お知らせ

まずは、こちらに来てくださっている皆様、いろいろご心配を頂いてしまってすみません。

HWJ掲示板でもお伝えしましたが、LAでトラブルに巻き込まれてしまい、本来であればマンチェスターまで足を伸ばす予定だった福藤選手取材を途中断念せざるを得ない状況に追い込まれてしまいました。

単刀直入にまず私の身に何が起こったかと言いますと、LA近郊で強盗に遭ったのです。場所は、キングズ練習施設からも近いフードコートの一角で、白昼堂々の事件でした。キングスキャンプ中は、選手たちがランチしているところをちらほら見かけたくらいの場所ですので、まさか自分の身にそんな災難が降り掛かるとは思ってもおりませんでした。おそらくそうした油断がこの犯罪を招いてしまったのでしょう。

「Kinko's」というショップの前に駐車してあった車から、助手席から降りて来た黒人男性にいきなり銃を突きつけられ「Don't move. Just give me your purse」と言われました。なので抵抗はせず、バッグ一式さっさと渡しました。

我ながら、その場は意外に冷静だったような気がします。万が一、犯人がこっちに向かって銃を発射してくるのに備え、身を翻しながら考えたのは「あ、あのバッグの中にパスポートも入ってた。まずいな〜」でした。

バッグの中には、アメリカ国内の飛行機移動では書かせないIDのひとつ、パスポートも含まれていました。盗られた現金は戻らないにしても、クレジットカードなどは緊急カード発行が可能だし、失った仕事道具なども現地で買えないことはない。ただ「911」以来、アメリカ国内ではセキュリティチェックが非常に厳しくなっており、パスポートのような写真付き身分証明書がないと国内線は利用できないのです。日本だと1週間で発行できるようになったパスポートですが、LAで再発行するには2週間かかるとのことでした。

その後は、日本領事館の方の「ポリスレポートがあれば航空会社によっては移動が可能かも」という情報を元に、最後まで取材続行を模索しました。しかし航空会社からは「たとえポリスレポートがあっても、写真付きIDを保持していない旅行者の受け入れは、保証できません」とつれない返事が。泣く泣く取材続行を断念するはめになったのです。福藤選手が100%の力を出してくれれば、必ずやAHLマンチェスターの残り1席は確保できると信じていただけに、諦めるにも諦めきれない心情がそこにありました。

状況が状況だっただけに、精神的にトラウマ化するかな? とも危惧していたのですが、周囲の方々の暖かいサポートもあって我ながらかなり早い立ち直りを見せています。特にLAでは、同僚ホッケーライターのKさんに多大なるご親切を頂戴しました。この場を借りてお礼しきれるものではありませんが、改めてお礼を申し上げたいと思います。

また、現場が比較的通行量の多い土地だったため、この事件には目撃者もいました。その目撃者の方がご自身へのリスクを冒してまで途中まで犯人を追いかけてくれて、さらに「ウチはこの近所だからなにか困ったことがあったら、いつでも言ってね」と優しい言葉をかけてくださったり。宿泊先のホテルでは、事件を知ったフロントの人がギフトを渡してくれたり。こうした境遇に陥ってみて、改めてアメリカという国の懐の深さを知らされました。

さて事件後は、現地警察やら(生まれて初めてパトカーに乗りました。しかもアメリカで。犯人護送用だからでしょうか、後部座席はクッションがなくてお尻が痛かった)、クレジットカード会社やら、日本領事館やら(パスポート発行には時間がかかり過ぎるので、帰国のみの1回旅券「渡航書」を発行してもらいました)と、対応に追われました。保険会社との折衝がこの後まだ残ってはいるのが気がかりではありますが。携行品の補償って、取得年月から償却分が差し引かれるので、手元に返ってくるのはほんの一部なのですね。悲しいかな。

まあこれも人生勉強のひとつとして乗り越えることとします。幸いにして元気でいられるのですからね。

というわけで、この一件について書けと言われれば、しばらく書き連ねることは可能なのですが、この辺でやめにしてと・・・徐々にホッケーモードに戻るとします。
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# by hockeyworldjapan | 2005-10-02 07:26 | その他

福藤選手、次はAHLキャンプへ

HWJ掲示板でも速報をお伝えした通り、NHLロサンゼルス・キングズのトレーニングキャンプに参加していた福藤豊選手が、キングズのキャンプから放出され、2軍にあたるAHLマンチェスター行きを言い渡されました。

この日は、当初は午前10時からと、午前11時45分と、2グループに分けての氷上練習が実施される予定でした。しかし前日夜のフェニックスでのロードゲームで、キングズが勝利したため、遠征参加組のこの日の練習はキャンセルに。福藤選手を含む居残り組が、11時45分から氷に乗る予定でした。

しかし、11時45分になっても、選手はリンクに現れる気配がない。最初はキングズ広報担当者さんも「あと2、3分すればみんな出て来るよ」と言っていたのですが、実はそうではありませんでした。この時点で既に練習はキャンセルされ、放出される選手にはキングズ首脳陣から個別面談による通告がなされていたのです。

キングズは翌22日から、遠征先のラスベガスに出発。23日は練習とチームスポンサーイベント、24日はアバランチとMGMグランドで試合というスケジュール。管理人はその予定に合わせてフライトやホテルも押さえていたのです。ただ、前日20日のファーストカット後も48人とまだ大所帯であり、ラスベガス遠征前にセカンドカットがあるかも・・・とのニュアンスを、アンディ・ノウィッキ氏(キングズGKコンサルタント)はこの前日に匂わせてもいました。この日のカットでは一挙17人が放出され、キングズのロースターは31人まで絞られています(31人の内訳はGK3人:ギャロン、ラバーベラ、ハウザー、FW18人、DF10人。開幕ロースターは23人)。

2日連続のカットについて、福藤選手は「何の前触れもありませんでした」とのこと。
「すごく悔しいですけど、ケガをしたから仕方ない」としながらも、「デイブ・テイラー(キングズGM)は、ベイカーズフィールドでの僕のプレーをよく観に来てくれて、過去1年ですごく伸びたと評価してくれた。アンディ・マレー(キングズ・ヘッドコーチ)も、キャンプ中は一番の出来だったと言ってくれたし、僕が1年で身体をサイズアップしてきたことを誉めてくれたんです」と、マンチェスター送りとなるキングズ首脳陣からのフィードバックは上々。もちろんショックはあったものの、ポジティブな気持ちですでにマンチェスターでのキャンプを見据えているようでした。

さて、マンチェスターでのキャンプなのですが、9月26日に身体測定などが実施され、27日から氷上練習が開始。10月1日には試合形式でのキャンプへと移行していく模様です。またここでも厳しいセレクションが実施されるわけです。

ここで、この日までにカットされた選手リストを紹介しておきます。

ファーストカット(9月20日)
AHLマンチェスターへ降格
GREG HOGEBOOM :Center
RYAN MUNCE : Goalie
STUART KERR : Defenseman (training camp tryout)
TYLER HANCHUCK:Defenseman (training camp tryout)
MARTY WILFORD :Defenseman
SHAY STEPHENSON:Center
ERIC NEILSON :Left Wing
BRAD FAST :Defenseman
CHRIS BARR :Defenseman (training camp tryout)
ERIC WERNER : Defenseman
DOUG NOLAN :Defenseman

ジュニアチームに戻り
NED LUKACEVIC : Left Wing (Spokane ミ WHL)
JOHN SEYMOUR :Left Wing (Brampton ミ OHL)
DANIEL TAYLOR :Goalie (Kingston ミ OHL)
RYAN McGINNIS :Defenseman (Plymouth ミ OHL)
ANDREW DESJARDINS : Left Wing (Sault Ste. Marie ミ OHL)

トレーニングキャンプから放出
SHAWN LEGAULT :Left Wing

セカンドカット(9月21日分)
AHLマンチェスターに降格
BARRY BRUST - Goalie
YUTAKA FUKUFUJI - Goalie
BRENDAN BERNAKEVITCH - Center (training camp tryout)
MATT RYAN - Center
KONSTANTIN PUSHKAREV - Right Wing
RICHARD SEELEY - Defenseman (training camp tryout)
JEFF TAMBELLINI - Left Wing
BRAD SMYTH - Right Wing
LAURI TUKONEN - Right Wing
JOEY MORMINA - Defenseman
DANY ROUSSIN - Left Wing
PETR KANKO - Left Wing
CONNOR JAMES - Center (training camp tryout)
RYAN MURPHY - Left Wing (training camp tryout)

Sodertalje SK (Swedish Elite League)に所属決定
ANZE KOPITAR - Center

ECHLベイカーズフィールドに降格
NATE METCALF - Defenseman (training camp tryout)
ORIEL McHUGH - Defenseman (training camp tryout)

・・・ということで、26日AHLマンチェスターでのキャンプ開幕時には、GKは福藤選手、ブラスト、マンスの3人がキャンプインすることになります。そしておそらく、NHL開幕寸前にハウザーがAHL1番手GKとして降格されるであろうと予想されています。なので、福藤選手としては、まずはブラスト、マンスとの戦いに勝利し、AHL控えの座を確保したいところです。

AHLキャンプ開幕の26日までまだ日数がありますが、この期間に北米出身者はいったん自宅に戻されるんだそうです。ただ、福藤選手は太もも付け根の故障に、日本出身という部分もあって、マンチェスター入りの日程が決定するまでLAで調整するんだとか。明日も太もも付け根に問題がなければ、練習に出るそうです。

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# by hockeyworldjapan | 2005-09-22 13:18 | Fuku-chan report

福藤選手、元気に練習復帰

昨日から管理人、LA入りしております。昨日の段階で「福藤選手が朝9時の氷上練習に出る」とキングズ広報担当者さんから情報を頂き、今朝はキングズ練習リンクのトヨタスポーツセンターに足を運びました。

まずは福藤選手のルーキートーナメント以来の状況を、ここで簡単にまとめておきます。

9月10日のルーキートーナメントvsサンノゼ戦で左膝を故障。その後11日決勝戦vsアナハイムには出場せず。13日ロサンゼルスで開幕したメインキャンプ初日は、福藤選手本人は参加したかったものの、トレーナーに制止されてお休み。しかしその後2日めから練習に復帰。キャンプ4日の16日には、チーム内練習試合の3試合め30分に出場して、わずかに1失点。その失点もパスアクロスからバレリ・ブレに決められたもので、ゴーリーとしてはなんともし難いゴール・・・ということで、福藤選手の株はキングズ首脳陣の中では確実に上昇していました。そのため、翌17日アナハイムとの対戦ではNHLゲームの前座のAHLゲームに出場が決定、さらにその出来いかんでは、翌々日18日サンノゼでの試合の出場の可能性もあったのです。

しかし、17日試合当日の朝の練習で、福藤選手は左太腿付け根を痛めてしまいました。
そのため、この日予定されていた試合出場は取り消しに。以来2日間氷上練習を休んで、この日練習復帰となったのです。

キングズは今夜、フェニックスでロードゲームが予定されていますが、そのゲームロースターに入っていない選手がこの日の朝9時からの練習に参加していました。氷上にいたゴーリーは、福藤選手を含め3人(他ラバーベラ、ブラスト)。練習時間は1時間と比較的短いものでしたが、GKコンサルタントのアンディ・ノウィッキ氏の指揮の下、例によって居残り練習によるハードなシゴキが待っていました。これに病み上がりとは思えないような動きで応える福藤選手。その動きには頼もしさを感じる一方で、「病み上がりなんだからあんまり無理しないで〜」という親心(?)が複雑に入り交じってしまいました。

練習終了後、ノウィッキ氏に話を聞くと「まだ故障箇所が少し痛いとは思うが、ハードに練習していた。とても粘り強くいい動きをしていたよ。最後のドリルでは10本中10本を止めたんだ」と、これまた例によって自分の愛弟子がいいプレーを見せた後の誇らし気な表情をみせてくれました。

さて、福藤選手に、現在の状況について伺ってきました。

HWJ:病み上がりからいきなりハードな練習でしたが・・・
「まあしごかれることは分かっていたんで・・・そんなに調子も悪くなかったんで言われるままにやってみました」

HWJ:太腿付け根をケガした状況は?
「特にぶつかったとか、パックが当たったとかではありません。左脚を思いっきり伸ばしたときに、固まっていたのが伸びてしまった感じです。ケガしたのは左太腿の付け根ですが、左膝をかばってプレーしていると、他のところもケガをしやすいんです。今は、右の腰にも張りが出て来ています。練習の中に自然にパックを止めていたら『グキッ』と来ました。まだ完璧じゃないし今は70%くらいの回復ですが、氷上練習はもう出来るので、やリながら直していきたいです」

HWJ:今はどんな治療をしていますか?
「電気を流したり・・・超音波治療と、あとはアイシング、ストレッチです。昨日は、上半身のトレーニングと治療をしました」

HWJ:キャンプここまでを振り返ってみてどうですか?
「ケガしたりツイてなかったですが、ここまでいいアピールができていると思います。このまま調子を維持して、どんどんいいアピールができたらと思います。強い相手の方が気合が入るんで・・シュートの精度が違うし、マイナーリーグとはパスの速さとかも全然違うんで、そのへんはもっとレベルアップしないといけないと思いました。

HWJ:ローニックをはじめ、スター選手がメインキャンプに揃ってその雰囲気はどうですか?
「みんな声とかかけてくれますよ。特にアドバイスとかはもらってませんけど、ああゆう人たちが来て、ルーキーキャンプにはない雰囲気になってます。今は面白いですね」

HWJ:ギャロン、ラバーベラ、ハウザーについては?
「う〜ん、みんなやっぱりうまいですよね。身長もあるし・・・僕なんかよりずっと上のレベルでやってきたので、見習わなければいけないところがたくさんある。でも負けてないところもきっとあると思う。あとは僕に足りないところを身につけて、追い抜けたらいいなと思います」

HWJ:試合に出られなかったことについては?
「結局サンノゼには行きませんでした。行ってもすることがないし、それならここに残ってトレーニングと治療に専念すべきだと・・・僕が一番残念な気持ちで一杯なんです。これまでの調子のよさで先発出場を言い渡されたと思ったし、その期待に応えらなかった。でもここで無理したらシーズンに響いてしまう。我慢しなければいけなかった。出たかった気持ちは強いけどまだこれからチャンスがあると思います。今はともすれば、我慢よりもプレーしたいという気持ちが勝っちゃうんですけどね・・でも、ここで結果を出さなきゃシーズン開幕がECHLからになってしまうかも知れないし、そう考えるとちょっと無理しても頑張らなきゃいけないですね」

HWJ:キングズではすでにファーストカットがあり、48人までキャンプでの人数が減りましたが・・・
「まあこっちでよくあることなんで・・・グループが2つになるとは聞いていましたが、テイラーは別にしても、マンスが放出されたのは意外でした。昨日のそれがあって僕も焦ったというか、『ここでやらなきゃ』という気持ちになったのは確かです。昨日、みんなバッグに荷物をまとめていました。僕のルームメート(DFライアン・マギニス:OHLプリモス)も帰ってしまいました」

と、なんか中途半端なインタビューの終わり方ですが、実は今日はこの後午後4時からも練習が予定されているのです。1日にかなりの密度の氷上練習が2回とは、さすがNHLという気がします。日本のホッケーを見下すつもりは毛頭ありませんが、こちらの練習は密度が濃くて本当にハードです。福藤選手の動きひとつにしても、選手たちのレベルの高さゆえに、日本では必要のない動きを迫られる状況がかなりあると思います。また掲示板にも書いたのですが、今季はルール改正により、ゴーリーにとっても過酷な状況が続きます。

毎日ハードなプレーを続けながら、しかもケガしないようにプレーしなければならない。ケガを抱えても、うまく付き合っていかなければならない。休んでいるうちに、ライバルが台頭して自分を抜きさってしまう危険性だって十分あるわけです。本当に厳しい戦いだと、管理人も実感しております。

それでは、そろそろ午後の練習に備えます。また新たな情報が入り次第更新いたします。

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# by hockeyworldjapan | 2005-09-21 07:04 | NHL overall

使い古しの「チェコ囲い込み作戦」は通用するか?

掲示板でえむえむさんから、NYレンジャーズの今季についてご質問を頂きました。
かなりレスが長くなってしまいそうなので、こちらでお答えすることといたします。

で、レンジャーズの今季ですが、随分あっさりした布陣になってしまいましたね・・・
2003−04年開幕時からチームを去った選手を並べてみると、マーク・メシエ、エリック・リンドロス、パベル・ブレ、ボビー・ホリク、ピーター・ネドベド、ブライアン・リーチ、アンソン・カーターと、それはまあ大挙チームを脱出していったという感じでしょうか?

そんな中レンジャーズは、えむえむさんのご指摘通り、ヤーガーを中心としたチーム作り&チーム再建モードというところのようです。あのメンツでプレーオフに出場できればラッキー! というのが今季のレンジャーズではないかと思います。

実質ヤーガーのみがスーパースターのチームになってしまったレンジャーズですが、モチベーション下がり気味のヤーガーを少しでもやる気にさせるためか、このオフにはマーティン・ストラカ、マーティン・ルチンスキー、マレク・マリク、ミカル・ロズジバルと4人のチェコ人選手を獲得するヤーガー囲い込み作戦を敢行しました。かつてレンジャーズは、ネドベド、ドボラク、フラバーチのチェックメートラインを形成したことでも知られています。また、ヤーガー所属時のピッツバーグ・ペンギンズには、チェコ人選手が増えただけでなく、故イワン・フリンカ氏がヘッドコーチを務めた時期もありました。つまり「チェコ囲い込み作戦」は目新しい戦略では全くなく、過去の経緯をご存知のファンの皆さんなら「あ〜、またやってるな」という感じでしょうか?

で、今夏のヤーガーですが、どうも昨季プレーしたロシアリーグ・アバンガルドオムスクとの契約にも後ろ髪引かれていたようです。そのココロは、実は引退後の仕事をオムスクのオーナー、ロマン・アブラモビッチ氏からオファーされていたのでは? と噂もあったようです。ただし、レンジャーズとの契約がある以上、契約期間内はレンジャーズでプレーしないと契約不履行になってしまう。つまり今季どこでプレーするかはヤーガーの一存で決められる問題ではないわけです。

またメシエ引退発表後に、ヤーガーは「自分はキャプテンには向いてない。キャプテンはファンに対して語らなければならないし、それには英語がネイティブな北米出身者の方がラク」と公言。なにかと自分に注目が集まってプレッシャーになるのが嫌という部分も当然あるでしょう。そんな気分屋さんのヤーガーを、周りのチェコ人選手がどうフォローしていくのかが、レンジャーズのひとつの焦点になりそうです。

今度は、実際にヤーガーを取り巻くレンジャーズのFW陣を見てみると、その実態がよく掴めると思いますので、ここでご紹介を。

まず、FWの要であるセンター。ミカエル・ニーランダー、スティーブ・ルーチンというところはまずまずなのですが、ストラカはどうもヤーガーのラインでLWとして起用するらしく、ジェイミー・ランドマークもセカンドラインでのウイング起用ということで、3つめ、4つめのセンターは若手で埋める予定とか。今のところドミニク・ムーア(コロラドのスティーブ・ムーアの弟です)、ブレア・ベッツ、ヤルコ・イモネンの3すくみ争いが報じられています。えむえむさんご贔屓のニエミネンは、おそらく持ち味を生かしてサードライン以降でのプレーが予想されます。ジョン・ルクレア獲得にも動いていたそうですが、同ディビジョンのピッツバーグに奪われてしまいました。

GKはケビン・ウイークスに加え、ヘンリク・ルンドクイストが開幕予想されています。 キューバ系アメリカ人として最初のNHL選手を目指すアル・モントヤは、今季はおそらくAHLでのプレーになりそう。左肩負傷で両手にブロッカーを着用するダン・ブラックバーンもキャンプには来ているそうですが、開幕1軍を目指すにはかなり厳しいとされています。

Dはトム・ポティ、マリク、フェドー・トューティン、ロズシバルに、バイアウトを逃れたダリウス・カスパライティスあたりがレギュラーとなりそうです。

ヘッドコーチはトム・レニー。地味目&ディフェンシブホッケーが好きな方(チームカナダ出身。もともと洋服屋さんなので着るものは結構派手ですが)なので、今季のルール改正の下、どういう戦略になるのか注目されます。

そういえば、キャンプ先のウエストチェスターのホテルの駐車場で、ケビン・ウイークスの車が破壊行為に遭ったそうです。それだけ罵詈雑言シティ・ニューヨークでの注目度は低そうで高いということでしょうか? シーズンが始まる前からコレですから、始まったらどうなることやら・・・と考えると、凄まじいものがありますね。

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# by hockeyworldjapan | 2005-09-20 15:17 | NHL overall

福藤選手続々報

今日は福藤選手、試合には出場していなかったのですが、会場には姿を見せていました。膝の方は大丈夫とのことですが、念のためLAに戻って検査をするかも知れないとのことでした。ちなみに昨日はチーム広報から「翌日に膝を検査する」とのことだったのでしたが、特にそういった検査はなかった模様です。

ちなみにキングズ、今日午後4時半からの決勝戦には3−4で負けてしまい、そのままバスでLAに戻りました。福藤選手がAHLマンチェスターでの控えの座を争う相手と目されるバリー・ブラストがこの試合全てをプレーしましたが、1点め、4点めの失点は、彼にとっては悔やまれるゴールだったでしょうし、正直あまりよい出来ではなかったと思います。

さて、今後の福藤選手とキングズの予定ですが、現地時間の明日12日は練習はお休み。すでにルーキートーナメント参加選手の大半は、メディカルチェックなどを受けているので関係ないのですが、それ以外のキャンプ参加者の選手たちがこの日、そういった検査などを受け、地元メディアとの昼食会などのスケジュールをこなすそうです。

実際のトレーニングキャンプとしてのスケジュールが開始するのが、翌13日。キャンプ参加者がかなりの人数(キングズ公式HPでは、65人になっています)なので、3つのグループに分けて氷上練習をスタート。15日あたりからチーム内練習試合が実施され、17日に今季初のプレシーズンゲーム(vsアナハイム戦)が行われます。

ちなみに、キングズのプレシーズンゲームのスケジュールは以下のようになっています。

9/17 vs Anaheim 7:30pm
9/18 @ San Jose 5:00pm
9/20 @ Phoenix 7:00pm
9/24 @Las Vegas MGM Grand
9/25 vs Colorado 7:30pm
9/27 vs San Jose 7:30pm
9/29 @Colorado 6:00pm
9/30 @Anaheim 7:30pm

また、これもキングズ広報担当の話なのですが、17日、18日の両日は上記予定以外にも、2軍の試合として前座試合のような形でもう1試合ずつ組まれる予定とか。なので、福藤選手がその両日のいずれかの試合に出場する可能性はかなり大きいと言えます。

管理人は、ここでいったん日本に戻りますが、その後再び19日に日本を発ち、その後のプレシーズンゲーム取材に出かける予定ですので、今後ともこちらのブログのチェックをお見逃しなく!
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# by hockeyworldjapan | 2005-09-12 15:06 | Fuku-chan report

ゴーリーパッド規制について

NHLのスター選手には、そろそろ届き始めている新規格のゴーリーパッド。

幅が昨季までの最大12インチから、今季は11インチへと規制されるため、ゴーリーたちはかなりの順応を強いられるものと思います。

この規制の影響としてまず考えられるのが、(1)以前防いでいたはずのシュートがパッドの下からすり抜けてしまう、(2)膝周辺などのプロテクションが十分でないために故障が心配、というゴーリーたちにとってはネガティブな要素。しかし(3)幅が狭くなった分、パッドが軽くなって脚への負担が軽減される、というポジティブな意見も聞かれています。

福藤選手は、昨季までITECH社のパッドを使用していましたが、今季からはVAUGHNにスイッチするんだとか。すでにキングズカラーのパッドは発注済だそうで現在は納入待ちという段階だそうです。

今回のルーキートーナメントに集まったキングズのゴーリー4人のうち、この新しい規格のパッドを使用している選手は皆無。この4人のひとりであるダニエル・テイラーは、リーボック社製の真新しい黒いパッドを着けていましたが、今季1シーズンはすでにジュニアに戻ることを予定しているため、12インチのものを新調したとか。メジャージュニアでの新規格採用は、テイラーによると2006−07年シーズンからになるそうです。

いずれにしても、この新規格ゴーリーパッドはなかなか生産が追いつかない状態。NHLのスターゴーリーたちは、すでにこの新規格パッドを入手しているようですが、今季マイナーリーグに送られる選手たちに届くのはかなり遅れてしまう可能性も。なので、「NHLロースターに残った選手は、NHL開幕日(10月5日)までに新規格パッドに変更することが義務づけられるものの、マイナーリーグの選手については12月15日までに移行すればよいという猶予が設けられるとの噂がある」と、日本でもお馴染みのアナハイムGKコンサルタント、フランソワ・アレール氏は語っていました。

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# by hockeyworldjapan | 2005-09-11 23:57 | Fuku-chan report

福藤選手続報

現地発続報です。

まずは今日の試合(vsサンノゼ・シャークス戦)なのですが、結果は5−4でキングズの勝利。この試合に先発した福藤選手は、第3ピリオド5分22秒に負傷退場しましたが、それまで36本のシュートを3失点に抑えるというまずまずの出来。1アシストもつきました。

シャークスのペナルティが7回に対し、キングズのペナルティが18回。それだけにキングズは試合を通して終始相手にパワープレーを許すという苦しい展開でしたが、それだけに福藤選手の好セーブが光った試合でした。

試合開始前から、いつもよりもテンション高めだった福藤選手。序盤からかなりの集中力の高さを見せていました。第1ピリオドはシュート数にしてキングズ7本、シャークス19本。パワープレーの回数もキングズ1回、シャークス4回と、キングズ大劣勢の中、相手のパワープレーで許した1点のみに抑えるいい守りを見せました。味方の援護もあって、第1ピリオド終了時は2−1とキングズリード。うち、キングズの1点目は福藤選手がゴール裏からのパックを出してからのカウンター攻撃からのゴールだったので、福藤選手にアシストがつきました。試合のスタッツシートは、シャークスのオフアイスオフィシャルが手書きで記入したものだったのですが、得点者記入欄のスペースが限られていたせいか福藤選手の名前は「FUKU」と省略されていました(笑)。

第2ピリオドはにもキングズは順調に加点。このピリオドに3点を加点して福藤をサポートしました。福藤も13本のシュートを1失点に抑えるいい守りを見せます。失った1点は味方のペナルティで5人対3人という状況であり、福藤本人も試合後「仕方ない」という、GKとしてはほぼ成す術のない失点でした。

第2ピリオド14分16秒には、今季からの新ルールである「ゴール裏台形ゾーンの外にて、GKはパックハンドリングをしてはならない」にひっかかり、試合遅延のペナルティを取られました。ゴールライン手前に転がったパックをハンドリングしようと出た福藤選手でしたが、パックに追いついた頃にはゴールラインをパックが割ったので、すかさずレフェリーにペナルティをコールされました。今季のNHL、キングズのペナルティが多かったのも、ルール改正による「妨害プレーの取り締まり強化」に起因するもの。今季はこうした新ルールに基づくペナルティが多発する予感です。

そんな具合で、この試合は前半からかなり攻め込まれていたキングズ。それだけにGK福藤の疲労も第3ピリオドでは募っていたようです。

シャークスのパワープレーとなった序盤の4分31秒には、シャークスの2005年1巡目指名の日系人選手、デヴァン・セトグチにゴール前に切り込まれてファイブホールを割られ、スコアは5−2に。そしてシャークスのパワープレーが続いた5分22秒、相手のシュートを1度ブロックし、そのリバウンドを止めようと左脚を伸ばして後ろ向きに倒れたところで、福藤選手は動けなくなりました。負傷後は、苦痛に表情をゆがめ、しばらくそのままの体勢で氷に横たわった状態。トレーナーが駆けつけた後は左膝の内側側副靭帯をグラブで示すような仕草をしていたので、それはもう目を疑うような恐ろしい光景でした。そしてトレーナー2人が福藤の両脇に入って支え、抱えられるようにして退場していったのです。

左膝内側側副靭帯は昨季4月2日ラスベガスでの試合で相手選手にゴール前で突っ込まれて故障し、プレーオフでの欠場を余儀なくされた箇所。ケガ直後のリアクションが深刻だったので、同じ箇所がかなりひどく損傷したのではと危惧されたのです。しかし試合終了後に着替えを済ませて記者たちの前に現れた福藤選手は特に左膝をかばう様子もなく、普通に歩行できる状態だったので安心しました。表情もいつも通り穏やかで冷静さを取り戻していましたし、ファンのサインに気軽に応じ、バスにも自力で問題なく乗り込んでいました。

福藤選手によると、ロッカールームに引き上げた後、しばらく氷で負傷箇所を冷やしたら、かなり痛みが収まったのだそうです。キングズ広報担当者の話では、大事をとって明日にでも医師に診断してもらうとのことです。福藤選手は「たぶん2、3日休めば大丈夫。ただ膝の負傷は、悪い時は翌日に腫れが出る」と語っており、まずは翌日の様子を見て、9月13日からのキングズのメインキャンプに最初から参加できるかどうかが、決まりそうです。

福藤選手退場後、キングズのゴールを引き継いだGKブラストは、11本のシュートで1失点。キングズはこの勝利で、明日の大会最終日は優勝をかけてアナハイム・マイティダックスと戦うことになっています。明日の試合には、このブラストが1試合通して出場する予定だそうです。このブラストが今回4人の中では福藤にとっては最大のライバルなので、明日の試合でのブラストの出来も注目されるところです。

福藤選手試合後コメント「膝は大丈夫。ちょっと違和感があるだけ。あの時は感覚がなくなったけど、冷やした後は痛みがひどくなくなった。膝がつったような感じだったので大丈夫だとは思ったが、立った時にちょっと痛んだため、その後は無理して出ない方がいいと思った。ブレイスをしていたので助かった。あれがなければ結構ひどかったはず。(負傷直後診てもらったドクターには)「特にひどくはない。何日か休めば大丈夫」と言われた。第3ピリオドは久々に疲れていた。許した失点も相手のいいシュートだったので反応が遅れたが、今の時期にああいう形でミスが出てくれれば、シーズン開幕までには直せる。1点目、3点目は防げるシュートだったと思います。そういう反省を生かしたい。プレッシャーは特に感じていないです。1試合通して出ろといわれて結局こういう結果になってしまったが、いいアピールができたので満足しています」

アンディ・ノウィッキGKコンサルタント「今日の福藤は素晴らしい仕事をしていた。相手の再三に渡るパワープレーのチャンスにもかかわらず、素晴らしいセーブを何度も見せてくれた。彼のおかげで4、5失点は免れたと言える。ここぞという場面で止めて、キングズに勝利をもたらしてくれた。負傷したのは残念だったが、負傷はプレーにつきもの。負傷後に彼と話をしたが、いつもの冷静で勇敢な彼のままだった。もちろん負傷して残念がっていたが、コンディショニングの良い選手なので、これを乗り越えてくれることだろう」
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# by hockeyworldjapan | 2005-09-11 23:06 | Fuku-chan report

ルーキートーナメントvsシャークス戦

現地9月10日サンノゼで行われたルーキートーナメント、キングズvsシャークスは、5−4でキングズが勝利しました。

福藤選手は、第1ピリオドにシャークスのシュート19本の猛攻を1点に抑える活躍。その後第2ピリオドも13本のシュートを無失点に抑えていたのですが、第3ピリオド5分22秒に相手のリバウンドをセーブした際に左膝を負傷し、退場。トレーナー2人に抱えられてロッカールームに下がる様子は冷や汗もので、ケガの度合が心配されたのですが、退場後はロッカールームに戻って氷で冷やした後は、それほど膝をかばうことなく歩いていました。本人の表情もそれほど大事には至っていないという感じですが、念のため明日医師の診断を仰ぐ予定と、チーム広報さんの話でした。

結局この日打たれたシュートは36本に対し33セーブ3失点という内容。
福藤選手が退場後、出場したGKブラストは11本のシュートで1失点でした。

また詳しいことは、この後こちらにてお伝えしようと思います。
まずは速報まで。

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# by hockeyworldjapan | 2005-09-11 08:50 | Fuku-chan report

ルーキートーナメント@サンノゼ

管理人、やっとサンノゼ入りしました。

HWJ掲示板でお伝えしてきた通り、サンノゼではパシフィックディビジョン4チーム(サンノゼ、アナハイム、LA、フェニックス)による、ルーキートーナメントが開催されています。そして、LAキングズから指名された福藤豊選手が、この大会に参加しているのです。

大会2日目のこの日でしたが、すでに1日目に試合に出場した福藤選手には出番はありませんでした。この日は、観客席でチームメートのプレーを見守っていました。観客席では、サンノゼ在住の日本人ファンの方々と記念撮影をする姿も。かなりの人気者ぶりでした。

で、話は戻りますが、前日(現地時間9月7日)のvsアナハイム戦に先発した福藤選手。試合前半と、その後試合終盤にも少し出場(途中で試合を引き継いだGKライアン・マンス負傷のため)し、16セーブ2失点という内容でした。

その試合を観戦していたシャークス実況アナ、ダン・ルサノスキー氏によると「福藤はいいプレーをしていたよ」とのこと。同じく会場を訪れているフランソワ・アレール氏(アナハイムGKコンサルタント)も、「あの2失点はGKとしては仕方ないものだった」と語っていました。

福藤選手本人によると、1失点めは「PKで相手選手が放ってきたシュートがいわゆる『ヘラヘラ(パックをスティックの芯で捉えられずに打ったシュート)』だったために、タイミングが狂った」シュートで、レッグパッドの下を抜かれたとのこと。2失点めは、「ゴール前で味方DFが相手FW(ライアン・ゲツラフ)に抜かれてシュートを打たれた」もので、「あれは止めたかった」と悔しそうでした。

それにしても、この試合でハムストリングを痛め、試合途中で退いた福藤選手のライバルGKのひとりであるマンスですが、この日は松葉杖をついていたほどのかなりのケガを負ってしまったようです。というわけで、4チーム最多の4人のGKが参加しているキングズですが、今後この大会はGK3人で回す可能性も出て来ました。

さて、2日目の大会様子なのですが、まず第1試合は、3−2でキングズがコヨーテズをOTで破っています。まず気になるところは福藤選手のライバルGKたちの出来ですが、前半出場したバリー・ブラストは11本のショットで2失点(1点目:PPからのターンオーバーで、最後は相手DF2にゴール前で切り込まれて右肩口を抜かれる。2点目:相手PP、完全にスクリーンされた状態で外からシュートを打たれた)。後半出場のダニエル・テイラーは、それほどピンチはなかったものの、9本のシュートを要所要所で押さえて無失点という内容でした。

その他、キングズで気づいた有望株では、DFでは福藤選手の現在のルームメートでもあるリチャード・ペティオットが攻守になかなかいい動きを見せていました。それから大会直前にキングズと契約した2005年全体11位のアンゼ・コピター(スロベニア出身)が、かなりのいい出来でびっくり。フェイスオフは強いし、スケーティングはガタガタした感じだけど、なかなか倒れない強さがありました。リストも強そうで、シュートは小さなモーションで、しかもかなりのスピードでもってしっかりリフトしてくる。課題とされていたセンターの仕事のひとつ、守りにもこの日は及第点が付けられたと思います。

ところで、HWJ掲示板で話題になっていた福藤選手の髪型ですが、現地入りする前にカットしたんだそうです。「もううっとうしくなってきたんで」というのがその主たる理由だったそうですが、「ヨン様に似てる」と言われたのが福藤選手的には違和感があったようです(笑)。現在は、黒髪に、ツンツンヘアを生かしたソフトモヒカンといった感じ。こちらの方が本人としてはやはりしっくりくるようです。

9月3日に日本を発った福藤選手でしたが、アメリカ滞在のためのビザが9月2日にやっと下りるというスリリングな展開だったそうです。明日9月9日は試合が予定されていないので、午前中の練習後はチーム行事としてサンフランシスコ観光が組まれているそうです。また今日は夕食に、サンノゼでは知る人ぞ知る「サンノゼ豆腐」を食べて満足気でした。

で、試合の内容に戻りますが、今季からのオブストラクション取り締まり強化もあって、昨日、今日とかなり多くのペナルティがコールされています。ちょっと触っただけですぐ「フッキング」「インターフェアランス」がコールされる。もう転んだ者勝ちというとこでしょうか? いずれかのチームがほとんどPPかPKという状況で、イーブンでやる時間帯が実に少ない。こうなるとホッケー自体が変わってしまうかも知れません。「こういうホッケーをNHLは求めてるんですかね?」と福藤選手も嘆いていました。PPが続くと速いペースでパックが動くため、GKとしては、動体視力と視力自体の持久力まで求められそう。こんな風にホッケーが変わったりしたら、GKのトレーニング自体も変えて行かないと今後は追いつかなくなるか。ちなみに今日のキングズvsコヨーテズの試合は、レフェリーがAHL、ラインズマンはAHL、ECHLひとりずつが務めていました。またルール変更といえば、GK防具のサイズも気になるところですが、福藤選手の元にはまだ新規格の防具は届いてない模様です。

話題はちょっと変わって、ルーキートーナメントの開催地、サンノゼ・ロジテックアイスの中は、各チームの首脳、スタッフ、コーチ陣で溢れまくり。4チームのGMがそろい踏み(シャークス:ダグ・ウイルソン、コヨーテズ:マイク・バーネット、キングズ:デイブ・テイラー、ダックス:ブライアン・バーク)なのですが、好対照だったのがテイラー氏とバーク氏でした。

テイラー氏は、日本人ファンのみなさん&日本人プレスに紛れ、ちんまりとスタンドに腰を降ろし、穏やかな表情で試合を眺めるその姿は静謐そのもの。一方、隣町のロマンスグレーGMバーク氏は、一般人とは一線を画したガラスの仕切りの向こうで携帯電話片手に、「ザ・GM」といわんばかりのド派手な雰囲気を醸し出しておりました。

2試合めのシャークスvsアナハイムは途中までしか見られませんでしたが、2005年シャークス1巡目指名の日系人選手、デヴァン・セトグチくん、いい動きをしていました。ガツガツいくタイプとは聞いていましたが、なかなかスケーティングもよろしい。ゴール前での頑張りからいいゴールも決めてくれました。パックを持つプレー、パスなどのスキル、守りを磨くとなお良くなるのかな? というのが、1つのピリオドだけ見た印象。今大会でもっとじっくり見てみることにします。

まずは第1報ということで。
明日以降も続きます(たぶん)。

ご感想はHWJ掲示板まで
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# by hockeyworldjapan | 2005-09-09 18:07 | Fuku-chan report

これまで相撲部屋、今年はカップ最右翼?

やっと目まぐるしい人事異動も収束しつつある今日この頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか? 今日もマリアン・ホッサ&ダニー・ヒートリー絡みの大きなトレードがありましたね。ほんと、まだまだ気が抜けません。

記録的な選手シャッフル大会となった今年の夏ですが、徐々に各チームとも戦力全貌が見えつつある状況になってきましたので、そろそろまとめでもやってみようかなと思っております。

まずは、今夏FA戦線勝ち組チームと言われるフィラデルフィア・フライヤーズについて、スポットを当ててみます。

ちなみに、2003−04年終了時からの人事異動は、こんな感じになっています。

新加入選手:ピーター・フォースバーグ、デリアン・ハッチャー、マイク・ラスジー、マイク・クヌーブル、ターナー・スティーブンソン、クリス・テリアン、ジョン・シム、ジェフ・カーター、マイク・リチャーズ、ジェイミー・ストーア、エリック・シュイナール、アンテロ・ニーティマキ
残留選手:キース・プリモー、エリック・デジャーデン、キム・ヨンソン、ミカル・ハンズス、シモン・ガニエ、ドナルド・ブラシアー、サミ・カパネン、ロバート・エシュ、ヨニ・ピッカネン、ブランコ・ラディボイエビッチ、パトリック・シャープ、デニス・サイデンバーグ
放出選手:ジョン・ルクレア、トニー・アモンテ、ショーン・バーク、ウラジミール・マラコフ、マティアス・ティマンダー、マーカス・ラグナーソン、ダニー・マーコフ、マーク・レッキ、アレクセイ・ジャムノフ、ジェレミー・ローニック、トッド・フェドラク

GMボブ・クラークのことは正直、これまであまり好きではありませんでした。リンドロスの一件では狂気じみたところも見て来たし。しかし今夏の補強については見事と言わざるを得ません。というのも、そもそも今年のFA解禁前にはフライヤーズはサラリーキャップ導入後は失うものがあっても、得るものは少ないのではと予想されていたからであります。地元紙も「チームの現状維持だけで精一杯。スター選手1人獲得が関の山」と予想していたほどだったのです。

それが、フタを開けてみたら、FA解禁後にササッ! と動いて他チームの度肝を抜き、この時期に至ってはすでに1軍ロースター23人と契約終了。しかもキャップ内に収まってるようです。年俸未公開の選手もいるので、実際の年俸総計はちょっと分かりませんが、今後のトレード画策を見越して、林家こん平師匠のかばんの如く「若干の余裕」がまだあるのかも知れません。

ま、そもそも、このクラークGMの快進撃は、フライヤーズのオーナー、エド・スナイダー氏に、ジョン・ルクレア&トニー・アモンテのバイアウトを許されたことからスタートしたわけです。バイアウトとはこれまで再三説明してきましたが、選手残り契約の3分の2を支払ってその選手をお払い箱にする制度であり、お金持ちチームでないと使えない技ではあります。

ただ、ルクレア&アモンテに未練なくばっさりサヨナラできたのは、ファームAHLフィラデルフィア・ファントムズで、ジュニア上がりのピチピチルーキー君たちが控えてるから。そのルーキー君たちが、ジェフ・カーターとマイク・リチャーズの2人であります。このあたりが、クラークGMが見くびれないところだったりするのです(ま、そうしたジュニア選手に目をつけたスカウト陣の力でもありますが)。単にスター選手根こそぎっていうわけじゃないのがすごい。しかも、このルーキー君2人の契約内容ですが、与えられたのは基本給のみ。ルーキーキャップで許されている出来高制ボーナスはチームからビタ一文支払わないんだとか。締めるところはきっちり締めてるわけです。

そして、FA解禁後はまずハッチャー、ラスジー、テリアンとD3点盛り。この時点では「お、フィリー、またまた重量化に励んでるな。ヒッチは自分もそーだけど重量級が好きだもんね。あー、どすこい、どすこい」と、まだ他チームGMたちは余裕だったかも知れません。

しかし、その翌日にフォースバーグ獲得のニュースが伝わると、一気に局面は別次元へと発展したような・・・もはやただの相撲部屋化ではない。これはカップ獲り宣言であると、誰もが信じて疑わないフライヤーズの動きでした。そのあたりの詳細が、フィラデルフィア地元紙「フィラデルフィア・インクワイアラー」に掲載しておりましたので、ご紹介しましょう。

ご存知の通り、フォースバーグは、元々フィラデルフィアに1991年全体6位で指名されていましたが、92年リンドロス獲得のためのトレードの一部としてその後は権利がケベック・ノルディックス(95年にコロラドに移転)に移っていましたから、ある意味フライヤーズは古巣ではあります。

さて今夏のフォースバーグですが、当初は他のチームとの契約話が進んでいたんだそうです。当然アバランチも彼の慰留に努めていましたが、契約提示額が4年1350万ドルと低かったことから、フォースバーグ側はこれを拒否していました。そんな時、フォースバーグは、フライヤーズが興味を示していると代理人から聞かされ、すんごい乗り気に。フライヤーズの2年1050万ドルという提示額にも即OKを出したそうです。

しかし、フォースバーグを獲得すると、どう考えてもキャップ上限をはみ出てしまうフライヤーズ。そこでクラークGMは、サラリーキャップ内に収めるためには、ローニックのトレードが必要と考え、トレード画策のために「あと3時間待ってくれ」と、フォースバーグ代理人のドン・ベイズリーに依頼したそうです。実際、ローニックの契約にはノートレード条項が盛り込まれていたそうで、まずクラークGMはトレードの可否をローニック本人に問わなければならなかったのです。

オフはフェニックス地区に在住のローニックに、フォースバーグ獲得とローニック放出の旨をクラークGMが電話で伝えると、ローニック「フォースバーグが加入した方がフライヤーズはカップに近づけるだろう」とトレードを承諾したそうです。ローニックにとっては、相当口惜しかったことでしょうね。ローニックはトレードの条件としてオフの住まいのフェニックスに近い西部のチームを希望として挙げました。

その一方でクラークGMは、フォースバーグ獲得で一時的にキャップ上限をはみ出すことを、オーナーのエド・スナイダー氏に伝えて了解を取り、さらにフォースバーグ獲得の意志をコロラドGMピエール・ラクロワに連絡。単なるFA獲得であれば、別に連絡の必要もなさそうなのですが、コロラドもローニックが希望する西部のチーム。ローニックのトレード先として十分可能性はあったのです。

しかしアバランチにはローニック(年俸494万ドル)を受け入れる金はなし。そこで、ローニックの行き先を決定しないまま、フォースバーグの契約を発表に至ったそうです。

フォースバーグ獲得が発表された頃には、すでにウエスタンカンファレンスのチームがローニックに食指を動かしていたそうです。ロサンゼルスとフェニックスが興味を示したものの、いずれのチームもローニックの見返りとして選手を放出したがっていた。どのチームもやはり気になるのは、余計な年俸カットなのです。同日9時頃には、サンノゼ、コロンバスも関心を示していたそうですが、結局行き先はロサンゼルスに決定しました。

ローニックは、かつて顎を砕かれた天敵ハッチャーがフライヤーズにやって来た時点でトレードの噂が出ましたが、フォースバーグ獲得で決定的になった感じでした。プレーオフではプリモーの方が目立ってましたしねえ・・・記者のみなさんも、彼のトークで記事が楽に書けたことでしょう。

このフォースバーグ獲得後も、フライヤーズはガニエ、ヨンソンら中堅選手と契約更改を進め、先にも説明した通り、もう23人と契約して「あがり」。「あー、開幕が待ち遠しいったら」と当面は左団扇かと思いきや、3人めのGとしてジェイミー・ストーアまで獲得。「エシュ&ニーティマキがいるじゃん! 必要ないんじゃないのお?」と突っ込み入れたくなる。余裕でフィニッシュラインでテープ切っといて、これですもん。サラリーキャップ上限内にロースター押し込み作業に汗だくな他チームGMにとっては、もはやイヤミにも受け取れる動きをしております。

そんなフライヤーズですが、あえてケチをつけるとすればどうなるか?

毎年言われてるのが、ゴーリーですよね。

2003−04年はカンファレンス決勝まで頑張ったロバート・エシュとは、めでたく2年200万ドル契約。優勝狙いのチームとしては、この年俸は破格の安さではあります。契約更改が遅れていたので、トレード志願か? とも噂されていたようですが、契約延長後エシュは「フライヤーズ以外ではプレーしたくない」と語っています。

ただ、エシュがそれ以上粘らずにサインした理由のひとつに考えられるのが、今季エシュの控えが予想されるニーティマキの存在です。昨季はAHLファントムズのプレーオフ優勝にも貢献し、フィンランド出身ゴーリー(いまや優良ゴーリーのブランドとなりつつありますし)とくれば、期待度が上がらずにはいられません。よってクラークGM、エシュの契約延長が遅れ気味だった頃に「現時点でシーズン開幕ならニーティマキを1番手GKに起用するのもやぶさかでない」と、エシュ陣営を煽ることもできたのです。フライヤーズとしてはフォースバーグの契約期間中の2年間に、ニーティマキに大化けしてもらえれば言うことなしってところではないでしょうか? で、ニーティマキがコケた時、あるいはいずれかが故障した時のために、3人めのストーアまで抑える。ちょっと憎いです。

ま、それ以外にも心配材料はあります。

気になるのは、フォースバーグの過去における故障歴でしょうか。過去には脾臓破裂、足首故障など、故障歴も多い選手であり、ロックアウト中の昨季も手首を脱臼、脳震盪を負っています。実に1995−96年以来、フルシーズンをプレーしていないという事実があるのです。

その他、ガニエ(25歳。まだ来季はFAになれないので調停に持ち込むか?)、キム・ヨンソン(29歳。今季終了後UFAになれます)の2人はQO1年契約だから、来夏がまた面倒なことになるかもねという不安はありますが、この程度の心配の種など他チームに比べれば微々たるもの。やっぱ、今季のフライヤーズはまぎれもなく「東の横綱」ってことで。

ご感想はHWJ掲示板まで
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# by hockeyworldjapan | 2005-08-24 19:39 | NHL overall