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ベットマン=グリンチ?

「Gary "The Grinch" Bettman」

ぎゃはははっ〜!!! 誰かが言うんじゃないかと思ってたら、やっぱりラリー・ブルックスが言いおったっ!(爆)

ラリー・ブルックス氏とは、NYポスト紙のホッケーコラムニストのことです。

管理人は個人的にこの人、あまり好きではない。実際ガセネタも多いですし。
ただしそのスクープ能力(間違ってることも多いですが)には定評があり、1年だけですがPHWA(北米プロホッケーライター協会)の会長を務めたこともあります。(1年だけね。その後はUSAトゥデイ紙のケビン・アレン氏が務めてます)

ブルックス氏、最近は、圧倒的にNHLPA寄りの記事を書きまくってます。かといって、お膝元であるNYレンジャーズ寄りというわけでもなく、金持ちオーナーは大嫌い。NHLコミッショナーのゲイリー・ベットマンはもっと嫌い・・・という個人的感情が、記事の端々に感じられる記者です。

一方、「The Grinch」といえば、クリスマスが大嫌いというアメリカのアニメで有名なキャラクターです。ジム・キャリー主演で実写版映画にもなってましたっけね。みんなが楽しみにしてるクリスマスを壊しに来る緑色の顔を持つグリンチ、なんかNHLシーズンをぶっ壊そうとしてるベットマン氏に酷似しているな〜と以前から思ってたわけで。

で、そのブルックス氏の記事の内容ですが、まず大筋としては「グリンチ」ベットマンの強硬策のお陰で、NHLPAは余計に態度を頑にしたというもの。ま、そこまでは大筋で私も同感です。

ただ、それ以外の細部も結構面白いので、読んでいただきたい。例の1月14日に予定されたNHLオーナー会議なのですが、その予定が報道された経緯を「またNHLは素人並のわざとらしさでリークを演出し(以前にも「選手会一律24%ペイカット案をNHLが拒否」というニュースがリークしました)」と皮肉った上で、「この会議でNHL側がシーズン幕引き宣言するのでは?」という一般認識は間違っていると一刺ししています。

というのは、今季が全面中止になってしまうと、各30チームは今季のシーズンチケット購入者に払い戻しが必要となること。また1月中旬という早い時期にリーグ側から中止を決定してしまうと、米国全国労働関係委員会に対して具合が悪い(NHLはまだリーグ側のCBAの全貌を提示しとらんのです)、さらにこの時期に早々と中止を決定してしまうと、NHLPAが残りシーズンにイベントを開催する自由を与えてしまう・・・などの理由があると、ブルックス氏は指摘しております。

さらに、NHLが12月の逆提示にて詳細を明かさなかった収入分配案。これについても、ブルックス氏はその中味を暴こうと試みています。

ブルックス氏によれば、NHLは8000〜9500万ドルの収入を、収入ワースト10チームに対して分配することを計画しており、その3分の1はレギュラーシーズン収入トップ10のチームから徴収し、残り3分の2はプレーオフの入場料収入から徴収するということなのです。

3分の2をプレーオフ収入からですよ! これまでは、プレーオフ収入はチーム丸取りという状況だったのです。それをごっそり持っていかれたら、チームはプレーオフに出場損じゃないですか? 特に最近頑張ってるカナダのチーム。もしこのブルックス氏の報道が正しければ、かなり怒っていいです。

さらにプレーオフ収入からの徴収は、レギュラーシーズン満員御礼時収入の90%を持って行かれるとのこと。(ブルックス氏はレンジャーズの場合を例にとって「これはあくまで仮定ですが」と、最近プレーオフに出てないレンジャーズを皮肉り)なので、プレーオフでチームが儲けようと考えたら、プレーオフでのチケット価格を恐ろしく値上げしないとダメという図式が浮かび上がって来るのです。

ブルックス氏報道を鵜呑みにしてもいけないのですが、これがもし本当だったら、クリスマスや今季シーズンだけでなく、今後数年間のプレーオフまでも「グリンチ」ベットマン氏は壊しに来るのかも知れませぬ。あ、映画の「グリンチ」って、最後はいい人になったんでしたっけ? ちなみにジム・キャリーのグリンチよりも、アニメ版グリンチの方が、NHLコミッショナーに似てるような・・・

原文'GRINCH' BETTMAN HAS UNIFIED NHLPA
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by hockeyworldjapan | 2004-12-27 09:46 | CBA


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