後はとんとん拍子で話が進んだ」

「ただ、アジアの国でない選手たちがアジアリーグに参加していいのか? という論議は当然あった。しかしアジアリーグ実行委員会はこの2日において、ノルディックバイキングスがこちらから提示した条件をすべて揃え、選手レベルについてもアイスホッケー先進国としてのプライドをもってそれに相応しいメンバーを揃えたと確認。それで全員一致でリーグ加入を承認するに至った。あとはアジアリーグオーナー総会(9月2日中国)で、最終承認の運びとなる」

「8月7日、バイキングスは中国のチームとともに、北京でプレシーズンマッチ(vsハルビン)を開催する。あの人口の中国で、ホッケー登録人口はたったの400人。アジアリーグを活用しながら、今後は中国ホッケーの底上げを狙いたいとの意志を伝え、バイキングスも中国ホッケーの支援を了承してくれた。日本のファンにも面白い試合展開を提供できればと、期待している。北欧というアイスホッケー先進国が入ってくることによって、アジアホッケー全体のレベルアップを目指す」

そうした一連の話はあったものの、なにせこれまでチームの実体が明らかにされていなかっただけあって、この記者会見ではバイキングスのチームオーナー、オウェ・アンダーソン氏に向けて、質問が集中しました。

ここでは、その場で明らかになった内容を列記することとしましょう。

*チーム構成:チーム全体のレベルとしては、アジアリーグで上位、優勝も狙える。ヘッドコーチには八幡真を起用。この八幡が自身のコネも使い、選手選考に尽力してきた。その陣容は、スウェーデントップリーグでの経験を有する4人のベテラン選手、6人の中国人選手に、今後はスウェーデントップリーグでプレーする力がある19〜20歳という若手選手となっている。うち若手数名は、スウェーデンジュニア代表入りを果たしている。

*チーム概念:スカンジナビア諸国のホッケースキルをアジア諸国に輸出するというのが狙い。人口が多いアジアは潜在性の高い市場であるが、ホッケーはまだよちよち歩き。富田氏から中国のレベルアップ必要性の話を聞き、中国人選手をウチのチームに絡めることを考えた。6名の中国人選手をバイキングスに所属させる他、4人のスウェーデン選手とコーチ1人をチチハルに、3人のスウェーデン選手とコーチ1人をハルピンに派遣する予定でもある。

*チーム形態、チーム財政:ノルディックバイキングとは、純粋にアイスホッケーをプレーする会社。日本や中国のように、他の業務をやりながらホッケーチームを持つのではなく、ホッケーをプレーするのが仕事。元アイスホッケー選手たちがチーム概念に賛同してくれており、個人投資家からの資金を投資する。今後は大口スポンサーも得られると確信している。年間チーム運営費は120万ドルを予定している。会社自体はまだ登記されておらず、今後はチーム立ち上げの公式発表を含め、手続きに移行する。

*選手待遇その他:若手選手については、1年間北京でホッケーをプレーすることに加え、大学で教育を受けられる機会を提供する。1年間アジアに滞在して日本や韓国、中国を移動し、ホッケーをプレーするというのも素晴らしい経験になるはず。
選手たちにとってはおそらく、スウェーデンでプレーしていた方が給料はいい。彼らのバイキングスでの給料は、中国滞在中の生活で消えて行く程度しかない。それでも、スウェーデンでのオファーを蹴り、敢えてアジアで新たな経験を得ることを選んでいる。実際にこのチームコンセプトは、公式発表すらしていないのに口コミで広がり、多くの選手が興味を示してくれた。必要があれば、2、3チーム造れるほどの反響に至った。結果、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、アイスランドからも選手を集めることができている。


さらに補足情報として、北京には15000人収容の多目的アリーナがあり、ここを8月7日の試合で使用するのだとか。併設のサブリンクは通年営業だそうですから、こちらで早い時期から練習は可能でしょう。さらに「交換留学」プログラムの一環として、バイキングスと中国チームの対戦については、北欧のどこかでの試合開催を、リーグ関係者は許可する見込みとか。

中国国内には、今年南京にも1万人収容のリンクがオープンするとの旨を、富田チェアマンが明かしていました。ハルビン、チチハルなどの中国でもほんの一部の地域限定スポーツだったホッケーは、北京進出でメジャー化への第一歩を記すんでしょうか?

まずは、8月7日の試合の反響が気になるところです。

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by hockeyworldjapan | 2005-07-22 03:32 | アジアリーグ

新協定批准は7/22、翌日からNHLついに始動?

やっと新協定大筋妥結に至ったNHL。現地今週金曜日(7月22日)にオーナー側、選手会側双方から批准されれば、翌日からNHLビジネスがついに始動! という運びになるそうです。

NHL始動! となれば、その流れが当然気になります。
一連のスケジュール青写真がすでに各チームや代理人にメモという形で通告されており、それがお約束通りメディアにバレてます(笑)ので、そちらの内容をお伝えすることにしましょう。

7月22日(金):2005年エントリードラフト抽選
48個のボールを30チームが抽選する。過去3シーズンでのプレーオフの成績が悪い方から抽選を始め、チームによって最大3つのボールを引くことができる(バッファロー、コロンバス、NYレンジャーズ、ピッツバーグの4チームが3つを抽選)が、上位チームでも1つは引くことができる(10チームが2つ、14チームが1つのボールを抽選)。例えば、コロンバスの場合、「いの一番」=シドニー・クロズビーを指名すべく全体1位順位を引き当てる確率は、3/48=1/16となるが、ボールが1つしかないフィラデルフィアは、その確率が1/48ということになる。

7月23日(土):バイアウト期間開始
サラリーキャップ枠内にチーム年俸総額を収めさせるために、今夏特例とも言える「6日間のバイアウト期間」を設置。この期間に各チームは、チーム内でダブついて不要となった選手は、残りの契約の3分の2を支払うことで、その選手をお払い箱にすることができます。
また同日、2003年指名選手との契約交渉開始。クオリファイイングオファー(制約つきFA選手の権利留保のための年俸提示)提示期限、制約なしFA選手との契約延長交渉も、この日に開始。

7月28日(木):オプション契約行使期限、2003年ドラフト指名選手契約期限。2003年指名選手が契約に至らなかった場合は、2005年ドラフトに再エントリーが認められます。通常のシーズンであれば、2年前のドラフト指名選手の契約期限は6月30日ですが、6月30日はまだロックアウト中だったために、今夏は特例が認められました。

7月29日(金):バイアウト期間終了。

7月30日(土):オタワでエントリードラフト開催。当初はNYやトロント開催の噂もありましたが、どうやら当初の予定通りオタワのウエスティンホテルでの開催に落ち着いた模様。コレルセンターでの開催も考えられたが、縮小版開催ということでホテルでの実施が濃厚。昨年までの9巡目までの指名ではなく、今年は7巡目までの指名となるとの噂も。

8月1日(月):FA解禁
例年ですと7月1日となるこのFA解禁が、1ヶ月遅れで実施される見込み。

8月10日(水)
選手側からの年俸調停申請期限

8月11日(木)
チーム側からの年俸調停申請期限

8月22日〜9月1日
年俸調停実施期間

9月15日
トレーニングキャンプ開幕

10月5日
NHLシーズン開幕

・・・と、流れとしてはこんな感じになってます。

それ以外に、リークされた新協定内容細部については、こんな報道がなされています。

クオリファイイングオファー:
リーグ最低年俸〜66万ドルまでの選手には、10%アップの提示が求められる。66万〜100万ドルまでの選手には、5%アップ。100万ドル以上の選手は同額提示となっている。

違法薬物検査:
2006年1月15日からシーズン終了までに、抜き打ちで違法薬物検査を実施。1人の選手につき検査は最高2回までで、初回失格選手には20試合出場停止、2回目は60試合、3回目で永久追放となる。

その他:
*制約つきFA選手は、12月1日までに権利留保したチームと契約延長に至る必要がある。さもないと2005−06年はNHLでプレーできない。
*グループ5FA(制約なしFA;10年以上のプロ経験、リーグ平均年俸以下)の選手は、2004−05年もプロ経験1年としてカウントできる。このFA基準の目安となるリーグ平均年俸額は139万ドル(2003−04年平均から24%ペイカット込みの数字)。
*2003、04年ドラフト指名選手は、前協定内容(しかし24%ペイカット)で契約できる。
*6日間のバイアウト期間で放出された選手は、ウエーバー、トレードを通しても、2005−06年シーズン中は再びそのチームに所属することはできない。

・・・などなど、やっと具体的な話がでてきて、ほっとしております。

それにしても「大筋妥結!」から、やけに時間かかっとるな〜というご意見も多いことかと思います。なにせ600ページ超の大作になってしまった新協定ですから、オーナー側も、選手側も、代理人も、チームスタッフも、それを咀嚼&玩味するのがモー大変ということらしい。

その内容が公表されるのが、待ち遠しいようなコワイような。ま、結構リークされちゃってますけどねっ!

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by hockeyworldjapan | 2005-07-21 06:52 | CBA

NHL労使交渉大筋合意

現地7月13日、ついにNHLは労使交渉大筋合意を発表しました。

妥結に至るまでのNHLとNHLPAの会合は、重ねること実に82回。そして最後は、NYでの24時間を越える連続会議の結果、301日のロックアウトが幕が閉じました。

新協定の詳細はまだ明らかにされていませんが、6年契約、チームごとのサラリーキャップ1年目は下限2100万ドル、上限3900万ドルと推測されています。2年目以降は、選手総年俸はリーグ総収入の54%と定め、収入の増減によってキャップ額も変動するようです。

また選手のリーグ最高年俸は、チームキャップの20%にあたる740万ドルとし、リーグ最低年俸を45万ドルとすることにも、NHLPAは合意したと伝える報道機関も。
その内容は600ページにも渡る複雑なもので、過去にこちらでもお伝えしたLAタイムスが報じたものとほぼ同じらしいのですが、詳しくは正式合意後の発表を待ちたいと思います。

正式合意はオーナー側(NYで7月15日会合実施)、選手側(トロントにて7月14、15日会合実施)双方の批准後、7月21日に発表されると予想されております。ちなみにPAの批准は公式HP上での電子投票(非公開)となるんだとか。過去にもお伝えしたように、選手の中には当然不満も多かろうが、これで批准しないとさらなる兵糧攻めに遭う。もう1シーズン働かないでいられるほど、蓄えなどない・・・とゆーわけで、選手側からも批准されるであろうというのが、大方の読みだそう。

これでNHLの狂乱年俸時代はひとまず終焉し、NHLのマクロ経済は安定化に向かう(といっても安定するのは支出面だけですが)ことが予期されます。また選手個々の年俸を抑えるだけでなく、何らかの形での収入分配策(お情け程度の内容のため、大した格差是正にはならないという声も。正式発表を待ちたい)も導入されるため、大市場かつ高収入チームと、小市場で低収入チームというチーム間格差は、前協定と比較するとかなり縮まると見られています。

新協定下では、サラリーキャップ導入を待ちわび、これまで爪に火を灯す思いで切り詰めて来たチームなら、かなりの購買力を発揮できるでしょう。特に今夏は大量にFA選手が市場に出回るので、ロースターを一気に刷新することができ、いきなり優勝を狙えるチームに変貌する可能性すらある。逆にこれまで資金力に任せてスター選手を揃えていたチームは、FA選手放出だけでは間に合わず、現契約下にある選手をもバイアウトしなければ、サラリーキャップ上限内にチーム総年俸が留まらない。そのため、安い選手(往々にして得点力は少なめで地味)を獲得しつつ、チーム戦略修正を強いられることだってありましょう。

ただ、選手たちもあっさり契約合意するかどうかというのを考えると、キャンプ開幕(9月中旬)までに大方のFA選手が片付くのかどうか、つまりチームの全貌が見えるのはいつ? という問題もあります。まずは、例年のFA市場解禁日(7月1日)を後ろ倒しし、各チームとFAになる可能性のある選手との契約期間を設ける。その後FA解禁となるでしょう(8月初旬という声あり)ですから、例年なら2ヶ月半あるFA市場取引が今年は1ヶ月ちょっとしかない。掘り出し物の選手には、買い気満々のチームが殺到するでしょうし、高額スターは様子見ということで値が付かず、しばらく放置される可能性もありましょう。

そんなニュースの第1陣として、マーカス・ナズランドが、バンクーバーを離れるかも? という報道あり。いまやカナックスのキャプテンとして、さらにリーグを代表するスコアラーとなった彼ですが、今夏は制約なしFAとなる身。アナハイムGMに就任したブライアン・バーク(前バンクーバーGM)とともに、アナハイム行きなんて予想もあるようです。カナックスは、バーツッジ、ジョバノフスキー、リンデンの3人のみが現在契約下で、その合計は1060万ドル(24%ペイカット込)。なので金額的には3900万ドルのキャップ上限を考えると、ナズランドと契約延長する余裕は十分ある。ということはナズランドの代理人が「彼をさっさとキープしないと知らないよん」と、カナックスに対して揺さぶりをかけてきたんでは? とついつい深読みしてしまいます。

そして開幕後の最大の課題は、北米メジャースポーツ初となった労使紛争による1年間のブランクをどう取り戻すか。同じく労使紛争にて長期シーズン中止となったMLBは、その人気を取り戻すのに10年近くを費やしたと言われています。

ホッケーが深く根付いているカナダはまだいいが、心配なのは24チームが属するアメリカの事情。それだけに、今回の労使妥結のニュース発表は、MLBオールスター明けでニュースの少ない日を敢えて選んだのではという見方もあるほど。開幕後は、ルール変更を実施し、得点アップの展開にホッケーを変えようという試みも、確かに行われてはいます。しかし、アメリカでのTV放映権事情が非常に厳しい今、今後は選手たちのホッケー振興を含むチャリティなど、地道な活動からファン拡大を狙うことが必要だという声も高まっているようです。

というわけで、開幕(ほぼ)決定となっても、お祭り気分には到底なれない私なのでありました。

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by hockeyworldjapan | 2005-07-14 15:36 | CBA

一足先に新CBAの内容?

ガセネタか否かは分かりませんが、NHL新労使協定の全貌がLAタイムズ紙、オタワサン紙その他で報じられておりますので、そのあらましをお伝えします。

サラリーキャップ:
1チームあたり上限3700万ドル(2005−06年リーグ収入を18億ドルと予測しての54%を選手年俸に充てる計算。2002−03年収入は21億ドル)、下限2400万ドル。現行の選手年俸は一律24%ペイカットを実施する。
選手は個々の年俸の15%をプールし、NHLシーズン収入が当初予測に満たなかった場合には、このプール金からチームに返金される。同様なシステムがNBAには組み込まれているが、その割合は10%と低いもので6年の次期協定期間内に8%まで下がる。
贅沢税はなく、収入の多いトップ10チームが、収入の少ないボトム10チームを補助する収入分配策が盛り込まれる。つまり高収入チームから集めた資金を、低収入チームに分配する。

ルーキーキャップ:
年俸85万ドル+ボーナス(上限は年俸の10%まで)。

2004−05年契約の有効性:
ロックアウトで失われた2004−05年分の選手契約の、2005−06年への持ち越しは認められない。

制約つきFA選手の権利留保(クオリファイイングオファー):
前協定同様の100%提示(今夏は24%ペイカット後の額)で留保できる。しかし前協定にあったリーグ平均年俸に満たない選手の10%アップという額は取りやめ、どの選手も100%提示で留保が可能となる。NHLは一時75%という厳しい線を提案していたので、これはNHL側が譲歩した部分でもある。

制約なしFA:
2005−06年は現行同様31歳、以降毎年1歳づつ引き下げて28歳まで引き下げる。

バイアウト:
2005−06年に限り、現契約下の選手をバイアウト(残り契約の3分の2をチームが選手に支払い、選手はそのチームからお払い箱となる)した際にかかる費用は、サラリーキャップには含まれない。またいったんバイアウトした選手を、すぐに同じチームが再契約することはできない。

罰金:
出場停止選手への罰金最高額は、前協定では1000ドルだったが、今後はこの額を引き上げする予定。

年俸調停:
MLB同様、選手側、チーム側の双方から調停に持ち込め、調停者はそのいずれかを選択する。(前協定では申請できたのは選手側のみ)

リーグ最低年俸:
17万5000ドルから40万ドルへとアップ。多くの選手が24%カットを迫られる中、NHL選手でも底辺選手たちは大幅年俸アップと思わぬ恩恵を授かることに。スター選手たちの多くはNHLPAに立腹しているようだが、底辺選手たちは感謝することになるかも。


・・・という感じです。いったん7月7日LAタイムスが「交渉妥結」記事を出しましたが、その後NHL関係者がこの報道を否定。大筋合意は来週早々以降になりそうとのことです。妥結後のドラフト予定日は7月30日若しくは8月6日説が飛び交い、縮小版ドラフトでは開催地オタワが納得しません! なんて記事も目にしました。ああ、ここでもまた、合意後のドタバタが予想されるわけで・・・今は嵐の前の静けさであります。

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by hockeyworldjapan | 2005-07-09 15:54 | CBA

デトロイトにバブコック? 驚くのはまだ早い

労使交渉妥結が近づき、各チームとも動きが活発になってきたとの旨は、以前にもお伝えしましたが、最近驚いたのが「デトロイトの次期ヘッドコーチにマイク・バブコックで決定!」というニュースではないでしょうか?

これまでデトロイトでヘッドコーチを務めてきたデイブ・ルイスはすでに解任ということで、レッドウイングズGMケン・ホランドから話を切り出され、今後はスカウトとしてチーム内に留まるか否かという状況らしいです。

この話の経緯を順に追っていくことにしましょう。

まずは、アナハイム・マイティダックスは、これまでのディズニー社に代わり、地元出身の大富豪サムエリ夫妻が新オーナーに就任。そして前バンクーバーGMのブライアン・バークを新たにGMへと迎えました。

バークGMは就任後、マイク・バブコックコーチに1年契約オファー(昨季と同額)をしましたが、バブコックコーチは「まずは考える時間が欲しい」と要求。バンクーバーではオフェンシブなホッケーを標榜していたバークGMですし、2003年にディフェンシブなホッケーでダックスをスタンレーカップ決勝に導いたマイク・バブコックコーチとどう噛み合うのか、その行方が注目されていたところに、このキナ臭い展開でした。

そしてバブコックに与えられた期限の1週間が過ぎようという頃、バブコック側からダックスGMバークに対し、「考える時間の期限延長を」との申し入れがあったそうです。実際バブコック側とすれば、時間を稼ぐことでダックスの契約額&契約年数提示アップを目論んだものとも考えられますが、バークGMはこれを断固拒否しました。

その時の状況について、バークGMは地元紙LAタイムズに以下のように語っています。

「(数年契約提示は)最初のデートで結婚のプロポーズをするようなもの」
「(代理人の期限延長、契約アップ要求について)どっちもはっきりノーと言ってやった。かなり強調しつつ、放送禁止用語を混じえてな」
「デトロイトからは何も連絡なしだ。こっちに挨拶の電話もないうちに先にバブコックを雇ってしまったのならショックだ。エチケット違反だ」(注:とはいえ6月30日でバブコックとダックスの契約は切れている。バークGMが怒ってるのはあくまで儀礼的な部分)

バンクーバー時代には「ミネソタ・ワイルドとはカルトである」等に代表される名言を残したバークGMですが、アナハイムでも就任当初から飛ばしてます。むふふ。

さて、バブコックに背を向けられたダックスですが、今後のヘッドコーチ候補には、マイク・ジョンストン(バンクーバー・アシスタントコーチ)、ランディ・カーライル(AHLマニトバコーチ)といったバークGMのバンクーバー繋がり、ティム・ハンター(サンノゼ・アシスタントコーチ)、ジョン・スティーブンス(AHLフィラデルフィア・ヘッドコーチ:今季AHL優勝に導く)などの名前が挙がっているようです。

しかし、レッドウイングスにバブコックですか・・・これまでのプレースタイルや、あの街の雰囲気を考えると、彼が馴染むにはちょっと時間がかかるかも知れません。実際、解任となったデイブ・ルイスは、アシスタントコーチとしてでなく、選手としてもレッドウイングスでプレーしたというデトロイトとは深い絆を持つ人物。「スター選手=エゴの固まり」のような側面もある一方で、なぜか家族的な雰囲気があったのは、ルイスがアシスタントコーチ時代にスコッティ・ボウマンと選手たちの間の緩衝剤的存在になっていたという部分もあったはず。ただ、ヘッドコーチの器としてはどうか? という命題に常に苛まれていたことも確かでした。

プレースタイルという部分で考えると、新協定締結後はレッドウイングズも高額選手を大量に放出しなければならない状況が避けられません。するとこれまでのオフェンシブな戦略だけで突っ走れるのかと考えると大きな疑問が残る。もちろんルール変更の恩恵は多少はあるかも知れませんが、デトロイトのファンはこれまでの派手なレッドウイングスの異なるタイプのチームを、今後は目にすることになるわけです。

その手始めの強烈メッセージが、バブコックヘッドコーチ就任という動きなのでしょう。バブコックコーチ就任はまだ正式発表されていませんが、記者会見が実施される頃には、スティーブ・アイザーマンの去就についてもある程度話が進んでいるんではないかと思います。まあ、2006年トリノ五輪に向けてのカナダ代表キャンプに招待されているアイザーマンだけに、バブコックからあっさり肩たたきにあうとは考えにくい。アイザーマンとしても、目を負傷したまま引退する気は毛頭ないでしょうが、レッドウイングスとしてはサラリーキャップという避けられない課題もありますし・・・

・・・と、たいそうな書き方をしてしまいましたが、デトロイトの例はほんの氷山の一角。妥結後は、全リーグ的に、FAにバイアウトの連続で驚愕&混乱の展開が予想されそうです。みなさま、どうぞ心のご準備を。

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by hockeyworldjapan | 2005-07-09 15:29 | NHL overall

福藤豊、キングズとの契約に向けLAで始動

NHLが労使交渉妥結間近ということで、日本のホッケーファンであれば当然気になるのが、福藤豊選手の動向でしょうか。

その福藤選手ですが、今月半ば開始予定のロサンゼルス・キングズのルーキーキャンプに備え、数名の選手とともに陸トレミニキャンプ中とか。その福藤選手に電話で話を伺いました。


HWJ:現在LAでは、どんな過ごし方をしているのでしょうか?

福藤:まず朝10時から練習を2時間やります。走ったり、ジャンプ系のトレーニングをしたり。昼ご飯の後は、午後2時間ウエイトで鍛えます。午後4時にはその日のメニューを終了。最近はトレーニング内容がハードになってるので、その後はホテルでくつろいでいることが多いです。

トレーニングは、ホームディポセンター(MLSロサンゼルス・ギャラクシーの本拠地のサッカー場、テニス場などの他、陸上競技場なども備える総合スポーツ施設)で、NBAやNFL選手たちと混じってやっています。宿泊先のホテルからはフリーウエイで10分くらい。ミニキャンプ参加選手で1台車を借りて、ホテルからは全員一緒に移動するんですよ。

LAでは、キングズ練習施設近くのホテル1室をもうひとりの選手とシェアしています。ルームメート(HWJ注:ルームメートはコロラドカレッジ卒のRichard Petiot(2001年4巡目指名の大型DF)は、昨年のルーキーキャンプにも来ていた選手なので、顔見知りです。昨日はダスティン・ブラウン(キングズ期待の若手FW。昨季はAHLマンチェスターで74Pはチーム2位の数字)がLA入りしてました。オフのせいなのか、かなり太ってたんで、びっくりしましたけど(笑)。

金曜日にはロシア人選手が到着するし、昨季AHLでプレーした選手、キングズとの契約の可能性のある選手が続々とLAに乗り込んできています。(昨年キングズと3年契約し、昨季はECHLレディングでプレーした)バリー・ブラストもこのミニキャンプに参加中です。ルーキーキャンプの詳しい日程は、NHL開幕がまだ決定していないので、知らされていないのですが、来週にも始まるかも知れません。


HWJ:昨季レギュラーシーズン終盤に負傷した左膝の具合はどうですか?

福藤:ベイカーズフィールドでのリハビリが終わり、最終的に脚の検査をした際には、ケガをする前よりパワーアップし、医師が驚いていました。リハビリで自分を追い込んだ成果です。昼間はリハビリで下半身のトレーニング、例えばスクワット、ジャンプやバランスボードを中心に、夜は上半身のトレーニングを頑張りました。

ベイカーズフィールドでは、負傷後1度だけ氷にも乗ったんです。1ヶ月くらい前のことです。バタフライポジションでは問題はないのですが。思い切り左脚を伸ばした時に、ちょっと痛みは感じました。ただ、ベイカーズフィールドではずっと医師には診てもらっていましたし、大丈夫だとは言われています。LAに移った翌日に、健康診断や体力テストをやり、膝をキングズのドクターに診てもらっていますが、問題なしと言われました。スライディングボードを使ったトレーニングも、すでにベイカーズフィールドでやりましたが、特に問題はありません。

LAではまだ氷に乗っていません。膝のこともあり、あまり無理して走ったりもしていません。ランニングするとちょっと痛むというか、変な感じはまだある。走ることは、GKにとってはそれほど重要じゃないし、FWやDFとは違うメニュー、例えばバイクとかに重点を置いてやっています。今週末くらいにまた氷に乗るので、その頃に改めて感触が分かるとは思います。

氷上では、しばらく膝にブレイスを付けることになると思います。陸上ではもう必要ないんですけどね。ブレイスを付けるのは、初めての体験です。GKはプレーヤーとは違う動きが多いので、試してみて合わなければ外すつもり。ケガをした原因が相手選手からのゴールへの突っ込みだったので、ブレイスをしていた方が安心ではあるんですけどね。練習後は念のため、欠かさずアイシングをしてケアしています。ただ、腫れなどは一切ありません。


HWJ:シーズンが終了し、コンドルズのチームメートとの別れは、どんな感じだったのでしょうか?

福藤:シーズン終了後は、チームでバーベキューとかやったりしていたのですが、すぐ解散して、選手たちは個々の故郷に帰っていきました。あっさりしたものです。ただ、僕のルームメート(ベテランのケビン・セントジャック選手)は、故郷に帰らないで今でもずっとベイカーズフィールドにいますよ。オフの間は、害虫駆除の仕事に就いてるんです。もっとも昼間は、自分はリハビリ、彼は仕事に出ていたので、夜しか会わなかったんですが・・・彼はあの界隈では有名人だし、来季はコーチになる予定があったらしいのですが、もう1年現役でプレーするそうです。別れ際ですか?「俺はまだベイカーズにいるし、連絡を取り合おう。LAに住まいを構えたらも呼んでくれ」と言ってました(笑)。


HWJ:昨季プレーオフでは、結局ケガで出番のないまま、コンドルズはファーストラウンドで敗退してしまいましたね。精神的にかなり辛い時期だったと思いますが・・・

福藤:勝ってくれることを望んではいましたけど・・・(ファーストラウンドの相手である)アラスカには同行しませんでした。ラジオで試合の様子を聞いていただけです。北米での初めてのプレーオフに出場できなかったのは、本当に残念でした。

ただシリーズ終了後は、チームメートたちが「おまえがいたらもっと行けたのにな」と声をかけてくれたんです。僕は、アラスカにはレギュラーシーズンから相性が良かったし、アラスカのアリーナは、ECHLでは珍しい国際規格のリンクで、スキルの高い選手を集めてパスを回して来るプレースタイル。プレーオフではメインで出場していたGKパーリー(HWJ注:レギュラーシーズン終盤にコンドルズにトレードで移籍し、故障した福藤の代わりに出場していた)は、僕はうまい選手だとは思いましたが、アラスカではかなりボロボロにやられていたようです。

故障とプレーオフに出られなかったことで、ちょっと落ち込んでいた時期もあったんです。リハビリ中も「シーズンは終わってしまったのに、なんでいまさらこんなことを・・・」と滅入った時もあった。でも、最近になってやっとシーズンを振り返る気分になれました。終わってみると、何が足りなかったシーズンだったんです。

自分には波がありました。体力の問題もあったし・・・44試合出場の上に、ECHLでは移動が大変。移動で疲れる上に、自分が連続試合出場しなければならないですから。バス移動はまだ楽に思えましたが、アイダホ、アラスカなど、飛行機での移動は、荷物の持ち出しや、待ち時間などもあって、本当に辛かったです。

僕に足りなかったのは、やはり毎年課題にされる体力面。でも現在は、昨年のルーキーキャンプ時から10kgアップし、85kgまで体重が増えています。体脂肪が増えたわけではないし、先日リンクに乗ったときもスピードは落ちていないと感じています。


HWJ:6月中旬にLAに移り、もう3週間ほどが経過していますが、LAはもう満喫できていますか?

福藤:まだちょっと食事に出る程度ですが・・・あ、そういえばこの間、生まれて初めてパーマをかけたんですよ。これまでの伸びっぱなしの髪を、最初は梳いてもらっているだけだったんですが、ホッケーファンの日本人美容師さんのおかげで、今はふんわりしています。どんな雰囲気かというと・・・遊び人っぽくなったとは言われています(笑)。(HWJ注:「クルクルしているけどアフロではない」そうで。現在画像待機中です)


HWJ:キングズGMデイブ・テイラーからの打診で、今回は急遽LAに滞在することになったわけですが、今後帰国の予定は?

福藤:コンドルズのマーティー・レイノルズコーチを通じて「君は今年キングズとの契約に至る可能性が高いが、ルーキーキャンプまでにちゃんと準備をしておかないと、契約できないぞ。こっちに残って準備をして欲しい」と言われたので・・・8月にはいったん日本に戻る予定ですが、日本ではあまりゆっくりしていられないかも知れません。やるべきことがいっぱいありすぎて・・・それにあまり長くいると、日本がまた居心地よくなってしまいますし。こっちは上下関係がないし、伸び伸び自分のペースでホッケーができる。目下の選手でも結構意見は言う。誰かに誘われても、ノーと言えますからね。そんな環境が、今の僕には合っていると思うんです。


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07/09/05  その後、福藤選手のご好意でイメチェン後のお写真を入手しました!
福藤選手、ありがとうございます。
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by hockeyworldjapan | 2005-07-06 19:40 | Fuku-chan report