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お知らせ

まずは、こちらに来てくださっている皆様、いろいろご心配を頂いてしまってすみません。

HWJ掲示板でもお伝えしましたが、LAでトラブルに巻き込まれてしまい、本来であればマンチェスターまで足を伸ばす予定だった福藤選手取材を途中断念せざるを得ない状況に追い込まれてしまいました。

単刀直入にまず私の身に何が起こったかと言いますと、LA近郊で強盗に遭ったのです。場所は、キングズ練習施設からも近いフードコートの一角で、白昼堂々の事件でした。キングスキャンプ中は、選手たちがランチしているところをちらほら見かけたくらいの場所ですので、まさか自分の身にそんな災難が降り掛かるとは思ってもおりませんでした。おそらくそうした油断がこの犯罪を招いてしまったのでしょう。

「Kinko's」というショップの前に駐車してあった車から、助手席から降りて来た黒人男性にいきなり銃を突きつけられ「Don't move. Just give me your purse」と言われました。なので抵抗はせず、バッグ一式さっさと渡しました。

我ながら、その場は意外に冷静だったような気がします。万が一、犯人がこっちに向かって銃を発射してくるのに備え、身を翻しながら考えたのは「あ、あのバッグの中にパスポートも入ってた。まずいな〜」でした。

バッグの中には、アメリカ国内の飛行機移動では書かせないIDのひとつ、パスポートも含まれていました。盗られた現金は戻らないにしても、クレジットカードなどは緊急カード発行が可能だし、失った仕事道具なども現地で買えないことはない。ただ「911」以来、アメリカ国内ではセキュリティチェックが非常に厳しくなっており、パスポートのような写真付き身分証明書がないと国内線は利用できないのです。日本だと1週間で発行できるようになったパスポートですが、LAで再発行するには2週間かかるとのことでした。

その後は、日本領事館の方の「ポリスレポートがあれば航空会社によっては移動が可能かも」という情報を元に、最後まで取材続行を模索しました。しかし航空会社からは「たとえポリスレポートがあっても、写真付きIDを保持していない旅行者の受け入れは、保証できません」とつれない返事が。泣く泣く取材続行を断念するはめになったのです。福藤選手が100%の力を出してくれれば、必ずやAHLマンチェスターの残り1席は確保できると信じていただけに、諦めるにも諦めきれない心情がそこにありました。

状況が状況だっただけに、精神的にトラウマ化するかな? とも危惧していたのですが、周囲の方々の暖かいサポートもあって我ながらかなり早い立ち直りを見せています。特にLAでは、同僚ホッケーライターのKさんに多大なるご親切を頂戴しました。この場を借りてお礼しきれるものではありませんが、改めてお礼を申し上げたいと思います。

また、現場が比較的通行量の多い土地だったため、この事件には目撃者もいました。その目撃者の方がご自身へのリスクを冒してまで途中まで犯人を追いかけてくれて、さらに「ウチはこの近所だからなにか困ったことがあったら、いつでも言ってね」と優しい言葉をかけてくださったり。宿泊先のホテルでは、事件を知ったフロントの人がギフトを渡してくれたり。こうした境遇に陥ってみて、改めてアメリカという国の懐の深さを知らされました。

さて事件後は、現地警察やら(生まれて初めてパトカーに乗りました。しかもアメリカで。犯人護送用だからでしょうか、後部座席はクッションがなくてお尻が痛かった)、クレジットカード会社やら、日本領事館やら(パスポート発行には時間がかかり過ぎるので、帰国のみの1回旅券「渡航書」を発行してもらいました)と、対応に追われました。保険会社との折衝がこの後まだ残ってはいるのが気がかりではありますが。携行品の補償って、取得年月から償却分が差し引かれるので、手元に返ってくるのはほんの一部なのですね。悲しいかな。

まあこれも人生勉強のひとつとして乗り越えることとします。幸いにして元気でいられるのですからね。

というわけで、この一件について書けと言われれば、しばらく書き連ねることは可能なのですが、この辺でやめにしてと・・・徐々にホッケーモードに戻るとします。
# by hockeyworldjapan | 2005-10-02 07:26 | その他

福藤選手、次はAHLキャンプへ

HWJ掲示板でも速報をお伝えした通り、NHLロサンゼルス・キングズのトレーニングキャンプに参加していた福藤豊選手が、キングズのキャンプから放出され、2軍にあたるAHLマンチェスター行きを言い渡されました。

この日は、当初は午前10時からと、午前11時45分と、2グループに分けての氷上練習が実施される予定でした。しかし前日夜のフェニックスでのロードゲームで、キングズが勝利したため、遠征参加組のこの日の練習はキャンセルに。福藤選手を含む居残り組が、11時45分から氷に乗る予定でした。

しかし、11時45分になっても、選手はリンクに現れる気配がない。最初はキングズ広報担当者さんも「あと2、3分すればみんな出て来るよ」と言っていたのですが、実はそうではありませんでした。この時点で既に練習はキャンセルされ、放出される選手にはキングズ首脳陣から個別面談による通告がなされていたのです。

キングズは翌22日から、遠征先のラスベガスに出発。23日は練習とチームスポンサーイベント、24日はアバランチとMGMグランドで試合というスケジュール。管理人はその予定に合わせてフライトやホテルも押さえていたのです。ただ、前日20日のファーストカット後も48人とまだ大所帯であり、ラスベガス遠征前にセカンドカットがあるかも・・・とのニュアンスを、アンディ・ノウィッキ氏(キングズGKコンサルタント)はこの前日に匂わせてもいました。この日のカットでは一挙17人が放出され、キングズのロースターは31人まで絞られています(31人の内訳はGK3人:ギャロン、ラバーベラ、ハウザー、FW18人、DF10人。開幕ロースターは23人)。

2日連続のカットについて、福藤選手は「何の前触れもありませんでした」とのこと。
「すごく悔しいですけど、ケガをしたから仕方ない」としながらも、「デイブ・テイラー(キングズGM)は、ベイカーズフィールドでの僕のプレーをよく観に来てくれて、過去1年ですごく伸びたと評価してくれた。アンディ・マレー(キングズ・ヘッドコーチ)も、キャンプ中は一番の出来だったと言ってくれたし、僕が1年で身体をサイズアップしてきたことを誉めてくれたんです」と、マンチェスター送りとなるキングズ首脳陣からのフィードバックは上々。もちろんショックはあったものの、ポジティブな気持ちですでにマンチェスターでのキャンプを見据えているようでした。

さて、マンチェスターでのキャンプなのですが、9月26日に身体測定などが実施され、27日から氷上練習が開始。10月1日には試合形式でのキャンプへと移行していく模様です。またここでも厳しいセレクションが実施されるわけです。

ここで、この日までにカットされた選手リストを紹介しておきます。

ファーストカット(9月20日)
AHLマンチェスターへ降格
GREG HOGEBOOM :Center
RYAN MUNCE : Goalie
STUART KERR : Defenseman (training camp tryout)
TYLER HANCHUCK:Defenseman (training camp tryout)
MARTY WILFORD :Defenseman
SHAY STEPHENSON:Center
ERIC NEILSON :Left Wing
BRAD FAST :Defenseman
CHRIS BARR :Defenseman (training camp tryout)
ERIC WERNER : Defenseman
DOUG NOLAN :Defenseman

ジュニアチームに戻り
NED LUKACEVIC : Left Wing (Spokane ミ WHL)
JOHN SEYMOUR :Left Wing (Brampton ミ OHL)
DANIEL TAYLOR :Goalie (Kingston ミ OHL)
RYAN McGINNIS :Defenseman (Plymouth ミ OHL)
ANDREW DESJARDINS : Left Wing (Sault Ste. Marie ミ OHL)

トレーニングキャンプから放出
SHAWN LEGAULT :Left Wing

セカンドカット(9月21日分)
AHLマンチェスターに降格
BARRY BRUST - Goalie
YUTAKA FUKUFUJI - Goalie
BRENDAN BERNAKEVITCH - Center (training camp tryout)
MATT RYAN - Center
KONSTANTIN PUSHKAREV - Right Wing
RICHARD SEELEY - Defenseman (training camp tryout)
JEFF TAMBELLINI - Left Wing
BRAD SMYTH - Right Wing
LAURI TUKONEN - Right Wing
JOEY MORMINA - Defenseman
DANY ROUSSIN - Left Wing
PETR KANKO - Left Wing
CONNOR JAMES - Center (training camp tryout)
RYAN MURPHY - Left Wing (training camp tryout)

Sodertalje SK (Swedish Elite League)に所属決定
ANZE KOPITAR - Center

ECHLベイカーズフィールドに降格
NATE METCALF - Defenseman (training camp tryout)
ORIEL McHUGH - Defenseman (training camp tryout)

・・・ということで、26日AHLマンチェスターでのキャンプ開幕時には、GKは福藤選手、ブラスト、マンスの3人がキャンプインすることになります。そしておそらく、NHL開幕寸前にハウザーがAHL1番手GKとして降格されるであろうと予想されています。なので、福藤選手としては、まずはブラスト、マンスとの戦いに勝利し、AHL控えの座を確保したいところです。

AHLキャンプ開幕の26日までまだ日数がありますが、この期間に北米出身者はいったん自宅に戻されるんだそうです。ただ、福藤選手は太もも付け根の故障に、日本出身という部分もあって、マンチェスター入りの日程が決定するまでLAで調整するんだとか。明日も太もも付け根に問題がなければ、練習に出るそうです。

ご感想はHWJ掲示板まで
# by hockeyworldjapan | 2005-09-22 13:18 | Fuku-chan report

福藤選手、元気に練習復帰

昨日から管理人、LA入りしております。昨日の段階で「福藤選手が朝9時の氷上練習に出る」とキングズ広報担当者さんから情報を頂き、今朝はキングズ練習リンクのトヨタスポーツセンターに足を運びました。

まずは福藤選手のルーキートーナメント以来の状況を、ここで簡単にまとめておきます。

9月10日のルーキートーナメントvsサンノゼ戦で左膝を故障。その後11日決勝戦vsアナハイムには出場せず。13日ロサンゼルスで開幕したメインキャンプ初日は、福藤選手本人は参加したかったものの、トレーナーに制止されてお休み。しかしその後2日めから練習に復帰。キャンプ4日の16日には、チーム内練習試合の3試合め30分に出場して、わずかに1失点。その失点もパスアクロスからバレリ・ブレに決められたもので、ゴーリーとしてはなんともし難いゴール・・・ということで、福藤選手の株はキングズ首脳陣の中では確実に上昇していました。そのため、翌17日アナハイムとの対戦ではNHLゲームの前座のAHLゲームに出場が決定、さらにその出来いかんでは、翌々日18日サンノゼでの試合の出場の可能性もあったのです。

しかし、17日試合当日の朝の練習で、福藤選手は左太腿付け根を痛めてしまいました。
そのため、この日予定されていた試合出場は取り消しに。以来2日間氷上練習を休んで、この日練習復帰となったのです。

キングズは今夜、フェニックスでロードゲームが予定されていますが、そのゲームロースターに入っていない選手がこの日の朝9時からの練習に参加していました。氷上にいたゴーリーは、福藤選手を含め3人(他ラバーベラ、ブラスト)。練習時間は1時間と比較的短いものでしたが、GKコンサルタントのアンディ・ノウィッキ氏の指揮の下、例によって居残り練習によるハードなシゴキが待っていました。これに病み上がりとは思えないような動きで応える福藤選手。その動きには頼もしさを感じる一方で、「病み上がりなんだからあんまり無理しないで〜」という親心(?)が複雑に入り交じってしまいました。

練習終了後、ノウィッキ氏に話を聞くと「まだ故障箇所が少し痛いとは思うが、ハードに練習していた。とても粘り強くいい動きをしていたよ。最後のドリルでは10本中10本を止めたんだ」と、これまた例によって自分の愛弟子がいいプレーを見せた後の誇らし気な表情をみせてくれました。

さて、福藤選手に、現在の状況について伺ってきました。

HWJ:病み上がりからいきなりハードな練習でしたが・・・
「まあしごかれることは分かっていたんで・・・そんなに調子も悪くなかったんで言われるままにやってみました」

HWJ:太腿付け根をケガした状況は?
「特にぶつかったとか、パックが当たったとかではありません。左脚を思いっきり伸ばしたときに、固まっていたのが伸びてしまった感じです。ケガしたのは左太腿の付け根ですが、左膝をかばってプレーしていると、他のところもケガをしやすいんです。今は、右の腰にも張りが出て来ています。練習の中に自然にパックを止めていたら『グキッ』と来ました。まだ完璧じゃないし今は70%くらいの回復ですが、氷上練習はもう出来るので、やリながら直していきたいです」

HWJ:今はどんな治療をしていますか?
「電気を流したり・・・超音波治療と、あとはアイシング、ストレッチです。昨日は、上半身のトレーニングと治療をしました」

HWJ:キャンプここまでを振り返ってみてどうですか?
「ケガしたりツイてなかったですが、ここまでいいアピールができていると思います。このまま調子を維持して、どんどんいいアピールができたらと思います。強い相手の方が気合が入るんで・・シュートの精度が違うし、マイナーリーグとはパスの速さとかも全然違うんで、そのへんはもっとレベルアップしないといけないと思いました。

HWJ:ローニックをはじめ、スター選手がメインキャンプに揃ってその雰囲気はどうですか?
「みんな声とかかけてくれますよ。特にアドバイスとかはもらってませんけど、ああゆう人たちが来て、ルーキーキャンプにはない雰囲気になってます。今は面白いですね」

HWJ:ギャロン、ラバーベラ、ハウザーについては?
「う〜ん、みんなやっぱりうまいですよね。身長もあるし・・・僕なんかよりずっと上のレベルでやってきたので、見習わなければいけないところがたくさんある。でも負けてないところもきっとあると思う。あとは僕に足りないところを身につけて、追い抜けたらいいなと思います」

HWJ:試合に出られなかったことについては?
「結局サンノゼには行きませんでした。行ってもすることがないし、それならここに残ってトレーニングと治療に専念すべきだと・・・僕が一番残念な気持ちで一杯なんです。これまでの調子のよさで先発出場を言い渡されたと思ったし、その期待に応えらなかった。でもここで無理したらシーズンに響いてしまう。我慢しなければいけなかった。出たかった気持ちは強いけどまだこれからチャンスがあると思います。今はともすれば、我慢よりもプレーしたいという気持ちが勝っちゃうんですけどね・・でも、ここで結果を出さなきゃシーズン開幕がECHLからになってしまうかも知れないし、そう考えるとちょっと無理しても頑張らなきゃいけないですね」

HWJ:キングズではすでにファーストカットがあり、48人までキャンプでの人数が減りましたが・・・
「まあこっちでよくあることなんで・・・グループが2つになるとは聞いていましたが、テイラーは別にしても、マンスが放出されたのは意外でした。昨日のそれがあって僕も焦ったというか、『ここでやらなきゃ』という気持ちになったのは確かです。昨日、みんなバッグに荷物をまとめていました。僕のルームメート(DFライアン・マギニス:OHLプリモス)も帰ってしまいました」

と、なんか中途半端なインタビューの終わり方ですが、実は今日はこの後午後4時からも練習が予定されているのです。1日にかなりの密度の氷上練習が2回とは、さすがNHLという気がします。日本のホッケーを見下すつもりは毛頭ありませんが、こちらの練習は密度が濃くて本当にハードです。福藤選手の動きひとつにしても、選手たちのレベルの高さゆえに、日本では必要のない動きを迫られる状況がかなりあると思います。また掲示板にも書いたのですが、今季はルール改正により、ゴーリーにとっても過酷な状況が続きます。

毎日ハードなプレーを続けながら、しかもケガしないようにプレーしなければならない。ケガを抱えても、うまく付き合っていかなければならない。休んでいるうちに、ライバルが台頭して自分を抜きさってしまう危険性だって十分あるわけです。本当に厳しい戦いだと、管理人も実感しております。

それでは、そろそろ午後の練習に備えます。また新たな情報が入り次第更新いたします。

ご感想はHWJ掲示板まで
# by hockeyworldjapan | 2005-09-21 07:04 | NHL overall

使い古しの「チェコ囲い込み作戦」は通用するか?

掲示板でえむえむさんから、NYレンジャーズの今季についてご質問を頂きました。
かなりレスが長くなってしまいそうなので、こちらでお答えすることといたします。

で、レンジャーズの今季ですが、随分あっさりした布陣になってしまいましたね・・・
2003−04年開幕時からチームを去った選手を並べてみると、マーク・メシエ、エリック・リンドロス、パベル・ブレ、ボビー・ホリク、ピーター・ネドベド、ブライアン・リーチ、アンソン・カーターと、それはまあ大挙チームを脱出していったという感じでしょうか?

そんな中レンジャーズは、えむえむさんのご指摘通り、ヤーガーを中心としたチーム作り&チーム再建モードというところのようです。あのメンツでプレーオフに出場できればラッキー! というのが今季のレンジャーズではないかと思います。

実質ヤーガーのみがスーパースターのチームになってしまったレンジャーズですが、モチベーション下がり気味のヤーガーを少しでもやる気にさせるためか、このオフにはマーティン・ストラカ、マーティン・ルチンスキー、マレク・マリク、ミカル・ロズジバルと4人のチェコ人選手を獲得するヤーガー囲い込み作戦を敢行しました。かつてレンジャーズは、ネドベド、ドボラク、フラバーチのチェックメートラインを形成したことでも知られています。また、ヤーガー所属時のピッツバーグ・ペンギンズには、チェコ人選手が増えただけでなく、故イワン・フリンカ氏がヘッドコーチを務めた時期もありました。つまり「チェコ囲い込み作戦」は目新しい戦略では全くなく、過去の経緯をご存知のファンの皆さんなら「あ〜、またやってるな」という感じでしょうか?

で、今夏のヤーガーですが、どうも昨季プレーしたロシアリーグ・アバンガルドオムスクとの契約にも後ろ髪引かれていたようです。そのココロは、実は引退後の仕事をオムスクのオーナー、ロマン・アブラモビッチ氏からオファーされていたのでは? と噂もあったようです。ただし、レンジャーズとの契約がある以上、契約期間内はレンジャーズでプレーしないと契約不履行になってしまう。つまり今季どこでプレーするかはヤーガーの一存で決められる問題ではないわけです。

またメシエ引退発表後に、ヤーガーは「自分はキャプテンには向いてない。キャプテンはファンに対して語らなければならないし、それには英語がネイティブな北米出身者の方がラク」と公言。なにかと自分に注目が集まってプレッシャーになるのが嫌という部分も当然あるでしょう。そんな気分屋さんのヤーガーを、周りのチェコ人選手がどうフォローしていくのかが、レンジャーズのひとつの焦点になりそうです。

今度は、実際にヤーガーを取り巻くレンジャーズのFW陣を見てみると、その実態がよく掴めると思いますので、ここでご紹介を。

まず、FWの要であるセンター。ミカエル・ニーランダー、スティーブ・ルーチンというところはまずまずなのですが、ストラカはどうもヤーガーのラインでLWとして起用するらしく、ジェイミー・ランドマークもセカンドラインでのウイング起用ということで、3つめ、4つめのセンターは若手で埋める予定とか。今のところドミニク・ムーア(コロラドのスティーブ・ムーアの弟です)、ブレア・ベッツ、ヤルコ・イモネンの3すくみ争いが報じられています。えむえむさんご贔屓のニエミネンは、おそらく持ち味を生かしてサードライン以降でのプレーが予想されます。ジョン・ルクレア獲得にも動いていたそうですが、同ディビジョンのピッツバーグに奪われてしまいました。

GKはケビン・ウイークスに加え、ヘンリク・ルンドクイストが開幕予想されています。 キューバ系アメリカ人として最初のNHL選手を目指すアル・モントヤは、今季はおそらくAHLでのプレーになりそう。左肩負傷で両手にブロッカーを着用するダン・ブラックバーンもキャンプには来ているそうですが、開幕1軍を目指すにはかなり厳しいとされています。

Dはトム・ポティ、マリク、フェドー・トューティン、ロズシバルに、バイアウトを逃れたダリウス・カスパライティスあたりがレギュラーとなりそうです。

ヘッドコーチはトム・レニー。地味目&ディフェンシブホッケーが好きな方(チームカナダ出身。もともと洋服屋さんなので着るものは結構派手ですが)なので、今季のルール改正の下、どういう戦略になるのか注目されます。

そういえば、キャンプ先のウエストチェスターのホテルの駐車場で、ケビン・ウイークスの車が破壊行為に遭ったそうです。それだけ罵詈雑言シティ・ニューヨークでの注目度は低そうで高いということでしょうか? シーズンが始まる前からコレですから、始まったらどうなることやら・・・と考えると、凄まじいものがありますね。

ご感想はHWJ掲示板まで
# by hockeyworldjapan | 2005-09-20 15:17 | NHL overall

福藤選手続々報

今日は福藤選手、試合には出場していなかったのですが、会場には姿を見せていました。膝の方は大丈夫とのことですが、念のためLAに戻って検査をするかも知れないとのことでした。ちなみに昨日はチーム広報から「翌日に膝を検査する」とのことだったのでしたが、特にそういった検査はなかった模様です。

ちなみにキングズ、今日午後4時半からの決勝戦には3−4で負けてしまい、そのままバスでLAに戻りました。福藤選手がAHLマンチェスターでの控えの座を争う相手と目されるバリー・ブラストがこの試合全てをプレーしましたが、1点め、4点めの失点は、彼にとっては悔やまれるゴールだったでしょうし、正直あまりよい出来ではなかったと思います。

さて、今後の福藤選手とキングズの予定ですが、現地時間の明日12日は練習はお休み。すでにルーキートーナメント参加選手の大半は、メディカルチェックなどを受けているので関係ないのですが、それ以外のキャンプ参加者の選手たちがこの日、そういった検査などを受け、地元メディアとの昼食会などのスケジュールをこなすそうです。

実際のトレーニングキャンプとしてのスケジュールが開始するのが、翌13日。キャンプ参加者がかなりの人数(キングズ公式HPでは、65人になっています)なので、3つのグループに分けて氷上練習をスタート。15日あたりからチーム内練習試合が実施され、17日に今季初のプレシーズンゲーム(vsアナハイム戦)が行われます。

ちなみに、キングズのプレシーズンゲームのスケジュールは以下のようになっています。

9/17 vs Anaheim 7:30pm
9/18 @ San Jose 5:00pm
9/20 @ Phoenix 7:00pm
9/24 @Las Vegas MGM Grand
9/25 vs Colorado 7:30pm
9/27 vs San Jose 7:30pm
9/29 @Colorado 6:00pm
9/30 @Anaheim 7:30pm

また、これもキングズ広報担当の話なのですが、17日、18日の両日は上記予定以外にも、2軍の試合として前座試合のような形でもう1試合ずつ組まれる予定とか。なので、福藤選手がその両日のいずれかの試合に出場する可能性はかなり大きいと言えます。

管理人は、ここでいったん日本に戻りますが、その後再び19日に日本を発ち、その後のプレシーズンゲーム取材に出かける予定ですので、今後ともこちらのブログのチェックをお見逃しなく!
# by hockeyworldjapan | 2005-09-12 15:06 | Fuku-chan report